- 習い事の数・回数について、公的な調査で確認できたこと/できなかったこと
- 学年別の目安(低学年・中学年・高学年)と、その考え方
- 掛け持ちしすぎのサインと、睡眠時間からの逆算のしかた(厚生労働省の睡眠ガイド)
- 送迎・宿題と両立する1週間のスケジュールの組み方
- 運動系・学習系・文化系のバランスの取り方
- 1つに絞る/増やすを決めるチェックリスト
- 習い事が合わないとき、送迎のいらない選択肢
数字は、文部科学省、ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所、笹川スポーツ財団、厚生労働省、公文式の公式ページで2026年10月4日に確認できたものだけを使っています。調査名・実施年・対象を本文に書いていますので、古い調査は「古い」と明記しました。ポータルサイトやまとめ記事の数字は使っていません。また、「学年別の目安」や「スケジュール例」は調査結果ではなく、編集部がデータと生活時間から組み立てた考え方です。そのつど「目安」「例」と書いています。
習い事は平均いくつ?公的な調査でわかること・わからないこと
まず、「平均いくつ」という問いに、確認できた調査がどこまで答えているかを整理します。
わかること:小学生の約7〜8割が何らかの習い事をしている
東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同調査「子どもの生活と学びに関する親子調査」(2015〜2023年)では、習い事をしている子の割合は小学生で7〜8割、中学生で4〜5割、高校生で2割ほどで推移しています。また、同じ報告のグラフからは、小学校低学年のほうが高学年より実施率が高めに出ています。
少し古い調査では、ベネッセの「放課後の生活時間調査」(第2回、2013年11月、全国の小学5年生から高校3年生が対象)で、習い事の実施率は小学5年生83.1%、小学6年生76.7%でした。年度や調査の方法は違っても、「小学生の多くは何かしらの習い事をしている」という点は共通しています。
わかること:かけもちしている子は、習い事をしている子の中で約4割(古い調査)
習い事の「数」に直接触れた公的な調査としては、文部科学省の「平成19年度 児童・生徒の学習塾等での学習状況及び保護者の意識に関する実態調査報告」(2007年11月時点・全国の公立小中学校の保護者などが対象)があります。この報告には、何らかの学習活動をしている子のうち、複数の種類をかけもちしている割合が、学年別に38.0〜44.9%と書かれています。また、ひと月にならいごとに通った回数は、小中全体の平均で6.3回でした。
6.3回を4週で割ると、週に1.5回ほど。ただしこれは小学生から中学生までを合わせた平均で、約20年前の調査です。現在の「平均」とは考えず、「平均すると週1〜2回程度の通い方が中心だった」という昔の姿として読むのが安全です。
わからないこと:「今の小学生の平均個数」と「適切な個数」
今回確認した範囲では、現在の小学生が平均何個の習い事をしているかを、公的な調査で示した数字は見つけられませんでした。個数に触れた民間のアンケート結果は他にも見かけますが、調査の方法や対象を原典で確認できないものは使っていません。そして、「何個がちょうどよい」という基準を示した公的資料も確認できませんでした。
「平均」よりその子の1週間に収まるかで決める
平均個数が出てこない以上、友だちの数と比べる意味はあまりありません。次の3つで考えると、判断がぶれにくくなります。
01
睡眠が足りているか
小学生は9〜12時間が推奨されています。ここを削ってまで入れる習い事は、多いサインです。
02
空白の日があるか
何も予定のない放課後が、週に最低1〜2日あるかどうかを見ます。
03
本人が楽しんでいるか
「行きたくない」が増えていないか。数より、気持ちの変化が先に出ます。
以降の章で、この3つの見方を具体的にしていきます。
習い事は週に何回が多い?回数と時間の考え方
「何個」より、実は「週に何回、何時間」のほうが、生活への影響は大きく出ます。たとえば、同じ「2つの習い事」でも、週に1回ずつと、週に3回ずつでは、負担がまったく違います。
運動の量は、習い事でもかなり稼がれている
笹川スポーツ財団の「4〜11歳のスポーツライフに関する調査」(2025年6月28日〜7月23日、全国の4〜11歳、有効回収1,320人)では、運動・スポーツを一緒にする相手として「習いごとやスポーツクラブの仲間」が58.1%で、2012年の調査から12.3ポイント増えたと報告されています。
同じ調査では、運動・スポーツの実施頻度の群ごとの割合が示されています。高頻度群37.0%、中頻度群34.8%、低頻度群24.2%、非実施群4.0%です。群の分け方は、同財団の2023年調査の報告書では、高頻度群が「週7回以上」、中頻度群が「週3回以上7回未満」、低頻度群が「年1回以上で週3回未満」と定義されています(2025年の報告書で同じ定義かは、今回確認できていません)。この頻度は学校の体育や外遊びなども含むため、習い事だけの回数ではありません。
ここから読み取れるのは、「運動系の習い事を入れると、体を動かす量はすでに十分に確保されやすい」ということです。運動系を週2〜3回入れている子は、ほかの種類の習い事の回数を控えめにする、という考え方もできます。
回数の目安を考えるときの3つの視点
公的な基準がない以上、回数の目安は家庭ごとに組み立てることになります。編集部としては、次の3つの視点を提案します(調査結果ではなく、考え方の例です)。
- 通う回数だけでなく、家での練習もカウントする:ピアノやそろばん、公文式のように、家での練習や宿題が前提の習い事は、通う日以外にも時間を使います。
- 移動時間を足す:1回45分のレッスンでも、往復の移動と準備で1.5〜2時間になることがあります。習い事の「長さ」は、教室にいる時間ではなく、家を出てから帰るまでで数えます。
- 週末の試合・発表会・検定も入れる:スポーツ少年団やクラブチームは、練習に加えて土日の試合や当番が入りやすく、年間でみると「週1回」では済まないことがあります。
この数え方で、一度、現在の習い事を書き出してみてください。「週2つ」のつもりが、実際には家を出る日が4日あった、という発見はよくあります。

学年別の目安|低学年・中学年・高学年で変わること
学年によって、体力・宿題の量・下校時間が変わるため、無理のない回数も変わります。以下は調査結果ではなく、編集部が睡眠時間と放課後の時間から組み立てた「目安」です。ご家庭の事情でいくらでも動かして構いません。
| 学年 | 週あたりの回数の目安(編集部) | 考え方 |
|---|---|---|
| 小1〜2 | 1〜2つ、通う日は週2〜3日まで | 学校生活に慣れるのが最優先。下校が早い日も疲れは大きいので、最初は1つから |
| 小3〜4 | 2つ前後、通う日は週3日まで | 宿題が増え、「習い事に行くのが好き」と「疲れた」が混ざる時期。空白の日を残す |
| 小5〜6 | 2〜3つ、通う日は週3〜4日まで | 中学の部活や受験の準備が見えてくる。続けるものを絞り始める家庭が増える |
実施率が学年で変わることは、データでも見えます。先にみた親子調査では、低学年のほうが高学年より習い事の実施率が高い傾向があり、中学生になると4〜5割に下がります。一方で、習い事に使える時間が学年とともに増えるわけではありません。高学年になると学校の授業時間が長くなり、宿題や学習塾の時間も増えるためです。
低学年|「とにかく色々」より「慣れるまで少なめ」
小学校に入ったばかりの頃は、授業・給食・登下校のリズムを作るだけでも体力を使います。幼稚園・保育園のときに通っていた習い事をそのまま続けるだけでも、生活は大きく変わります。新しく増やすなら、学校に慣れる夏休み前後まで待つのも一つの方法です。
中学年|体験の幅を広げやすい時期
学校に慣れ、体力もついてくる小3〜4は、いろいろな体験をしやすい時期です。ここで、運動系と文化系を1つずつ、のような組み合わせが選びやすくなります。ただし、宿題の量と下校時間が変わる学年でもあるので、新学期の最初の1〜2か月は様子を見てから追加を決めると失敗しにくくなります。
高学年|続ける・やめるを本人と相談する
小5〜6は、中学の部活や受験を見すえて、習い事を整理し始める家庭が増えます。この時期の判断は、親が一方的に決めるのではなく、本人の意見を聞くのが基本です。やめどきの考え方は習い事が続かない・やめたいと言われたらに、中学生になってからの習い事の組み立ては中学生の習い事にまとめています。
掛け持ちしすぎのサイン|疲れ・気持ちの変化を見逃さない
数より先に、子どもの様子に変化が出ます。「多すぎるかも」と気づくための、日常のサインを挙げます。なお、以下は編集部が整理した一般的な観察ポイントで、診断や医学的な判断ではありません。
| 場面 | 気づきたいサイン |
|---|---|
| 朝 | 起きられない、朝食が進まない、休みの日に昼まで寝ている |
| 習い事の前 | 「お腹が痛い」「行きたくない」が続く。準備を急かすと泣く・怒る |
| 家で | 宿題に取りかかるのが遅くなった。ぼんやりしている時間が増えた。きょうだいとのけんかが増えた |
| 学校で | 授業中に眠そう、集中が続かない(先生から様子を聞けると安心です) |
| 習い事の中で | 楽しそうな表情が減った。上達しても喜ばない |
これらが2〜3週間続くときは、習い事のどれかを一時的に減らしたり、休んだりすることを検討してください。体調の不調が強い場合や、なかなかよくならない場合は、かかりつけの小児科や学校の先生、スクールカウンセラーなどに相談するのが安心です。
「やめたい」ではなく「疲れた」と言う子もいる
子どもは、疲れを「やめたい」とは言わず、「眠い」「行きたくない」「つまらない」と表現することがあります。その言葉の裏に、本当は「週の予定が詰まりすぎている」ことがあるかもしれません。やめるか続けるかを決める前に、「どの日の、どの習い事がいちばんしんどい?」と聞いてみると、頻度を減らすだけで解決することもあります。
調子がよい子にも、休みは必要
習い事を楽しんでいて、成果も出ている子は、親も本人も「もっとやりたい」と思いやすいものです。ただ、楽しいから大丈夫とは限りません。運動系のクラブやスポーツ少年団は、練習や試合が増えるほど体の負担も大きくなりやすい習い事です。楽しんでいるときほど、休みの日を先に決めておくと、長く続けやすくなります。

睡眠時間から逆算する|小学生の推奨は9〜12時間
習い事の数を決める、いちばん確かな基準になるのが睡眠です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年9月18日に一部修正して公表)では、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間の睡眠の確保が推奨されています。これは米国睡眠医学会の推奨を紹介する形で書かれています。
同じガイドには、子どもについて、朝は太陽の光を浴びて朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣化を避けることが書かれています。また、スクリーンタイム(画面を見る時間)を2時間以下にすること、デジタル機器を寝室に持ち込まないことも勧められています。
現実の睡眠時間は、推奨より短め(古い調査)
ベネッセの「放課後の生活時間調査」(第2回、2013年11月)では、小学5・6年生の平日の睡眠時間は8時間27分でした。厚生労働省が推奨する9時間と比べると、30分ほど短い計算です(調査は2013年のため、現在とは違う可能性があります)。習い事や宿題、スマホ・ゲームの時間が重なると、睡眠から削られやすいことを示す一例です。
就寝時刻から逆算してみる
起床時刻から逆算した、就寝時刻の目安を計算してみます(単純な引き算です)。
| 起きる時刻 | 9時間眠るなら、寝る時刻 | 10時間眠るなら、寝る時刻 |
|---|---|---|
| 6時00分 | 21時00分 | 20時00分 |
| 6時30分 | 21時30分 | 20時30分 |
| 7時00分 | 22時00分 | 21時00分 |
たとえば、6時30分に起きる子が9時間眠るには、21時30分に布団に入る必要があります。そこから逆算して、「夕食・入浴・宿題・翌日の準備」に1.5〜2時間見るとすると、習い事を終えて家に着く時刻は、遅くとも18時台がひとつの目安になります。遅い時間帯の教室は、他の曜日を減らすなど、全体で調整しましょう。
習い事が終わる時刻から寝る時刻までを引き算
01
帰宅時刻
習い事が終わる時刻に、移動時間を足して決めます。
02
家での用事
夕食・入浴・宿題・準備に、合計でどれくらいかかるかを実測します。
03
布団に入る時刻
9時間の睡眠から逆算した時刻に間に合うかを確認します。
間に合わない曜日があれば、その日の習い事を前倒しするか、別の日に移すことを検討してください。
送迎・宿題と両立する1週間のスケジュールの組み方
数や回数が同じでも、曜日の並べ方で負担は大きく変わります。ここでは、スケジュールを組むときの基本ルールを紹介します。
ルール1:連続する日を避ける
習い事の入る日を、月・火・水と連続させるより、月・水・土のように1日おきにするほうが、疲れが翌日に残りにくくなります。間の日に空白の放課後があれば、宿題や友だちとの遊び、ゆっくり休む時間として使えます。
ルール2:同じ日に重ねすぎない
1日に2つの習い事を詰めると、移動・食事・宿題の時間が圧迫されます。やむを得ず重ねるなら、運動のあとに机の習い事、のように「動と静」を交互にするか、途中で軽食と休憩の時間を確保してください。
ルール3:送迎の動線をそろえる
共働きや下の子の予定があると、送迎が実質的な制約になります。方向の違う教室を別の曜日に入れると、送迎の負担が一気に増えます。可能なら同じエリア・同じ施設・近くの教室で曜日だけ変えると、動線がまとまります。学校の放課後教室や学童、地域のスポーツ少年団など、学校の中や近くで完結するものも検討の余地があります。
ルール4:宿題の時間を先に確保する
宿題をする時間を後回しにすると、夜遅くまで終わらず、睡眠が削られます。習い事の曜日は、帰宅後ではなく、習い事の前(学校から帰った直後)に宿題をする家庭もあります。家庭学習の習慣を作ってから、習い事を増やす、という順番もおすすめです。
スケジュールの例(あくまで一例です)
| 曜日 | 小3の例(習い事2つ+予備日) | メモ |
|---|---|---|
| 月 | 公文式(学習) | 帰宅後に宿題は短め |
| 火 | 予定なし | 宿題・遊び・休息の日 |
| 水 | 水泳(運動) | 帰宅後は早めに入浴・就寝 |
| 木 | 予定なし | 友だちと遊ぶ日/予備日 |
| 金 | 予定なし | 週末前の休息 |
| 土 | 試合・発表会などがある場合のみ | 通常は家族の時間 |
| 日 | 予定なし | 休息日 |
この例では、通う日は週2日、空白の放課後が週3日あります。これは調査の結果ではなく、あくまで例です。ご家庭の事情に合わせて、「空白の日を何日残すか」から先に決めると、組み立てやすくなります。

運動・学習・文化の組み合わせ方と、増える費用
2つ以上の習い事を考えるとき、種類の組み合わせにも工夫の余地があります。ここでは、タイプの違うものを組み合わせる考え方を紹介します。
| 組み合わせ | よいところ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 運動系+学習系 | 体を動かす日と、机に向かう日で、気分を切り替えられる | 学習系は家での宿題が前提になりやすい |
| 運動系+音楽・芸術系 | 体力と表現の両方を育てやすい | 楽器は家での練習時間が必要 |
| 学習系+音楽・芸術系 | 送迎の少ない日が作りやすい | どちらも座る時間が長く、体を動かす機会が減る |
| 運動系+運動系 | 体力や競技の幅が広がる | 練習量が重なりすぎると、体の負担が大きくなる |
運動系は、先にみたとおり、習い事の仲間と運動する子が多く、運動の機会を確保しやすいジャンルです。一方で、絵や工作、ものづくりなど「座ってじっくり取り組む」ものは、静かな時間をもたらします。活動量の違うものを組み合わせると、1週間の中に緩急がつきます。
ジャンルごとの向き不向きや、そもそもどう選ぶかは習い事の選び方|小学生の子に合う習い事を見つける5つの手順で整理しています。絵を描くのが好きな子の選択肢はイラスト教室・お絵かき教室・オンライン講座の違い、ダンスは千葉県の子ども向けダンス教室で紹介しています。
プログラミング・ロボットは「家での時間」も計算に入れる
プログラミングやロボット教室は、教室の時間に加えて、家でパソコンを使う時間が必要になることがあります。スクリーンタイムの推奨(2時間以下)との兼ね合いもあるため、ほかの習い事と組み合わせるときは、1週間の画面を見る時間も合わせて考えてください。続けるコツはプログラミング教室が続かない理由は「作りたいものがない」から、始める年齢はロボット教室は何歳から?にまとめています。
掛け持ちで増える費用|月謝は足し算で効いてくる
習い事を増やすと、月謝が足し算で増えます。文部科学省の「令和5年度 子供の学習費調査」(訂正版・2026年1月16日差し替え)によれば、公立小学校に通う子の学校外活動費(学習塾や習い事、体験活動などにかけた費用)は年額256,489円、私立小学校は709,667円でした。これは習い事をしている・していないの区別なく、全体を平均した数字です。公立小の年額を12か月で割ると月に約2万1千円(編集部の単純計算)で、家庭ごとの支出はこの平均より大きく上下します。
具体的な月謝の例として、公文式の公式ページでは、小学生の月会費(教材費・税込)は1教科7,480円(東京都・神奈川県の教室は8,030円)、入会金は不要と書かれています。ただし、別途、設備維持費または冷暖房費がかかる教室もあります。月会費は教科ごとなので、2教科なら単純に2倍の計算です。
費用の詳しい相場、入会金や教材費、発表会費といった「隠れコスト」は習い事の月謝相場|ジャンル別の費用と、年間いくらかかるかで整理しています。ここでは、掛け持ちのときに起きやすい費用面の注意を3つだけ挙げます。
- 月謝以外の出費が複数重なる:道具・ユニフォーム・検定料・発表会費・遠征費など、習い事ごとに別々にかかります。
- 交通費・駐車場代・送迎の時間コスト:教室の数が増えるほど、移動の負担も増えます。
- きょうだいがいると、さらに倍々になる:きょうだいで同じ習い事を選ぶと、送迎がまとまり、費用の面でも楽になることがあります。割引制度の有無は教室ごとに異なるので、確認してください。
「月謝をいくらまでにするか」という上限を先に決めておくと、増やすときの判断がしやすくなります。
1つに絞る?増やす?判断のためのチェックリスト
ここまでの内容を、判断のチェックリストにまとめます。「はい」が多い項目の側に傾いている、というように使ってください。
あと1つ増やしてよいのはこの条件がそろうとき
| 確認すること | はい/いいえ |
|---|---|
| 睡眠は、9時間前後を確保できている | □ |
| 今の習い事を、本人が「楽しい」と言っている | □ |
| 週に1〜2日、予定のない放課後が残る | □ |
| 宿題が、寝る時刻の前に終わっている | □ |
| 送迎を、無理なく続けられる体制がある | □ |
| 増やしたいのは、本人が興味を示したものだ | □ |
※編集部が整理した考え方です。公的な基準ではありません。
絞ったほうがよい場合
- 朝起きられない、習い事の前に「行きたくない」が続く
- 睡眠が9時間を大きく下回っている
- 宿題が毎日夜遅くまで終わらない
- 空白の放課後が1日もない
- 親の送迎の負担が限界に近い
絞るときの順番
1つに絞るなら、まず本人が「いちばん楽しい」と言うものを残すのが基本です。次に、続ける目的(体力、学習の補い、好きを伸ばす)を確認します。親が「やらせたい」習い事と、本人の「やりたい」習い事が違うときは、期間を決めて試す(たとえば3か月だけ)など、話し合って折り合いをつけてください。やめるときの伝え方は習い事が続かない・やめたいと言われたらで詳しく書いています。
増やす場合は「入れ替え」も選択肢
新しい習い事をやってみたい、というときは、いきなり足すのではなく、今の習い事のどれかを休会・頻度減・やめる、と入れ替えてみる方法もあります。たとえば、ピアノを週1回続けながら、水泳を始めるなら、ほかの1つを月2回に減らすなど、全体の回数が増えないようにします。まずは体験を1〜2回受けて、「もう1回行きたい?」と聞くと、本人の気持ちが見えます。
「合う習い事が見つからない」ときに考えたいこと
数を絞っても、増やしても、しっくりこない。そんなときは、習い事の「数」ではなく「形」に原因があるのかもしれません。
続かないのは子どものせいではない
01
好きが教室にない
ゲーム制作、動画づくり、イラスト、調べ学習。子どもの「好き」に合う教室が、通える範囲にないことがあります。
02
送迎で手いっぱい
習い事を増やすほど、送迎の時間が増えます。共働きやきょうだいの予定が重なると、始める前から負担が見えてしまいます。
03
集団や型が合わない
大人数のクラスや、決まったカリキュラムを皆で進める形がしんどい子もいます。それは「やる気がない」とは別の問題です。
教室を増やすのではなく、「学び方」そのものを変えると解ける壁もあります。
学校に行きづらさを感じている子の場合は、習い事の数を考える以前に、安心して過ごせる場所の確保が大切です。近くにフリースクールがない場合の考え方はフリースクールが近くにないときに、千葉県の公的な居場所は千葉県の教育支援センター一覧にまとめています。地域の習い事の探し方は、山武市・茂原市・市原市などの地域別の記事を参考にしてください。自宅で始められる選択肢はオンライン習い事の選び方で整理しています。

NIJIN放課後プロジェクトスクールという選択肢
「習い事を増やすと送迎も時間もきつい。でも、うちの子の『好き』はどの教室にも当てはまらない」。そんな掛け持ちの悩みの先にある選択肢として紹介したいのが、NIJIN放課後プロジェクトスクールです。公式サイトでは「全国どこからでも通えるオンライン習い事」と紹介されていて、今の学校に通いながら、放課後や休日に参加できます。
「習う」のではなく、自分でプロジェクトを立ち上げる
一般的な習い事は、ピアノなら曲、英語なら教材と、決まったカリキュラムを順番に進めます。このスクールの特徴は、子どもの興味を起点に、子ども自身がプロジェクトを立ち上げることです。公式サイトでも「子どもたちが自分で立ち上げ、進行中のプロジェクト」として、マインクラフトのプロジェクト、Vtuberのプロジェクト、沖縄に住む小学生が立ち上げた観光課題解決のプロジェクトが紹介されています。
掛け持ちの悩みに引き寄せて考えると、たとえば「ゲームが好き、絵も好き、音楽も好き」と興味が広い子が、教室を3つに分けて通う代わりに、好きなことを1つのプロジェクトにまとめるという使い方もありえます。「好きなゲームのステージを作り、絵と音楽もつけて全国の子に遊んでもらう」のようなテーマです(これはあくまで想定の例で、実際にこのスクールで動いている企画ではありません。どんなテーマにするかは、体験会で子ども自身が考えていきます)。
家の中で止まっていた「好き」が、外に届く
好きなことを家でひとりで続けていると、作ったものを見てくれる人がいない、次に何をすればいいかわからない、というところで止まりがちです。このスクールでは次のような仕組みで、その先に進めます。
- 週1回のクラス会議で、担任の先生と少人数の仲間とプロジェクトを進める
- メタバース校舎には平日毎日入れて、クラスの時間以外も仲間と活動できる
- YouTubeで生配信される発表会で、作ったもの・考えたことを発表する(保護者も配信で見届けられます)
- イベント・コンテストや企業・クリエイターとの共創に参加できる
公式サイトで紹介されている実例には、JTBと組んだマインクラフトのコンテスト(旅行業界のプロが審査員を務め、小学6年生がグランプリを2連覇)や、人前で話すのが苦手だった小学4年生がYouTube配信でのプレゼンに挑戦し、学校でも発言できるようになった例があります。
掛け持ちの悩みから見たメリットと、注意したい点
いちばん大きいのは、送迎がいらないことです。PCかタブレットとインターネット環境があれば自宅から参加でき、保護者の同伴も必要ありません。掛け持ちで最も負担になりやすい「曜日ごとに違う方向への送迎」を、増やさずに済みます。
一方で、注意したい点もあります。オンラインでも、週1回のクラス会議があり、メタバース校舎に入る時間も含めれば、1つの習い事としてスケジュールの枠を使います。これまで見てきた睡眠や空白の日の考え方は、オンラインの習い事にも同じように当てはまります。「家にいるからいくつでも入れられる」とは考えず、他の習い事との兼ね合いで決めてください。
なお、リアル校舎は千葉県東金市と神奈川県川崎市(武蔵新城)にあります。通える範囲に住んでいる場合に限って、リアル校舎も選択肢になります。
習い事を増やす前に、形を5つの観点で
| 対面の 習い事教室 | 公的な 講座・クラブ | PJ メタバース校舎 | |
|---|---|---|---|
| 送迎なしで 参加できる | × 多くは送迎が必要 | △ 学校内なら可 | ○ 自宅から |
| 子どもの好きな テーマで学べる | △ 教室の種目次第 | △ 内容は主催側 | ○ 自分で立ち上げ |
| 体を動かす・ 対面で習う | ○ | ○ | × 画面越し |
| 月の費用 | △ 教室ごとに異なる | ○ 無料〜低額が多い | △ 月12,683円 |
| 作品を外に 発表する場 | △ 発表会など | △ 行事次第 | ○ YouTube配信 |
○=対応 △=一部・条件つき ×=非対応 / ※この記事で公式に確認できた情報をもとにした一般的な傾向です。2026年10月時点。
比較のとおり、体を動かす習い事や、先生と対面で技術を身につける習い事の代わりにはなりません。水泳やスポーツは対面の教室、「好きなことを形にする」部分はオンライン、というように組み合わせて考えるのが現実的です。
費用・対象・参加方法
| メタバース校舎 | |
|---|---|
| 月謝(税込) | 12,683円 |
| 入学金(税込・初回のみ) | 22,000円 |
| 参加形態 | 全国どこからでもオンライン/週1回のクラス会議 |
| 必要なもの | PCまたはタブレット、インターネット環境 |
対象は小学生・中学生です(学費ページには高校生の記載もあります)。リアル校舎の学費は校舎ごとに異なるため、公式の学費ページで確認してください。学費ページでは、月謝にプロジェクト活動・メタバース校舎の利用・イベント参加などが含まれ、教材費やイベント参加費などの追加費用はかからないと案内されています。一方、よくある質問のページには、備品・教材費や希望制の特別行事で追加費用が必要になる場合があるとの記載もあるため、体験会で確認しておくと安心です。
運営は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営するNIJINグループです。なお、公式サイトにある「累計入学者数900名超」「リアル教室52か所」は母体のNIJINアカデミーの実績で、放課後プロジェクトスクール単体の数字ではありません。無料体験が用意されているので、まずは子どもと一緒に雰囲気を見てみるのがおすすめです。
よくある質問
まとめ|習い事の数は「睡眠」と「空白の日」で決める
- 小学生の7〜8割が習い事をしているが、現在の平均個数や適切な個数を示す公的な基準は、確認できなかった
- 数より先に、睡眠(小学生は9〜12時間が推奨)と、空白の放課後が週1〜2日あるかを見る
- 学年別の目安(低学年は通う日が週2〜3日まで、中学年は週3日まで、高学年は週3〜4日まで)は、編集部の考え方の例
- 連続する日を避け、動と静を交互にし、送迎の動線をそろえると、同じ数でも負担が軽くなる
- 増やす前に、睡眠・本人の気持ち・空白の日・宿題・送迎の5つを確認する。迷ったら、入れ替えも選択肢
- 合う習い事が見つからないときは、送迎のいらないオンラインのスクールも選択肢になる
習い事は、子どもの「好き」を見つけて伸ばすための手段です。友だちの数や平均に合わせるのではなく、その子の1週間に無理なく収まるかたちを、親子で相談しながら探してみてください。選び方全体の流れは習い事の選び方で、費用の考え方は習い事の月謝相場で整理しています。
この記事の内容を確かめるための一次資料
- 東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査」2015-23 学校外の学びの状況(ページ)
- ベネッセ教育総合研究所「第2回 放課後の生活時間調査」(2013年11月実施)(ページ)
- 文部科学省「平成19年度 児童・生徒の学習塾等での学習状況及び保護者の意識に関する実態調査報告」(平成20年8月)(ページ)
- 笹川スポーツ財団「子ども・青少年のスポーツライフ・データ 2025」(ページ)/「同 2023」(ページ)
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(ページ)
- 文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」(ページ/調査結果の概要)
- 公文式「月会費」(ページ)
- NIJIN放課後プロジェクトスクール(トップ/学費/プロジェクト/よくある質問)
いずれも2026年10月4日に確認しました。


