- オンライン習い事の主な種類(英語・プログラミング・音楽・学習・探究)
- 公式サイトで確認できた料金の例と、料金が公開されていないケース
- 対面の習い事との違い、メリットとデメリット
- 不登校の子の習い事の考え方と、「出席扱い」が別問題である理由
- 失敗しにくい選び方のチェックリスト
- 体験から始めるときの進め方と、合う習い事が見つからないときの選択肢
掲載している料金・制度は、各サービスの公式サイトと文部科学省の公開資料で2026年10月4日に確認できたものだけです。ポータルサイトやまとめ記事の数字は使っていません。公式で確認できなかった情報は、そのことを明記しました。料金は改定やキャンペーンで変わるため、申し込む前に必ず公式ページを確認してください。
オンライン習い事を選ぶ前に知っておきたい3つのこと
オンラインの習い事は、教室に通う代わりに、パソコンやタブレットを使って自宅から先生とつながる形の習い事です。形式は大きく分けて、先生とリアルタイムでつながる「ライブ型」、動画や教材で自分のペースで進める「オンデマンド型・通信型」、その両方を組み合わせた型があります。選ぶ前に、次の3点を押さえておくと迷いにくくなります。
1. 「ライブ型」か「自分のペース型」かで、家庭の負担が変わる
ライブ型は、決まった曜日・時間に画面の前にいる必要があります。先生と会話ができ、質問もその場でできる反面、時間に縛られます。一方、通信型は好きな時間に進められますが、続けるかどうかは本人の意欲と家庭の声かけに左右されがちです。「時間を決めると疲れてしまう子」か「決まりがあったほうが動ける子」かを、先に見立てておくのが出発点です。
2. 「習い事」と「学校の出席」は、別々に考える
とくに不登校の子の保護者から多いのが、「オンラインの習い事を続ければ、学校の出席扱いになるのでは」という疑問です。結論からいうと、習い事を始めたことが自動的に出席扱いになる仕組みはありません。出席扱いにするかどうかは、国が示す要件にもとづき、校長が教育委員会と連携して判断するものです(くわしくは後の章で整理します)。習い事は「子どもが安心して力を伸ばす場」、出席扱いは「学校との制度上の取り扱い」と、目的を分けて考えると気持ちが楽になります。
3. 料金は「月謝」だけで比べない
オンラインは月額が見えやすい反面、端末代、入会金、教材費、通信環境の整備などが別にかかるサービスがあります。たとえば後で紹介するスマイルゼミは、会費とは別に専用タブレット代が必要です。総額でどれくらいかかるかの考え方は、習い事の月謝相場でも整理しています。
始める前に決めておく3つの軸
教室の良し悪しより先に、家庭と子どもの条件を決めておくと、候補が一気に絞れます。
01
参加のしかた
先生とリアルタイムで話すライブ型か、自分のペースで進める型か。顔を出すことに抵抗がある子は、カメラの扱いも確認します。
02
目的
英語を話せるようになりたい、ゲームを作りたい、学校の勉強を補いたい、安心して人と話す場がほしい——目的でジャンルが変わります。
03
総額と続けやすさ
月額に加えて、端末・教材・入会金を含めた総額で考え、無理なく続けられるかを見ます。
この3つが決まれば、次の種類別の説明がぐっと読みやすくなります。

オンライン習い事の種類|英語・プログラミング・音楽・学習・探究
オンラインで受けられる習い事は幅広く、ここでは代表的な5つのジャンルを、公式サイトで確認できた情報をもとに紹介します。
英語・外国語
オンラインの習い事でもっとも選択肢が多いのが英語です。たとえばDMM英会話は、子ども向けのページで「幼児・小学生・中学生にそれぞれ適した」教材を用意していると案内しています。マンツーマンのレッスンで、パソコン・スマホ・タブレットのいずれでも受講できます。
一方、外国語のオンラインレッスンには、講師との時間を厚くとる高価格帯のコースもあります。ベルリッツの子供・中高生向けオンラインコースは、対象が4歳から高校生まで、Zoomを使った40分のマンツーマンで、公式ページの表記は「6ヵ月(20レッスン)総額136,400円(税込)」です(対象言語はスペイン語・フランス語・ドイツ語、入学金・教材費は別途)。同じ「オンライン英会話」でも、回数と料金の設計は大きく違うことがわかります。
プログラミング
プログラミングは、オンライン化が進んでいるジャンルです。Tech Kids Schoolは2023年5月11日に、渋谷校と同じ本格的なカリキュラムをオンラインで受けられる「オンライン校」を開校したと発表しています。公式の発表によると、対象は小学3年生から中学3年生、授業はZoomで月3回・1回120分、生徒3〜4名に1人の講師がつく形です。ただし、月額の授業料は今回確認した公式ページには掲載がありませんでした(無料体験レッスンの案内と、体験後の個別の案内になっているようです)。
プログラミング教室を選ぶときは、「最初は楽しそうだったのに続かない」という声も多く聞かれます。理由と選び方はプログラミング教室が続かない理由は「作りたいものがない」から、始める年齢の目安はロボット教室は何歳から?にまとめています。
音楽
ピアノやギター、ウクレレなど、楽器のオンラインレッスンも広がっています。ただ、今回、大手音楽教室の公式サイトで「子ども向けオンラインレッスンの料金表」を確認しようとしましたが、確認できたヤマハ音楽教室の価格一覧(2025年7月現在)は、グループ・ミュージックジム・個人レッスンの月額(税込3,630円〜15,070円)が中心で、オンラインレッスンの料金表は見つかりませんでした。音楽のオンラインは、教室ごとに提供の有無や料金が異なるため、気になる教室の公式サイトか窓口で確認してください。
学習(通信教育・タブレット学習)
学校の勉強を補う「学習系」は、オンラインとの相性がよいジャンルです。スマイルゼミは、専用タブレットで学ぶ小学生向けの通信教育で、公式ページには学年ごとの月額会費が載っています。ベネッセの進研ゼミ小学講座は、会員向けに「追加受講費0円のオンラインライブ授業」を案内しています(全学年が対象で、事前申し込みは不要。録画版で何度でも視聴できます)。
探究・プロジェクト型
最近増えているのが、決まったカリキュラムをこなすのではなく、子どもの興味から出発して自分でテーマを決めて取り組む「探究・プロジェクト型」のオンラインスクールです。このタイプは、作品や考えたことを発信する場があるかどうかが、続けやすさにつながります。後の章で、NIJIN放課後プロジェクトスクールを例に詳しく紹介します。
公式料金で見るオンライン習い事の費用の目安
ここまでに登場したサービスのうち、公式サイトで金額を確認できたものを並べます。料金体系がそれぞれ違う(回数制・月額制・総額制)ため、単純に高い・安いとは比べられません。あくまで「どんな形で料金が示されているか」の目安として見てください。
オンラインの習い事は月3,000円台から10万円超の総額まで
| ジャンル | サービス | 公式に示された料金 | 別にかかるもの |
|---|---|---|---|
| 英語 | DMM英会話(スタンダード・毎月8レッスン) | 通常月4,880円(税込) | 公式は「月額料金以外の費用は発生しない」と案内 |
| 外国語 | ベルリッツ 子供・中高生向けオンライン | 6か月20レッスン 総額136,400円(税込) | 入学金・教材費は別途 |
| 学習 | スマイルゼミ 小学1年生 | 月額3,300円〜(税込3,630円) | 専用タブレット代 |
| 学習 | スマイルゼミ 小学3年生 | 月額4,600円〜(税込5,060円) | 専用タブレット代 |
| 学習 | スマイルゼミ 小学6年生 | 月額6,800円〜(税込7,480円) | 専用タブレット代 |
| プログラミング | Tech Kids School オンライン校 | 公式ページで月額の掲載なし | 要問い合わせ |
※いずれも各社の公式サイトの表記(2026年10月4日確認)。スマイルゼミの月額は、標準クラスを12か月分一括払いした場合の1か月あたりの金額で、支払い方法によって変わります。DMM英会話は、初月割引などのキャンペーンがある場合があります。
スマイルゼミの専用タブレット代は、公式ページの表記で9,980円(税込10,978円)です。毎月払いの場合は「月々980円(税込1,078円)×12回払い」の分割も選べます。加えて、タブレットあんしんサポートは年3,600円(税込3,960円)です。
こうして見ると、オンラインだから必ず安い、とは限りません。送迎や移動の手間が省ける一方で、1回あたりの単価は、サービスによって大きく開きます。ジャンル別の料金の見方は習い事の月謝相場|ジャンル別の費用と、年間いくらかかるかもあわせてどうぞ。
なお、掛け持ちの数と費用のバランスは習い事はいくつが適切?で考え方を紹介しています。オンラインは「家にいられるから、つい増やしすぎる」ことがあるので、最初は1つから始めるのが続けやすい方法です。

対面の習い事とのちがい|メリットとデメリット
オンラインと対面のどちらが優れているというより、向いている場面が違うと考えるのが現実的です。まず全体の違いを表にまとめます。
| 観点 | オンライン | 対面(教室に通う) |
|---|---|---|
| 送迎・移動 | 不要。自宅で参加できる | 必要。平日夕方の送迎が負担になる家庭も |
| 選べる範囲 | 住んでいる地域に関係なく選べる | 通える範囲の教室に限られる |
| 体を動かす・楽器に触れる | 画面越しになり、手を添えた指導は難しい | 先生が直接見て、手を添えて教えられる |
| 友だちとの関わり | 画面越し。少人数のものもある | 同じ場にいる仲間とふれあえる |
| 天候・体調の影響 | 受けにくい | 移動が必要なぶん、影響を受けやすい |
| 必要な準備 | 端末・インターネット環境・静かな場所 | 持ち物・教室までの移動手段 |
オンラインのメリット
- 送迎がいらない:共働きやきょうだいの予定が重なる家庭でも続けやすい
- 地域の壁がない:近くにない分野の先生や、同じ興味の仲間に出会える
- 家という安心できる場所で参加できる:新しい場所や大人数が苦手な子が、緊張を減らして始められる
- 体調に波がある日も調整しやすい:移動がない分、「今日は無理そう」の判断がしやすい
オンラインのデメリット
- 体を動かす習い事の代わりにはならない:水泳・球技・武道などは、対面ならではの学びがある
- 画面疲れ・姿勢の問題:長時間続けるものは、休憩を入れる工夫が必要
- 家庭のサポートが要る場面がある:接続の設定や、最初の数回の見守りなど
- 「やめどき」が見えにくい:画面を開かなくなって気づく、ということもある
続けにくくなったときの見極め方は習い事が続かない・やめたいと言われたらで詳しく書いています。オンラインでも、基本の考え方は対面と同じです。
失敗しにくいオンライン習い事の選び方チェックリスト
申し込む前に、次の項目を公式サイトや体験で確かめておくと、「思っていたのと違った」を減らせます。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 体験レッスンの有無 | 無料体験があるか。実際の先生・画面・雰囲気を子どもと一緒に確かめる |
| 料金の総額 | 月額、入会金、教材費、端末代、更新時の料金を、公式表記で確認する |
| 契約の条件 | 最低契約期間、解約・休会の手続き、返金の有無 |
| 顔出し・発言の求め方 | カメラをオフで参加できるか、無理に話さなくてよいか |
| 保護者の関わり | 同席が必要か、見守りだけでよいか |
| 必要な機器 | パソコン・タブレット・スマホのどれで受講できるか、推奨の通信環境 |
| 人数と先生 | マンツーマンか少人数か。先生がどれだけ個別に見てくれるか |
| 成果の見え方 | 発表の場、作品、テストなど、成長を子ども自身が実感できるしくみ |
体験レッスンに参加した後は、「楽しかった?」だけでなく「また参加したい?」「何がいちばん面白かった?」と聞いてみてください。面白かった場面を具体的に話せるなら、続く可能性が高いサインです。選ぶ手順の全体像は習い事の選び方|小学生の子に合う習い事を見つける5つの手順にまとめています。
中学生の場合は、部活や学習との両立が課題になります。学年ごとの考え方は中学生の習い事を参考にしてください。

不登校の子の習い事の考え方|「出席扱い」とは別問題
ここからは、不登校や学校に合わない子の保護者に向けて、制度と考え方を整理します。
不登校の子は、決して少数ではない
文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、令和6年度の小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人(小学校137,704人、中学校216,266人)で、児童生徒1,000人あたり38.6人でした。学校に行きづらい子は、特別な子ではなく、どの地域にもいる存在です。
同じ調査では、学校内外の機関で専門的な相談・指導を受けていない不登校の児童生徒が135,724人(38.3%)でした。一方、学校外の機関で専門的な相談・指導を受けた児童生徒は121,375人で、そのうち指導要録上の出席扱いとなったのは42,978人です。また、自宅におけるICT等を活用した学習活動を指導要録上の出席扱いとした児童生徒数は13,261人でした。自宅でのICT学習を出席扱いにするケースは、全体から見るとごく一部だとわかります。
習い事を出席扱いにする「仕組み」はない
文部科学省の通知や資料では、出席扱いの要件が整理されています。自宅でICT等を活用した学習活動を行った場合について、主な要件は次のとおりです。
- 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること
- 訪問等による対面指導が、定期的かつ継続的に行われることを前提とすること
- 児童生徒の学習の理解の程度を踏まえた、計画的な学習プログラムであること
- 基本的に、学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けられない場合に行う学習活動であること
また、学校外の民間施設に通って相談・指導を受ける場合も、保護者と学校の連携、通所を前提とすること、校長が教育委員会と十分に連携して判断すること、といった条件が示されています。つまり、出席扱いかどうかは、校長が個別に判断するものです。「オンラインの習い事を始めたから出席扱いになる」とはいえず、逆に「習い事をしているから出席扱いにならない」とも限りません。気になる場合は、まず担任や学校、教育委員会に相談するのが確実です。
習い事は子どものため、出席扱いは学校との取り決め
01
習い事の目的
安心して過ごす、好きなことを伸ばす、人と話す経験を持つ。子どもの毎日を豊かにするためのものです。
02
出席扱いの判断
国の要件にもとづき、校長が教育委員会と連携して判断します。保護者と学校の相談が出発点です。
03
両立のしかた
出席扱いを目的に習い事を選ぶと、本人の気持ちとずれることがあります。まず「やってみたいか」を優先しましょう。
制度は制度として相談しつつ、習い事は子どもの「好き」から選ぶのが基本です。
国も「学びの場の多様化」を進めている
文部科学省は、不登校対策として「COCOLOプラン」を打ち出し、「不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える」こと、「心の小さなSOSを見逃さず、チーム学校で支援する」こと、「学校の風土を見える化し、みんなが安心して学べる場所にする」ことを柱に掲げています。学校に行けない状態を「問題」として扱うのではなく、その子に合った学びの場をつくる方向に進んでいます。
地域にある公的な居場所については、千葉県の教育支援センター一覧や、フリースクールが近くにないときの選択肢も参考にしてください。
学校に行きづらい子がオンライン習い事を始めるときの進め方
不登校の時期は、体力も気持ちも波があります。習い事を始めるときは、「続けること」より「安心して試すこと」を大切にしましょう。
ステップ1 まずは休むことを許す
学校に行けなくなった直後は、エネルギーが落ちていることがあります。習い事を急いで始めるより、家で安心して過ごせる時間を確保することが先になる場合もあります。本人が「何かやってみたい」と口にしたタイミングが、始めどきのサインです。
ステップ2 子どもの「好き」を聞く(ただし、答えられなくてもいい)
「何がやりたい?」と聞かれて答えられない子は多くいます。無理に答えを求めず、動画を一緒に見る、体験会の情報を机の上に置いておく、といった形で、選ぶ機会だけをそっと用意するのも方法です。
ステップ3 顔を出さない・話さない形から始める
最初からカメラをオンにして話す形は、ハードルが高い子もいます。カメラオフや、チャットでの参加が認められているかを確認し、慣れてから少しずつ広げていきましょう。
ステップ4 頻度は少なく、短く
週1回・短時間から始め、疲れが見えたら休む。休んでよいと最初に伝えておくだけで、続けやすくなることがあります。
ステップ5 学校・家庭で状況を共有する
出席扱いの可否にかかわらず、習い事の様子を担任や学校と共有しておくと、子どもの「今できていること」が学校側にも伝わります。成績評価については、令和6年8月に法令が改正され、不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果を成績評価に反映できる仕組みが整理されました(詳しくは学校にご確認ください)。
子どものタイプ別|どんなオンライン習い事が向くか
| 子どものタイプ | 候補になりやすいもの | ひとこと |
|---|---|---|
| 人と話すのは好きだが、外出はしんどい | オンライン英会話、少人数のライブ型スクール | 講師と1対1の形から始めるとハードルが低い |
| 黙々と進めたい・マイペース | タブレット学習、通信型の講座 | 時間を縛られない分、保護者の見守りが鍵 |
| 作ること・表現が好き | プログラミング、動画制作、絵を描く講座 | 作品を見てもらえる場があるか確認を |
| 好きなことが多くて決まらない | 無料体験や短期講座をいくつか | 体験で「何が面白いか」を見つける |
| 仲間や発表の場がほしい | 探究・プロジェクト型のスクール | 仲間と一緒に進める仕組みがあるか確認を |
| 体を動かしたい | オンラインだけでなく、対面の教室も併用 | オンラインでは補いにくい部分です |
絵を描くのが好きな子の場合は、絵を描くのが好きな子の習い事|イラスト教室・お絵かき教室・オンライン講座の違いもヒントになります。また、地域の教室を調べたい場合は、地名ごとの記事(たとえば山武市の習い事)で公式情報をもとに一覧にしています。
「合う習い事が見つからない」ときに考えたいこと
オンラインを探してもピンとこない、というときは、次の3つの壁にぶつかっていることが少なくありません。
習い事が見つからないのは子どものせいではない
01
好きが教室にない
ゲーム制作、動画づくり、イラスト、地域のこと。子どもの「好き」にぴったり合う講座が見当たらないことがあります。
02
決まった形が合わない
決まった時間に決まったカリキュラムを進める形がしんどい子もいます。それは「やる気がない」とは別の問題です。
03
一人だと止まる
家で続けていても、作ったものを見てくれる人や、次の一歩を一緒に考える仲間がいないと、止まってしまいがちです。
教室を探し直すより、「学び方」そのものを見直すと解ける壁もあります。
習い事そのものを「先生に習う」から「自分でやってみる」に切り替える、という考え方もあります。次の章で紹介するのは、まさにそのタイプのオンラインスクールです。

NIJIN放課後プロジェクトスクールという選択肢
「うちの子の好きなことは、既存の習い事にない」「学校に通う日も通えない日も、安心して参加できる場所がほしい」。そんなときの選択肢として紹介したいのが、NIJIN放課後プロジェクトスクールです。公式サイトでは「全国どこからでも通えるオンライン習い事」と紹介されていて、放課後や休日に参加できます。
「習う」のではなく、自分でプロジェクトを立ち上げる
一般的な習い事は、ピアノなら曲、英語なら教材と、決まったカリキュラムを順番に進めます。このスクールの特徴は、子どもの興味を起点に、子ども自身がプロジェクトを立ち上げることです。公式サイトでも「子どもたちが自分で立ち上げ、進行中のプロジェクト」として、マインクラフトのプロジェクト、Vtuberのプロジェクト、沖縄に住む小学生が立ち上げた観光課題解決のプロジェクトが紹介されています。
たとえば「好きなゲームのステージを作って、全国の子に遊んでもらう」「自分の好きな生き物を調べて、紹介動画をつくる」「家の近くの困りごとを調べて、解決のアイデアを考える」——こうしたテーマもプロジェクトの入口になりえます(これらはあくまで想定の例で、実際にこのスクールで動いている企画ではありません。どんなテーマにするかは、体験会で子ども自身が考えていきます)。
家の中で止まっていた「好き」が、外に届く
好きなことを家でひとりで続けていると、作ったものを見てくれる人がいない、次に何をすればいいかわからない、というところで止まりがちです。このスクールでは次のような仕組みで、その先に進めます。
- 週1回のクラス会議で、担任の先生と少人数の仲間とプロジェクトを進める
- メタバース校舎には平日毎日入れて、クラスの時間以外も仲間と活動できる
- YouTubeで生配信される発表会で、作ったもの・考えたことを発表する(保護者も配信で見届けられます)
- イベント・コンテストや企業・クリエイターとの共創に参加できる
公式サイトで紹介されている実例には、JTBと組んだマインクラフトのコンテスト(旅行業界のプロが審査員を務め、小学6年生がグランプリを2連覇)や、人前で話すのが苦手だった小学4年生がYouTube配信でのプレゼンに挑戦し、学校でも発言できるようになった例があります。
不登校や、学校に合わない子にとってのメリット
いちばん大きいのは、送迎がいらないことです。PCかタブレットとインターネット環境があれば自宅から参加でき、保護者の同伴も必要ありません。外出がしんどい日も、家から参加できます。なお、リアル校舎は千葉県東金市と神奈川県川崎市(武蔵新城)にあります。
ただし、このスクールへの参加が学校の出席扱いになるかどうかは、公式サイトで確認できませんでした。この記事の前の章で整理したとおり、出席扱いは校長の判断になりますので、気になる場合は学校と、スクールの体験会・問い合わせで確認してください。
対面の習い事とオンラインを5つの観点で
| 対面の 習い事教室 | 通信型・ タブレット学習 | PJ メタバース校舎 | |
|---|---|---|---|
| 送迎なしで 参加できる | × 多くは送迎が必要 | ○ 自宅で完結 | ○ 自宅から |
| 子どもの好きな テーマで学べる | △ 教室の種目次第 | △ 教材の範囲内 | ○ 自分で立ち上げ |
| 体を動かす・ 対面で習う | ○ | △ 画面中心 | × 画面越し |
| 仲間や 先生との関わり | ○ 同じ場にいる | △ サービスによる | ○ クラス会議など |
| 作品を外に 発表する場 | △ 発表会など | △ サービスによる | ○ YouTube配信 |
○=対応 △=一部・条件つき ×=非対応 / ※この記事で公式に確認できた情報をもとにした一般的な傾向です。2026年10月時点。
比較のとおり、体を動かす習い事や、先生と対面で技術を身につける習い事の代わりにはなりません。水泳やスポーツは対面の教室、「好きなことを形にする」部分はオンライン、というように組み合わせて考えるのが現実的です。
費用・対象・参加方法
| メタバース校舎 | |
|---|---|
| 月謝(税込) | 12,683円 |
| 入学金(税込・初回のみ) | 22,000円 |
| 参加形態 | 全国どこからでもオンライン/週1回のクラス会議 |
| 必要なもの | PCまたはタブレット、インターネット環境 |
対象は小学生・中学生です(学費ページには高校生の記載もあります)。学費ページでは、月謝にプロジェクト活動・メタバース校舎の利用・イベント参加などが含まれ、教材費やイベント参加費などの追加費用はかからないと案内されています。一方、よくある質問のページには、備品・教材費や希望制の特別行事で追加費用が必要になる場合があるとの記載もあるため、体験会で確認しておくと安心です。
運営は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営するNIJINグループです。なお、公式サイトにある「累計入学者数900名超」「リアル教室52か所」は母体のNIJINアカデミーの実績で、放課後プロジェクトスクール単体の数字ではありません。無料体験が用意されているので、まずは子どもと一緒に雰囲気を見てみるのがおすすめです。
よくある質問
まとめ|オンラインの習い事は「安心して試せる」ことから選ぶ
- オンライン習い事には、ライブ型・通信型などがあり、ジャンルも英語・プログラミング・音楽・学習・探究と幅広い
- 料金は、月額・回数制・総額制とサービスごとに違い、端末代などが別にかかることもある。公式サイトで総額を確認する
- オンラインは送迎がいらず地域の壁がないが、体を動かす習い事の代わりにはならない
- 習い事と学校の出席扱いは別の話。出席扱いは校長が教育委員会と連携して判断するので、学校に相談する
- 不登校の子の習い事は、「続けること」より「安心して試すこと」を優先し、頻度は少なく、短く始める
- 既存の習い事に合うものがないときは、子ども自身がテーマを決めて取り組むプロジェクト型のスクールも選択肢になる
習い事は、子どもの「好き」を見つけて伸ばすための手段です。外に出ることが難しい時期でも、家の中から世界とつながる方法はあります。子どもが夢中になれることは何か、から逆算して選んでみてください。
この記事の内容を確かめるための一次資料
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(不登校抜粋版)」(ページ)/調査結果の通知(ページ)
- 文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」(ページ)/「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日(ページ)
- 文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」(PDF)/「出席扱いの主な要件について(義務教育段階)」(PDF)
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援について」(COCOLOプラン)(PDF)/「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果の成績評価について(通知)」令和6年8月29日(ページ)
- DMM英会話「子供向け英会話」(ページ)/「料金プラン」(ページ)
- ベルリッツ「子供・中高生向けオンライン外国語コース」(ページ)
- スマイルゼミ 小学生「会費のご案内」(ページ)/1年生(ページ)/3年生(ページ)/6年生(ページ)
- 進研ゼミ小学講座「オンラインライブ授業」(ページ)
- Tech Kids School「オンライン校を正式開校」2023年5月11日(ページ)/「体験レッスン」(ページ)
- ヤマハ音楽教室「新サービス価格一覧(2025年7月現在)」(PDF)
- NIJIN放課後プロジェクトスクール(トップ/学費/プロジェクト/よくある質問)
いずれも2026年10月4日に確認しました。


