「友達がクリスマス会をするのに、自分は誘われていない」。小学生の子どもがそう話したら、親も胸が痛みます。「うちの子も誘って」と頼むべきか、友達関係を見守るべきか、迷うこともあるでしょう。
まず本人がどう感じ、何を望んでいるかを聞きましょう。招待されていないことだけで「嫌われている」「いじめだ」と決めず、わかっている事実と、気になる学校での様子を分けて確認します。
子どもが参加したい場合も、親がすぐ追加招待を迫る前に、本人がどんな確認を望むかを相談できます。一方、からかい・無視などがある、登校がつらいほど傷ついている場合は、「私的な集まりだから」と抱え込まず学校へ相談してください。
この記事は、友達同士や家庭で開くクリスマス会・クリスマスパーティーに誘われず、気落ちしている小学生の保護者向けです。学校や学級の公式行事で参加案内が届いていない場合は、まず担任に案内と対象を確認します。
にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJINアカデミーも同社の事業です。
「誘われなくて寂しい」を、先に受け止める
「そんな会、行かなくていい」「気にしすぎ」「自分から友達を作らないから」とすぐに答えを出すと、本人が話したかった気持ちを置き去りにしてしまいます。まずは「行きたかったんだね」「知って寂しかったんだね」と、本人の言葉に沿って聞いてみましょう。
本人は会に参加したいのか、自分だけ知らなかったことが悲しいのか、友達と思っていた関係が不安なのか。親が想像した悩みと、本人が困っていることが違う場合もあります。
「その話を聞いたとき、どんな気持ちだった?」
「今は話を聞いてほしい? どうするか一緒に考えたい?」
「誰かに確認したいことはある? 勝手に連絡する前に、あなたと相談したい」
すぐに答えがなくても構いません。何度も「誰が呼ばれたの?」と聞いて招待された子の一覧を作ったり、親の昔の経験を重ねて話を大きくしたりせず、本人が今伝えたいことを大切にします。
わかっていることと、まだわからないことを分ける
- 会があることは、誰からどのように聞いたのか。
- 本人に「来ないで」などの言葉があったのか、まだ案内を受けていないのか。
- 誰かの家で少人数で開く会か、学校・子ども会などの行事か。
- 学校の休み時間や普段の遊びでも、気になることがあるか。
- 本人は、話を聞いてほしいのか、事実を確認したいのか。
人数、会場、日程、家庭同士の都合など、招待の範囲にはいろいろな事情があり得ます。ただし、事情がまだわからない段階で「人数のせいに決まっている」と安心させる必要もありません。知らない理由は、知らないまま区別しておきましょう。
「うちの子も誘って」と親が頼む前に、本人と相談する
子どもが傷ついていると、親は早く埋め合わせをしたくなります。けれど、本人が知らないところで交渉が進むことや、参加しても相手の反応が気になることを、本人が負担に感じる場合もあります。
| 本人の希望 | 考えられる対応 | 気を付けたいこと |
|---|---|---|
| 今は話を聞いてほしい | 結論を急がず、会のことを何度も聞き直さない。 | 親だけで相手に連絡を始めない。 |
| 聞き違いか確かめたい | 誰へ、何を、どの言葉で確認するかを相談する。 | 確認と追加招待のお願いを混ぜない。 |
| 自分も参加したい | 本人が望むなら、会の対象や参加できる範囲を一度確かめる方法を考える。 | 主催家庭の都合を聞き、招待の確約を求め続けない。 |
| 会より学校の関係が怖い | 学校で起きていることを整理し、担任へ相談する。 | 会に入れてもらうことだけで解決としない。 |
自分で聞けそうなら「そのクリスマス会って、どういう集まりなの?」など短く確認する言葉を一緒に考えられます。ただし、一人で聞くことを課題にする必要はありません。怖い・責められそうと感じているなら、大人への相談を先にします。
保護者が事実を確認する場合の文例
子どもから、クリスマス会のことを聞きました。本人はどのような集まりなのかがよくわからず、少し戸惑っているようです。
ご家庭での少人数の会なのか、決まったメンバーの集まりなのか、差し支えない範囲で教えていただけますか。追加の招待をお願いする前に、まず状況を確認したくご連絡しました。
これは、本人が確認を望み、連絡できる関係がある場合の一例です。すべての家庭で連絡すべきという意味ではありません。誘われた側の別の子に「あなたから頼んで」と仲介を背負わせるより、必要な確認の相手と範囲を考えます。
参加が難しいとわかったとき
理由を本人に伝えるなら、確かめられたことだけを短く伝えます。「だから誰にも好かれていない」と結論づけない一方、「次は絶対誘われる」とも約束しなくて構いません。
親自身が残念に感じても、「恥ずかしい」「私の付き合いが悪いから」と本人に背負わせず、大人の気持ちは別の場で整理しましょう。
からかい・無視・登校への不安があるなら、学校へ相談する
私的なクリスマス会への招待の範囲を、学校に一律に変えてもらう話と、学校で子どもが安心して過ごせるかを確かめる話は別です。会に誘われなかったことだけで、相手の意図を断定する必要はありません。一方、目の前で参加できないことを笑う、口止めする、普段から無視するなどの行為があれば、学校へ具体的に伝えましょう。
文部科学省は、一定の人間関係にある子どもからの行為によって、本人が心身の苦痛を感じるものをいじめとして説明し、学校の内外を問わず、本人の立場から判断することを示しています。出典:文部科学省「いじめの状況等・用語の解説」
家庭だけで「いじめに当たるか」を決着させてから相談する必要はありません。本人の苦痛と実際の言動を伝え、学校での様子や対応を確認できます。いじめへの記録・相談の詳しい手順は、親が気づけるサインといじめへの対応へつなぎます。
学校へ相談するときの連絡例
○年○組○○の保護者です。友達のクリスマス会について、本人は○月○日に「○○」と言われたと話しています。その後、休み時間や登校に不安を感じているようです。
会への追加招待を求めることとは分けて、学校でのやりとりと、本人が安心して過ごせているかを確認したいです。本人への聞き方や共有する範囲も含め、保護者と相談する時間をいただけますでしょうか。
日時と本人の言葉、家で見えた変化、学校へ確認したいことを分けます。メッセージなどがある場合は、必要な部分を学校への相談用に残し、保護者グループやSNSへ広く転送することは避けましょう。本人が望まない形で全員の前で話題にされることが心配なら、それも先に伝えます。
会の当日と、その後の学校生活をどう支えるか
「誘われなかったことを忘れさせなければ」と、豪華な外出や大きなパーティーを用意する必要はありません。本人が家で静かにしたいならその希望を、何かしたいなら映画・工作・好きな食事など無理のない過ごし方を相談できます。
別の友達と会う場合も、本人と相手が望む予定として考え、「誘わなかった子への仕返し」の会にしないようにしましょう。クリスマスを楽しく過ごせたかどうかを、友達の人数で測る必要はありません。
写真やパーティーの話がつらいとき
写真やメッセージを本人が何度も見て落ち込むなら、いったん画面から離れる、通知を見る時間を決めるなどを相談できます。親が勝手に友達を削除したり、本人に代わって返信したりする前に、何がつらく、どうしたいかを確かめます。
会の後に学校で話題になることが怖い場合は、担任に休み時間の様子を見てもらう、相談できる先生を決めるなど、具体的に相談しましょう。朝に「学校へ行きたくない」と言ったときも、誘われなかったことを責めず、体調と学校での負担を確認します。
一つのグループだけで、つながりのすべてを決めない
今いる友達との関係を大切にしながら、図書館、習い事、地域の居場所、オンラインなど、本人が興味を持つ別の関わりを知ることもできます。新しい友達をすぐ作る課題にせず、「見てみたいものはある?」から相談してよいでしょう。
共通の興味から、一緒に作ったNIJINの実例
あっくんの公式インタビューでは、仲間とマイクラで理想の学校を考えるプロジェクトが、話し合いの中で街づくりへ広がったことも紹介されています。自分の意見を待ってもらえることと、好きな制作を一緒に進めることが、本人にとって意味のある関わりとして語られています。

大切なのは、この活動に参加すれば友達関係が解決するということではありません。本人が安心して意見を出せるか、共通の興味を持てるか、関わる人数や方法を選べるか。居場所を比べるときの具体的な視点として参考にできます。
クリスマス会の実際の活動を知りたい場合は、NIJINアカデミー7教室合同クリスマス会のレポートもあります。こちらは過去の活動紹介で、今年の参加募集ではありません。
クリスマス会に誘われない小学生|よくある質問
うちの子だけ誘われないのは、いじめですか?
招待の有無だけで相手の意図を断定せず、具体的な言葉や学校での関わりを確認します。ただし、本人が傷つく言動や無視などがある場合は、いじめと確定する前でも学校へ相談できます。
子どもが「誘ってもらえるように頼んで」と言います。
まず、何を知りたいか、参加できない場合はどう感じそうかを一緒に考えます。本人が望むなら会の範囲や参加の可否を確認する方法を考えられますが、主催家庭に招待を迫り続ける形は避けましょう。
親が何もしないのは冷たいでしょうか?
話を聞くことや、本人と対応を相談することも支えになります。連絡しないことと困りごとを放置することは別です。学校でのつらさがあれば、必要な大人に相談してください。
親同士の付き合いが少ないせいだと感じます。
理由が確認できない段階で、自分の責任だと決めなくて大丈夫です。親の付き合いへの反省を本人に背負わせず、今本人がどう感じ、何を望むかから考えます。
家で別のクリスマス会を開いた方がよいですか?
必須ではありません。本人が望み、準備に無理がなければ選択肢になりますが、誘われなかったことへの対抗や、友達の人数を競う場にしないようにします。
本人は気にしていないようですが、親がつらいです。
本当に気にしていないのかを何度も問い直す必要はありません。親の残念さと本人の気持ちを分け、大人自身が話せる相手に相談する方法もあります。本人が後から話したいときには聞けるようにしておきます。
会の写真を見て落ち込んでいます。
気持ちを聞き、画面から離れる時間や通知を見る方法を本人と相談します。からかいや排除するメッセージがあるなら、必要な記録を残して学校へ相談してください。
クリスマス会のことがきっかけで、学校に行きたくないと言います。
体調と学校で気になることを確認し、親から学校へ状況を伝えます。会への招待交渉だけで解決しようとせず、学校で安心して過ごせるか、相談できる先生は誰かを確認しましょう。
招待されたかどうかで、子どもの価値は変わらない
クリスマス会に誘われなかったときは、すぐ参加させる方法を探す前に、本人の寂しさや希望を聞きましょう。わかっていることと推測を分け、確認するなら本人と相談して進めます。
私的な会の範囲を尊重することと、学校でのつらさを見過ごさないことは、両方大切です。一つの集まりへの招待だけで、自分の価値や、これから出会える関係を決めなくて大丈夫です。


