学校に行かないけれど、忙しい。雪だるまさんの“普通”ーぞうきんが飛び交う教室から、パンケーキを焼く日常へ。ー

こんにちは。NIJINアカデミーのぱるるです。

「学校に行かないけれど、忙しい。」

そんな言葉がぴったりな子がいます。

パンケーキを焼いて、推し活をして、プレゼンをして、ごろごろして。
一見ゆっくりに見える毎日の中で、ちゃんと“その子の時間”が流れています。

今日は、そんな雪だるまさんの“今”をお届けします。

目次

「ご飯中にぞうきんが飛び交っていた」

学校に通っていた頃のことを聞くと、雪だるまさんはさらっとこう言いました。

「ご飯中にぞうきんが飛び交っていて、落ち着けなかった」

教室での給食時間。本来なら、ほっとできるはずの時間。
でもそこは、安心できる空間ではなかったのだと思います。

学校に行っていたときの気持ちなどを聞くと、

「記憶ない!!(笑)」

と返ってきました。強く否定するわけでもなく、深刻に語るわけでもなく、笑いながら返ってきた言葉に、私は少し胸がキュッとしました。少し状況を聞いただけで、忙しない日々だったのかなと想像できました。

NIJINアカデミーとの出会い

NIJINアカデミーとの出会い

NIJINアカデミー(以下:ニジアカ)との出会いは、お母さまが検索して見つけてくださったことがきっかけでした。
体験に来て、すぐに入学を決めたそうです。

「体験はハイジ先生でしたね(笑)」

そう言って、笑う雪だるまさん。

「ゆっくり過ごしたかった自分には最高でした。自分のペースでできるところがいいなって思って」

何かに挑戦したり、頑張ったり、乗り越えたりするためには、自分に合った「頑張れる場所」が必要だと思います。挑戦できる場所、成長できる場所。。。

でも、もしかしたら――その前に必要なのは、“ゆっくりしていい場所”“落ち着いていられる場所”なのかもしれないなと思わされました。

パンケーキを焼いて、ダラダラする忙しさ

「学校に行かなくなって、ニジアカに入ってからはどう?」

そう聞くと、笑いながら返ってきた言葉。

「忙しい!(笑)」
「こないだは、誕生日のぱるる(担任)を祝って、、、パンケーキ作ったり、ダラダラしたりして、テレビ見たりもして忙しいですっ!(笑)」

忙しいそうです(笑)
でも、その“忙しさ”は、以前の彼女にはなかった時間かもしれません。
そして、その忙しさをどこか求めているようにも感じます。予定がいっぱいで忙しくても、楽しそうに過ごしている雪だるまさん。

安心できる場所で、好きなことをして、ごろごろして。

「クラス会議直前・直後にごろごろできるの最高です笑」

落ち着ける環境(家)から、オンラインでスイッチを入れるだけで人と繋がれるからこそできる生活スタイルですね。雪だるまさんが雪だるまさんらしく過ごせているようで、担任としてとても嬉しく思います!

EDIXに挑戦した理由

EDIXに挑戦した理由

昨年、雪だるまさんは、EDIXという大舞台に2回挑戦しています。

EDIX(エディックス)とは、学校、教育機関、企業の人事・研修部門に向けた、日本最大級の教育分野の展示会です。

1回目は東京。
挑戦した理由を聞くと、また素直にこう答えてくれました。

「単純に東京に行ってみたいという気持ちからでした笑」

2回目は大阪。

「周りの人が出るって言ったから、大阪いきたい!いくなら出る!と決めました!」

大人がたくさんいる中で、自分の経験を語る。勇気がいることだと思いますが、雪だるまさんに言わせてみると、それ以上に楽しみがあったら、頑張れちゃうし、やってみたくなっちゃうそう。子どもらしい理由なのに、挑戦していることは大人顔負けのプレゼン。

入学してすぐに「EDIX出てみよう!」と決めた雪だるまさん。どういう経緯で挑戦したのかもう少し聞いてみると、こんな理由もありました。

「家にいるだけだと暇」「何かがないと出かけることがないから外に出たかった」

きっかけは、とても単純。でも、そのきっかけが、大舞台でのプレゼンへの一歩に繋がったわけです。どこにきっかけがあるかわかりませんね。このEDIXをスタートに、ニジアカで彼女は“伝える力”をレベルアップさせていきました。

「プレゼンがうまくなった」

「NIJINアカデミーで一番変わったと感じることは何?」

そう聞いてみると、返ってきた答えははっきりしていました。

「プレゼンがうまくなった」

家族や友達にもそう言われるそうです。
担任の私も、同じことを感じています。話し方だけでなく、資料づくりも見やすくて、伝えたいことがすっと入ってくる。

「なんでうまくなったと思う?」と聞くと、雪だるまさんは少し考えて、こんなふうに振り返ってくれました。

・EDIXに出たこと
・ホームルームで司会をしたこと
・友達へのサプライズCanvaを作ったこと
・企画の発表用Canvaをたくさん作ったこと

「Canvaの中で一番多いのが発表。振り返ると、発表いっぱいやってた。」

友達と一緒に遊びで作ったCanvaもたくさんあるそうですが、それ以上に“人に伝えるための資料”の方が上回ったみたいです。そういう経験を重ねてきた時間があったことをCanvaからも伝わってきます。

きっと急にうまくなったわけではない。急に変わったわけではない。一つ一つの機会を積み重ねてきたことが、いつのまにか力になっていたんですね。

学園祭でも、好きなことを“表現”した

学園祭でも、好きなことを“表現”した

学園祭では、「異彩が輝く表現コンテスト(表現部門)」家族で動画出演し、柔軟を生かした特技披露を面白く披露
さらに「みんなのすてき展」には、ハマっているネイルチップの作品を出展しました。

幅広く好きなものやハマっていることがある雪だるまさん。最近の好きなことは――

推し活!(ドズル社の箱推しと、日常組の死神推し)
イラストを描くことも好きで、「いい画像ないかな?」と探していたら、そこからハマっていったそうです。

今では、ドズル社好きの友達とタッグを組んで、ドズル社と何かコラボできないかと考え、「まずは動画を作ってみる!」とクラスでドズル社の動画に似せた動画作りに挑戦しています。作ってみると結構難しい。けれど、楽しそうに生き生きとああでもないこうでもないと言いながら作成に取り掛かっています。

そして最後に、雪だるまさんはこう言いました。

「普通に過ごしていますよ」

でも、その“普通”は、推し活をして、ネイルチップを作って、イラストを描いて、企画を発表して、パンケーキを焼く日常。以前の彼女にとっては、きっと簡単ではなかった“日常”なのかもしれないなと思いました。私はその言葉が、なんだかすごく嬉しかったです。

ペンギンの理由と、最高のごろごろ

ペンギンの理由と、最高のごろごろ

クラス会議では、カメラオン・マイクオンで出てきます!

「最初はペンギンなしでいけた!でも最近は、ごろごろいつでもしたいから、髪の毛整えたりするのがめんどくさくて、隠すためのペンギンつけています(笑)」
ペンギンなしで出ておいでよ〜(笑)と私からはつっこみを入れました。どんなあなたでも受け入れます!

「あと、クラス会議の直前・直後にごろごろできるの最高です(笑)」

ニジアカならではですね。家からオンラインで繋いでいるからこそ、ごろごろできる。この“最高”を守れる場所でありたいと、担任として思いました。

これからやりたいこと

これからやりたいことを聞いてみると、雪だるまさんは

「1人で修学旅行にいく!」と答えてくれました。

行き先は、アスレチックや体動かせるところに行ければどこでもいい。
「体動かしたい!!」と。
エネルギーが有り余っているようで、外ではっちゃけたい気持ちが伝わってきました。今年の修学旅行は3箇所。自分で選んでいきます。雪だるまさんはどこを選んでいくのか、とても気になります。また新たな出会い、経験をし、さらに成長して帰ってくるんだろうなと思います。

そして、こんなエピソードも教えてくれました(笑)。

「庭に落ちていた丸太みたいなのを見て、椅子を作ろう!と思って、ノコギリは使っていいかわからなくて、彫刻刀を使ったら、ざっくり手を切っちゃった(笑)」

危なっかしいけど、日常の中で考えて挑戦していて、日々を楽しんでいるんだなと嬉しく思いました。私は、こういう“生きてる感じ”、好きです。

私が思ったこと

EDIXに出ると決めたことも。
今日はペンギンで参加すると選んだことも。
パンケーキを焼こうと動き出したことも。
そして、ごろごろする時間さえも。

きっかけは先生から声がかかったり、周りの人が行くからだったりするかもしれないけれど、全部、雪だるまさんの気持ちで決断して始まっているなと感じました。

学校に行っていないけれど、忙しい。
プレゼンをして、推し活をして、ネイルを作って、ときどきごろごろして。

その一つ一つは、誰かにやらされている毎日ではなく、雪だるまさんのペースで動いている毎日。忙しさすらも楽しんでいて、自分の「やりたい」で溢れている毎日の中に、たくさんの学びと経験があるんだなと思います。

ぞうきんが飛び交う教室から、パンケーキを焼く日常へ。
自分のペースで選んできた時間”は、それだけで十分意味があるのだと思います。

だから私は、焦らなくていいのだと思います。
落ち着ける場所に出会えれば、多くの挑戦に足が向き、楽しく日常を過ごすことができるんだと思います。

きっと、今日も雪だるまさんは忙しく、自分の一日を選んで楽しく過ごしているのかなと思っています。

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動画で見る|【不登校】夏休み明けに増えるのは「子どもが急に行きたくなくなる」からではありません。子どもが学校に行けなくなるまでの本当の理由

この記事の内容を確かめるための一次資料

学校とのやりとりは、担任個人の考え方に左右されやすい部分です。だからこそ国が学校に何を求めているかを知っておくと、話が噛み合いやすくなります。「認めてください」ではなく「要件を満たすには何を用意すればよいですか」と聞くのが、実務上いちばん通ります。

下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。

このテーマに関わる公的資料
資料何がわかるか
文部科学省「生徒指導提要」学校の生徒指導の基本方針(改訂版)
文部科学省「スクールカウンセラー等活用事業」SC・SSWの役割と配置の考え方
文部科学省「就学援助」学用品費・給食費などの経済的支援
文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」小中の不登校353,970人。全国の最新の実数
文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針
同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合)教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件
同 別記2(自宅でICT等を活用した学習)自宅学習を出席扱いにする7つの要件
文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件
文部科学省「COCOLOプラン」誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策
文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」全国1,045市区町村の公式相談窓口
教育機会確保法(e-Gov法令検索)第13条が「休養の必要性」を条文で認めている
こども家庭庁「子育て支援」子育て世帯が使える支援制度の全体像
国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料

学校に相談するときの進め方

1

① 支援の目標をすり合わせる

「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。

2

② 具体的な場所を挙げる

「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。

3

③ 出席扱いの要件を一緒に確認する

「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。

4

④ 決めたことを記録に残す

面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。

つらいときの相談先(24時間・無料)

  • 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
  • お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター全国1,045市区町村の窓口一覧

この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。

家庭でいまできること

制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。

いま家庭で確かめておきたいこと

睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)

食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか

頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)

「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか

保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか

学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか

声のかけ方で迷ったときは

「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。

逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。

相談先の選び方|どこに何を聞けるか

相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。

相談先の比較
相談先聞けること費用向いている場面
在籍校(担任・スクールカウンセラー)出席の扱い、校内の別室、学習の進め方無料まず学校での配慮を相談したいとき
教育支援センター(市区町村)学校外の公的な居場所、通所と出席扱い原則無料学校の外に一歩を踏み出したいとき
フリースクール(民間)体験活動中心の居場所、少人数の学び月1〜5万円程度興味や「やってみたい」から入りたいとき
オンライン自宅から参加できる学び、出席扱いの実務スクールにより異なる外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき
医療機関(小児科・児童精神科)体の不調の背景、診断と治療保険診療睡眠・食事・体の症状が続くとき
24時間子供SOSダイヤル子ども本人・保護者どちらの相談も無料・24時間いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310)

どこから始めればいいか迷ったら

まずは市区町村の教育委員会(教育相談室)に電話してみてください。学校を通さずに保護者から直接相談できる自治体がほとんどです。「今すぐ通える場所はありますか」「対象は何年生からですか」の2つを聞くだけでも、次の一手が見えてきます。全国の窓口は文部科学省のページから探せます。

この記事のテーマについて、よく寄せられる質問

同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。

Q. 担任と話が噛み合いません

A. 「認めてください」ではなく「要件を満たすために何を用意すればよいですか」と聞き方を変えると通りやすくなります。それでも動かない場合は、学年主任・管理職・市区町村の教育委員会(教育相談室)へ相談先を上げてください。

Q. 毎日の欠席連絡がつらいです

A. 連絡方法は相談できます。「しばらく休むので、こちらから連絡がない日は欠席とみなしてください」と最初に合意しておくと、毎朝の負担がなくなります。多くの学校が対応してくれます。

Q. 保健室登校や別室登校は出席になりますか?

A. なります。校内で過ごした時間は在籍校の判断で出席として扱われるのが一般的です。保健室登校についてもあわせてご覧ください。

Q. 学習の遅れが心配です

A. 学校外での学習も、計画や内容が教育課程に照らし適切と判断されれば成績評価に反映できることが2024年8月の制度改正で明確になりました。詳しくは教育機会確保法の記事にまとめています。

Q. 面談で何を話せばいいですか?

A. ①いまの状態、②してほしい配慮を具体的に、③出席扱いの取り扱い、の3点に絞ると進みます。面談後に「本日確認したこと」をメールで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。

つらいときの相談先(24時間・無料)

  • 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
  • お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター

この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。

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