「岐阜市 フリースクール」と検索し、わが子に合った学びの場を探している保護者の方は少なくありません。学校に行きづらさを感じているわが子を前に、どこに相談すればいいのか、どんな選択肢があるのか、一人で抱え込んでしまうケースも多いのではないでしょうか。
文部科学省が2025年10月に公表した「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、全国の小・中学校における不登校児童生徒数は353,970人となり、12年連続で過去最多を更新しています。岐阜市も例外ではなく、学校以外の学びの場や相談先を求める家庭は増えています。
この記事では、岐阜市内で通えるフリースクールのおすすめ5選、学習塾以外の習い事情報、そして岐阜市の助成金・行政支援情報を、一次情報をもとにまとめて紹介します。
岐阜市の大きな特色は、不登校の子どもを対象とした全国的にも珍しい公立の学びの多様化学校(不登校特例校)である草潤中学校があることです。加えて、民間のフリースクールや、岐阜市子ども・若者総合支援センター「エールぎふ」による無料相談・自立支援教室など、公民さまざまな選択肢が用意されています。
記載内容は各施設・岐阜市の公式サイト等をもとに調査したものです。料金や受け入れ状況は変更されることがあるため、利用を検討する際は必ず各施設・窓口へ直接確認してください。
【タイプ別】おすすめフリースクール5選
岐阜市内で実際に活動しているフリースクール・支援施設の中から、5つをタイプ別に紹介します。掲載順は優劣を示すものではありません。お子さんの性格や状況に合わせて、比較の参考にしてください。
1. 人と学ぶ場ふらっと|少人数個別支援型
「人と学ぶ場ふらっと」は、岐阜市長旗町のアクトナガハタ2階にある「駅前ふらっと」を拠点とするフリースクールです。不登校の子どものほか、発達障害や身体障害、知的障害のある子どもも受け入れており、先生と保護者の距離が近いことも特徴です。
1時間からの通学も可能など柔軟な通い方ができるほか、古民家を改修した「お山のおうちふらっと」(本巣市)での自然体験も定期的に実施されています。「やりたいことボックス」を使って、子ども自身が得意なことに取り組める仕組みも特色の一つです。
- 通学スタイル:小学生〜高校生が対象。入会金は20,000円、月会費は1dayコースが1日あたり3,300円〜、スタンダードコースが月額33,000円〜44,000円(取材時点)
- 向いている子:発達特性や障害の有無にかかわらず、少人数で安心できる居場所を求めている子。自然体験や体験型の活動を通じて少しずつ自信を取り戻したい子
2. フリースクールSora|少人数個別支援型(発達特性への配慮)
フリースクールSoraは、岐阜市鷹見町にある、発達障害や発達の特性が気になる子どものためのフリースクールです。小学生から高校生年代まで幅広い子どもを対象にしており、週1日コースから週5日コースまで、子どものペースに合わせて通い方を選べるのが特徴です。
開校時間は平日の午前10時〜午後3時。スポーツや音楽、読書の時間のほか、ウサギの飼育を通じた情緒面の育ちを大切にしており、一人一人の特性に合わせた個別カリキュラムを組んでもらえます。ひとり親家庭の場合は月謝が半額になることも公式サイトで確認できます。
- 通学スタイル:小・中・高校年代が対象。月謝制で8,000円〜30,000円程度(週何日通うかで変動、取材時点)。ファックス:058-264-2404
- 向いている子:発達障害や発達特性のある子で、自分のペースで通える日を選びたい子。動物の世話など体験を通じて情緒を育てたい子
3. あいぎふ自由学校|体験学習型(オルタナティブスクール)
あいぎふ自由学校(共育オアシスあいぎふ自由学校)は、岐阜市長良にあるオルタナティブスクールです。田舎の親戚の家のようなアットホームで自由な雰囲気を大切にしており、遊びや会話を通じて子ども同士・スタッフが共に育ち合う空間を大切にしています。
登校・下校は9時30分〜15時10分の間で自由に行えることが特徴で、昼の食事も時間を決めず各々が食べたい時に食べます。対象学年は小学校3年生から中学校3年生まで(小学1・2年生は応相談)で、遠くない周辺の子どもも通っています。
- 通学スタイル:小学3年生〜中学3年生が対象(小1・小2は応相談)。料金は公式サイトに明記がなく、要問い合わせ(電話:080-3685-8784)
- 向いている子:時間割やカリキュラムに縛られず、自分のペースで過ごしながら成長したい子。遊びや日常の会話の中で学びを得たい子
4. 学藝の森 CoE|体験学習型(新しい教育モデル)
学藝の森CoEは、NPO法人スマイルバトンが2025年4月に岐阜市福光東に開校したオルタナティブスクールです。公立学校に近い経済負担で通える仕組みを整えており、自主事業や外部からの支援を活用した持続可能な教育モデルを目指しています。
平日9時00分〜15時00分、定員16名の少人数制で、モーニングサークルや基礎学習(国語・算数)、探究型プロジェクト学習、SEL(社会性と情動の学び)、手作り給食などを組み合わせたカリキュラムが特徴です。取材時点では小学1年生から4年生が中心で、小学5・6年生や中学生の受け入れは順次拡大を予定しているとされています。
- 通学スタイル:取材時点では主に小学1〜4年生が対象。入学金は9,800円、月額利用料は給食費を含めて月額13,300円、保険料年間800円、施設使用料は年間6,600円(いずれも税込、取材時点)
- 向いている子:小学低学年で、公立学校に近い負担で少人数・探究型の学びを試したい子。基礎学力も大切にしながら、自分のペースで取り組みたい子
5. エールぎふ(岐阜市子ども・若者総合支援センター)|公的・無料型
エールぎふは、岐阜市が運営する子ども・若者総合支援センターです。不登校の子ども向けには「子ども・若者自立支援教室」としての機能を備えており、本人相談、保護者・教職員相談、自立支援教室での活動、アウトリーチ支援(公園など身近な場所での支援)、保護者会など、多角的な支援を無料で提供しています。
小・中学生が中心ですが高校生の相談も受け付けており、まずは電話で相談してみたいという家庭にも向いています。民間のフリースクールとは別の選択肢として、まずは公的な窓口に相談したい場合の窓口にもなります。
- 通学スタイル:小・中学生が中心。相談・利用は無料。総合相談電話0120-43-7830
- 向いている子:まずは無料で相談したい家庭。自宅以外での活動が難しい子で、公園など身近な場所から少しずつ外との接点を増やしたい子
【選ぶときの視点】どんなお子さんに合っている?
タイプ別に、どんなお子さんに向いているかを以下にまとめました。実際の相性はお子さん一人一人異なるため、あくまで目安としてご活用ください。
| タイプ | 向いているお子さんの特徴 |
| 少人数個別支援型 | 発達特性や障害の有無にかかわらず、少人数で安心できる環境を必要とする子 |
| 体験学習型(オルタナティブ) | 時間割やカリキュラムに縛られず、自分のペースや探究型の学びを大切にしたい子 |
| 公的・無料型 | まずは無料で相談したい子。自宅以外での活動が難しい子 |
地域の習い事情報|学習塾以外の学びの場
学校が合わなかった子や発達特性のある子でも、学習塾以外の習い事なら無理なく通えることがあります。岐阜市内にある、発達特性への配慮や少人数対応をうたっている習い事をジャンル別に紹介します。なお、習い事はフリースクールとは異なり、在籍校での出席扱いに直結するものではなく、あくまで「子どもの居場所の選択肢の一つ」として位置づけてください。
スポーツ系|岐阜西スポーツクラブ(スイミング)
岐阜市大菅南にある総合スポーツクラブです。スイミングスクールには、発達障がいやLD、ADHD、高機能自閉症のある子ども向けのコースがあり、入会時にカルテに特性を記入しておけば、毎月1回専門指導者による指導や発達相談も受けられます。
- 所在地:岐阜市大菅南7番30号 電話:058-253-5510
- 対象:幼児〜中学生。発達障害への配慮:あり(専用コースあり、入会時のヒアリングあり)。費用目安:入会金・月会費は公式サイト・電話で要確認
アート・音楽系|ヨコヤマ音楽教室(ピアノ・リトミック)
岐阜市日野・梅林で教室を開いているピアノ・リトミック教室です。発達に特性のある子への指導経験を持つ講師が、保護者と相談しながら一人ひとりの特性に合わせたレッスンを組み立ててくれます。
- 所在地:岐阜市日野東1丁目3-14他 電話:090-6466-4164
- 対象:幼児〜。発達障害への配慮:あり(発達障がい指導者資格保持の講師が担当)。費用目安:ピアノ個人レッスンは月謝7,500円〜(年間41回)、入会金3,000円
プログラミング系|CoderDojo岐阜
主に「みんなの森 ぎふメディアコスモス」で月一回程度開催されている、無料で参加できる子ども向けプログラミングクラブです。Scratchやmicro:bitなどの電子工作、PythonやRubyなどのプログラミング言語学習など、子ども自身が取り組みたいことに、メンターと呼ばれる大人のボランティアが伴走します。学校の雰囲気が苦手でも、自分のペースで向き合える子が少なくありません。
- 開催場所:みんなの森 ぎふメディア
- コスモス内スタジオ 参加費:無料
- 対象:7歳〜17歳。発達障害への配慮:公式な方針としての明記はないが、ボランティア主導で各自のペースを尊重する風土。参加にはconnpassでの事前登録が必要
コミュニケーション系|一般社団法人それいゆ
岐阜市蔵前を拠点に、人との付き合い方を学ぶソーシャルスキルトレーニング(SST)を中心に活動しています。集団活動や基礎的な育成指導を通じて、人との付き合い方を実践的に学べるのが特徴です。岐阜市のほか、各務原市や笠松町、大垣市など広いエリアをサポートしています。
- 所在地:岐阜市蔵前7丁目8番11号 電話:058-247-6761(9:00〜17:00、土・日・祝休)
- 対象:発達障害・発達特性のある子ども中心。発達障害への配慮:あり(発達支援専門の事業所)。費用目安:利用形態により異なるため電話で要確認
助成金・行政支援情報
岐阜市には、他の多くの自治体にあるようなフリースクール等通所費を直接補助する制度は、取材時点では確認できませんでした。ただし、岐阜市ならではの公的な相談窓口や支援制度が充実しています。以下で岐阜市で利用できる主な支援制度を紹介します。
草潤中学校(公立不登校特例校)
草潤中学校は、2021年(令和3年)に開校した、中部地方初となる公立の不登校特例校(学びの多様化学校)です。小学6年生の段階から早めに相談可能で、岐阜市内の中学校に在籍して不登校状態にある生徒が対象です。全校生徒40名程度の少人数制で、年間授業時数も通常の中学校より少なく設定されており、自宅学習と登校を組み合わせるなど、生徒のペースに合わせた選択もできます。ただし、入学には現在の在籍校からの転学手続きが必要で、フリースクールのように在籍は元の学校のまま通える仕組みではありません。
- 問い合わせ:岐阜市教育委員会学校安全支援課 電話:058-214-2325
エールぎふ(岐阜市子ども・若者総合支援センター)の無料相談
前述の5選でも紹介したエールぎふは、岐阜市が運営する無料の公的相談窓口です。どの支援を利用すればいいか迷ったときは、まずここへ相談するのも一つの方法です。
- 総合相談電話:0120-43-7830(乳幼児から若者まで幅広く対応)
就学援助費(学用品費・給食費などの援助)
経済的な理由でお子さんを就学させることが難しい世帯向けの制度です。生活保護の停止・廃止を受けた世帯、市民税が非課税・減免となった世帯、児童扶養手当の支給を受けている世帯などが対象になります。学用品費や通学用品費、新入学用品費などは定額支給、修学旅行費や給食費は実費が支給されます。申請は在籍する学校を通じて行い、毎年度申請が必要です。
- 問い合わせ:学校安全支援課 学事係 電話:058-214-2316
特別支援教育就学奨励費・学校とフリースクール等連携ガイドライン
特別支援学級に在籍する児童生徒や、通級指導教室に通う児童生徒の保護者を対象に、学用品費や修学旅行費、校外活動費、公共交通機関の通学費などを支援する制度もあります(就学援助と重複しての利用は不可)。また、岐阜県教育委員会は「学校・フリースクール等連携ガイドライン」を策定しており、学校外の民間施設で相談・指導を受けた場合や自宅でICTを活用して学習した場合の出席の取り扱いについて整理しています。フリースクールに通う場合に出席扱いとなるかどうかは、最終的には在籍校の校長の判断になるため、通所を検討する際は在籍校や教育委員会にも相談してみましょう。
見学・問い合わせ時に確認したいポイント
気になる施設が見つかったら、必ず見学や体験を通じて実際の雰囲気を確認しましょう。問い合わせの際は、以下のようなポイントをチェックすることをおすすめします。
- 対象年齢:学年やお子さんの年齢が対象範囲に含まれているか
- 通い方:週何日から通えるか、オンライン対応の有無
- 費用総額:入会金・月謝のほか、教材費や行事費などの追加費用の有無
- 出席扱いの実績:在籍校で出席扱いとして認められた実績があるか、必要な報告書の作成に対応してもらえるか
- 学習内容と評価方法:学習支援の内容、進捗の共有方法
- スタッフ体制:発達特性への理解や対応経験があるスタッフがいるか
- 見学・体験の可否:無料体験の有無、見学できるタイミング
費用面の情報
ここまで紹介したフリースクールの費用目安を一覧にまとめました。前述の通り、岐阜市には通所費を直接補助する制度は取材時点では確認できませんでしたが、就学援助や特別支援教育就学奨励費など、間接的に家計を支える制度はあります。正確な金額は変更されることがあるため、必ず各施設に直接ご確認ください。
| 施設・タイプ | 費用の目安 |
| 人と学ぶ場ふらっと | 入会金20,000円、月額33,000円〜44,000円(1dayは1日あたり3,300円〜) |
| フリースクールSora | 月謝制で8,000円〜30,000円程度(ひとり親家庭は半額) |
| あいぎふ自由学校 | 公式サイトに明記なし、要問い合わせ |
| 学藝の森 CoE | 入学金9,800円、月額13,300円(給食費含む) |
| エールぎふ(公的相談) | 無料 |
学校に通う以外の選択肢も知っておこう
フリースクールや教育支援センターに通うことだけが選択肢ではありません。学習の遅れが気になる場合や、外に出ることがまだ難しい場合は、出席扱いに対応した教材や自宅から取り組めるオンライン学習も選択肢になります。たとえばNIJINアカデミーは担任制のオンライン学習で、ゲーム感覚のメタバース教室を使いながら自分のペースで学べる仕組みです。毎日体験説明会を実施しているので、まずは雰囲気を覗いてみるのもおすすめです。

まとめ
岐阜市には、少人数個別支援型のフリースクールから、公立の学びの多様化学校である草潤中学校、公的な無料相談窓口のエールぎふまで、幅広い選択肢があります。通所費を直接補助する制度は今のところ見当たりませんが、就学援助や特別支援教育就学奨励費といった間接的な支援制度、学校とフリースクール等連携ガイドラインに基づく出席の取り扱いなど、公的な後押しも整っています。まずは気になる施設に問い合わせてみる、あるいはエールぎふのような公的窓口に相談してみることから始めてみてください。
近隣の東海エリアでフリースクールを探している方は、愛知県稲沢市のフリースクール記事もあわせてご覧ください。また、フリースクール全般の種類や費用、出席の取り扱いについて基礎から知りたい方は、フリースクール完全ガイドも参考にしてください。
本記事は2026年8月時点で公開されている情報をもとに作成しています。対象学年・助成内容・活動内容は変更される場合があるため、利用検討時は必ず各施設または岐阜市の公式窓口で最新情報を確認してください。

