小4の壁とは、学童保育に入れなくなり、放課後の居場所が急になくなることです。制度上は小学6年生まで利用できますが、定員を超えると低学年が優先されるため、待機児童の34.2%が小4に集中しています(2025年5月1日時点)。入れなかったあとに取れる選択肢は、①オンライン学童 ②学童の再申請 ③放課後子供教室 ④児童館 ⑤民間学童 ⑥習い事 ⑦ファミサポの7つ。まず自治体に待機順位を確認し、申込が集中する10〜12月までに代替案を1つ確保しておくのが現実的です。
「3年生までは学童に通えていたのに、4年生の春に落ちた」——共働き家庭が最も多くつまずくのが、この瞬間です。
こども家庭庁が学年別の内訳まで公表している最新の調査(2025年5月1日時点)では、学童保育に申し込んで利用できなかった子ども1万6,330人のうち、小学4年生が5,589人(34.2%)と最多。小1(1,966人)の約2.8倍にのぼります。決してあなたの家だけの話ではありません。
この記事では、国の公式データと保護者アンケートをもとに「小4の壁で何が起きているのか」を整理したうえで、学童に入れなかったあとに取れる選択肢を7つ、費用と時間帯つきで比較します。
学童のあとに取れる選択肢は7つあります
| 選択肢 | 費用の目安 | 時間帯 | 向いている家庭 |
|---|---|---|---|
| ①オンライン学童(オンラインの居場所) | サービスにより幅あり。無料体験できる所が多い | 夕方〜/自宅から参加 | 送迎ができない家庭。近くに通える場所がない家庭。留守番はできるが「ひとり」にはしたくない家庭 |
| ②学童の再申請・キャンセル待ち | 月額4,000〜8,000円未満が全体の約46%(最多は4,000〜6,000円未満) | 放課後〜18時半頃 | まだ諦めていない家庭。年度途中に空くことが実際にある |
| ③放課後子供教室 | 原則無料(保険料等の実費) | 放課後〜17時頃/週1〜数回 | まずは無料で、学校内で過ごさせたい家庭 |
| ④児童館・図書館など地域の無料資源 | 無料 | 施設により17〜18時頃 | 子どもが自分で歩いて行ける距離に施設がある家庭 |
| ⑤民間学童 | 月30,000〜60,000円(夏休みは別途) | 19〜20時/送迎つきも多い | 費用を出せて、帰宅時間が遅い家庭 |
| ⑥習い事で曜日を組む | 1つ月5,000〜15,000円程度 | 1回60〜90分 | 週の一部だけ埋めたい家庭。子どもに好きなことがある |
| ⑦ファミサポ・自治体の居場所事業 | 1時間700〜1,000円程度/無料の事業も | 要相談 | 週1〜2回だけ、送迎や見守りが必要な家庭 |
学童保育料はこども家庭庁の全国集計(2025年5月1日時点)に基づく分布です。民間学童・ファミリーサポートセンターの費用は一次統計のない全国的な目安で、自治体・事業者によって大きく異なります。お住まいの市区町村の公式サイトで必ずご確認ください。
それぞれの中身は記事の後半で詳しく見ていきます。その前に、なぜ4年生で急に壁が来るのかを、数字で確認しておきましょう。ここを知っておくと、選択肢の選び方が変わります。
「小4の壁」には3つの意味がある
検索していると気づくのですが、「小4の壁」という言葉は3つの別々のことを指して使われています。混ざったまま調べると答えにたどり着けないので、最初に切り分けておきます。
| 呼び方 | 何が起きるか | 困るのは誰か |
|---|---|---|
| ①放課後の壁(この記事のテーマ) | 学童保育を利用できなくなり、放課後に子どもがひとりになる | 主に親(働き方を変えざるを得ない) |
| ②学習の壁 | 算数で「割合」「分数のわり算」など抽象的な概念が始まり、つまずく子が増える | 主に子ども |
| ③こころの壁(9歳・10歳の壁) | 自分を客観視できるようになり、他人と比べて落ち込む。親に話さなくなる | 親子とも |
やっかいなのは、この3つが同じ4年生の1年間に重なって起きることです。放課後にひとりで過ごす時間が増えたタイミングで、勉強がむずかしくなり、しかも「学校どうだった?」に答えてくれなくなる。親から見て子どもの様子が急に見えにくくなるのは、このためです。
この記事が扱うのは①ですが、選択肢を選ぶときは②③も頭の片隅に置いてください。「預かってもらえればいい」で選ぶか、「その時間に何をするか」まで含めて選ぶかで、4年生の1年間の意味が変わります。
データで見る小4の壁|4年生の待機児童は1年生の2.8倍

入れない子が最も多いのは4年生
こども家庭庁が公表した確報値(令和7年5月1日現在)によると、学童保育(放課後児童クラブ)に申し込んだのに利用できなかった子どもは全国で1万6,330人。その学年別内訳がこちらです。
| 学年 | 待機児童数 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 小学1年生 | 1,966人 | 12.0% |
| 小学2年生 | 1,805人 | 11.1% |
| 小学3年生 | 3,305人 | 20.2% |
| 小学4年生 | 5,589人 | 34.2% |
| 小学5年生 | 2,644人 | 16.2% |
| 小学6年生 | 1,021人 | 6.3% |
高学年(4〜6年生)だけで9,254人。全待機児童の56.7%を占めます。「小1の壁」という言葉のほうが有名ですが、数字の上では、学童に入れない子の半分以上は高学年なのです。
なお、この調査で前年より待機児童が増えたのは小学6年生だけ(2人増)で、ほかの学年はいずれも減っています。全体としては改善に向かっているなかで、4年生の5,589人という規模だけが動きにくい——それがこの数字の意味です。
3年生から4年生で、14万人が学童からいなくなる
もうひとつ、見ておきたい数字があります。実際に学童に通っている子(登録児童数)の学年別内訳です。
| 学年 | 登録児童数 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 小学1年生 | 456,418人 | 29.1% |
| 小学2年生 | 422,493人 | 26.9% |
| 小学3年生 | 338,356人 | 21.5% |
| 小学4年生 | 198,714人 | 12.7% |
| 小学5年生 | 102,111人 | 6.5% |
| 小学6年生 | 52,553人 | 3.3% |
3年生の33万8,356人から、4年生の19万8,714人へ。1年間で約14万人、率にして4割が学童からいなくなっています。低学年(1〜3年生)だけで全体の約78%です。
この14万人の全員が「落ちた」わけではありません。本人が「もう行きたくない」と言った家庭、習い事に切り替えた家庭、祖父母に頼ることにした家庭も含まれます。それでも——4年生の春に、放課後の過ごし方を組み直している家庭が全国に14万世帯ある、という事実は変わりません。
数字の読み方について。学年別の内訳は、確報値(令和7年5月1日時点)にしかありません。全体の待機児童数だけであれば、より新しい令和8年5月1日時点の速報値で1万4,713人まで減っています。この記事では「学年別=令和7年確報」「全体の最新値=令和8年速報」と使い分けています。また、同じ令和7年の調査の10月1日時点(速報値)では待機児童が7,363人まで減っており、年度途中に入れるケースが相当数あることを示しています。
国はどう考えているのか|「制度上は6年生まで」なのに入れない理由
法律上、学童は小6まで使える
まず押さえておきたいのは、学童保育の対象は法律上、小学6年生までだということです。
かつては児童福祉法で「おおむね10歳未満」とされていましたが、平成27年度(2015年度)の法改正で「小学校に就学している児童」=6年生までと明確化されました。10年以上前に、国は「高学年も対象です」と決めているのです。
実際、こども家庭庁の調査では、学童を実施している1,633市町村のうち1,568市町村(96.0%)が対象を「小学6年生まで」と定めています。「3年生まで」としているのは35市町村、「4年生まで」は29市町村、「5年生まで」は1市町村にすぎません。
つまり、4年生で学童から外れるのは「制度で切られたから」ではありません。希望者が定員を超えたときに、低学年が優先されるからです。
ここは、保護者にとって残酷であると同時に、希望でもあります。制度上の資格はあるということは、空きが出れば入れるということだからです。
国の方針は「クラブを増やす」+「クラブ以外も増やす」の二本立て
こども家庭庁と文部科学省は2025年12月、「放課後児童対策パッケージ2026」を策定しました。国が今どこへ向かおうとしているのか、要点は3つです。
| 国の方針 | 中身 | 家庭への意味 |
|---|---|---|
| ①165万人分の受け皿を確保する | 女性の就業率の伸び等を踏まえ、登録児童数は2030年頃に約165万人でピークを迎えると推計。その受け皿を確保することを目標に設定(2025年5月現在は約157万人) | 今後も需要は増える前提。「待っていれば楽になる」とは言い切れない |
| ②学校の中で場所を作る | 学童保育と放課後子供教室を同じ小学校内で行う「校内交流型」を強力に推進。普通教室のタイムシェアを含めた学校施設等の既存施設の活用をより一層推進する | 今後は学校内の選択肢が増える可能性。学校からの案内に注意 |
| ③クラブ以外の居場所も作る | 「放課後児童クラブ以外の放課後の居場所を求める声にも応えるべく」、企業等の活力を活かした小学生の預かり機能構築モデル事業などを実施し、選択肢の拡充を図る | 国自身が「学童だけでは足りない」と認めた。民間・オンラインを選ぶことは”次善の策”ではない |
③はとくに重要です。これまで国の放課後政策は「学童の定員をどう増やすか」が中心でしたが、パッケージ2026は「放課後のこどもの豊かな時間の確立に向けて多様な放課後の過ごし方を後押しする」と明記しました。学童以外の場所を選ぶことが、政策として位置づけられたということです。
2026年、国は「居場所」を数え始めた
もうひとつ、静かですが大きな変化があります。2026年5月時点の速報値から、国は待機児童のうち「自治体が関与する放課後の居場所を利用している子ども」を分けて数え始めました。
- 待機児童数:14,713人(前年比1,617人減)
- うち居場所利用児童数:3,030人
- 差し引き=居場所確保要支援児童数:11,683人
「学童に入れなかった」のなかにも、代わりの居場所が用意されている子と、本当にどこにも行き場のない子がいる。その線引きを国が始めた、ということです。全国で1万1,683人が後者にあたります。
待機児童そのものは2年連続で減少しています(令和6年17,686人→令和7年16,330人→令和8年14,713人)。国の対策は、確かに効いてはいる。ただ、それはあなたの子が来年4月に入れるかどうかとは別の話です。
保護者の声|「主な過ごし方は留守番」が63.9%

国が1,865人の保護者に直接聞いた結果
2025年7月、こども家庭庁は「学童に申し込んで待機になっている子どもの保護者」だけを対象にしたアンケートを実施しました(調査時点:2025年7月1日、回答数1,865件)。行政が待機家庭の実態を直接聞いた、めずらしい調査です。
まず、待機になっている子の学年。最も多かったのは小学4年生で689人(複数回答。きょうだいで待機している家庭があるため、合計は回答数を上回ります)。ここでも4年生が突出しています。
そして、その子たちが放課後をどう過ごしているか。
| 主な過ごし方 | 回答数 | 割合 |
|---|---|---|
| 自宅で過ごしている(留守番) | 1,191件 | 63.9% |
| 放課後子供教室の利用 | 119件 | 6.4% |
| 祖父母宅等の親類宅 | 118件 | 6.3% |
| 児童館の利用 | 84件 | 4.5% |
| いわゆる民間学童 | 82件 | 4.4% |
| 塾・習い事 | 77件 | 4.1% |
| その他行政の事業・施設 | 69件 | 3.7% |
| ファミリー・サポート・センターの利用 | 4件 | 0.2% |
| その他 | 121件 | 6.5% |
学童に入れなかった子の約3人に2人が、放課後をひとりで家で過ごしています。
親の6割が、働き方を変えている
同じ調査で「待機になったことで保護者の生活に変化がありましたか」と聞いたところ、59%(1,099件)が「はい」と答えました。その内訳がこちらです。
| 変化の内容 | 回答数 |
|---|---|
| 就労時間を変えた(パートのシフト調整など) | 572件 |
| 就労形態を変えた(正社員からパートタイムなど) | 78件 |
| 転職した | 36件 |
| 仕事を辞めた | 32件 |
| その他 | 381件 |
そして、今後の意向を聞いた質問では、23%(429件)が「あきらめる(待機申請を取り下げる・今後は申請を出さない)」と回答しています。4人に1人が、待つことをやめている。
自由記述で多かった意見も、そのまま載せておきます(こども家庭庁による分類・件数)。
- 利用できる児童クラブが少ないと感じている(約180件)
- 夏休みなど長期休みだけでも利用できる場所が欲しい(約160件)
- 定員が少なすぎて入れない(約120件)
- 夏休みなど長期休みは一人で家にいるのが不安(約100件)
- 希望者全員が入れるようにしてほしい(約90件)
- 留守番中の事故や不審者が心配(約90件)
- 民間学童の補助金制度を希望する(約70件)
- 点数制や選考基準が不明瞭で納得できない(約60件)
SNSに出てくる声
X(旧Twitter)などのSNSでも、同じ悩みが繰り返し書かれています。個人が特定されないよう、内容を要約して紹介します。
「小1の壁ばかり気にしていて、小4の壁に目が向いていなかった。学童に入れない4年生の夏休みって、親がフル出勤だと一日中ひとりぼっちなのだろうか。お昼ごはんも毎日ひとりなのか」
「隣の区は高学年まで学童に行けるらしい。平日はどうにかなるけれど、問題は夏休み。出社したい日も出張のタイミングもあるのに、毎回夫婦で調整するのが本当に大変」
「小4の壁が来た。学童に落ちた」
国のアンケートとSNS、まったく別の場所から集まった声が、同じ一点を指しています。平日の数時間より、長期休みのほうが深刻だということです。夏休みは、朝から夕方まで1日8時間前後。それが40日ほど続きます。
※SNSの投稿は個人が特定されないよう内容を要約して掲載しています。原文の引用ではありません。
学童に入れなかったあとの選択肢7つ
ここからが本題です。ひとつずつ、費用と時間帯、そして正直な弱点まで書きます。
①オンライン学童|「留守番」を「居場所」に変える
ここ数年で現実的な選択肢になったのが、自宅から参加するオンラインの放課後です。「オンライン学童」と呼ばれることもあります。実際に子どもがどんなふうに過ごすのかは、放課後の留守番を「全国とつながる時間」に|マイクラ好きの小学生向けオンラインサークルで具体的に紹介しています。
国のアンケートが示したとおり、待機家庭の63.9%は結局「自宅で留守番」を選んでいます。送迎できない、近くに施設がない、費用が出せない——理由はさまざまですが、結果として子どもは家にいる。だとすれば発想を変えて、その留守番の時間そのものを別のものにできないか、というのがこの選択肢です。

なぜ、これが4年生に合うのか
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| ①送迎がゼロになる | 放課後の最大のボトルネックは、実は預け先そのものより「誰が連れて行くか」。自宅が会場なら、この問題が消えます |
| ②地域格差の影響を受けない | 民間学童は都市部に集中しています。地方や郊外で「そもそも選択肢がない」家庭でも、条件は同じ |
| ③「低学年と一緒が恥ずかしい」が起きない | 4年生が学童を嫌がる理由としてよく挙がるのがこれです。オンラインは学年ではなく興味でグループが分かれるので、この問題が構造的に起きにくくなります |
| ④親から状況が見える | 児童館や図書館は「行ったかどうか」が分かりません。オンラインは参加したかどうかが記録に残り、大人が画面越しに見守っています |
平日17時からの1時間は、こんな感じです
イメージしにくいと思うので、実際の流れを書きます。
- 16:00〜17:00 学校から帰宅。おやつを食べて、この1時間で宿題を終わらせる
- 17:00 パソコンやタブレットを開いて、オンラインの校舎に入る。今日いる仲間が画面に並ぶ
- 17:05 先生から「今日は何する?」。前回の続きのゲーム制作、動画の編集、企画の相談——やることは自分で決める
- 17:30 北海道の子と沖縄の子が、同じ画面で作ったものを見せ合っている
- 18:00 「また明日」。親が帰宅する頃には、今日やったことを話したくてうずうずしている
宿題を終わらせてから、オンラインに入る。この順番だと「オンラインに夢中で宿題が後回し」が起きません。放課後の時間割としても、16〜17時=宿題、17〜18時=仲間との活動、と区切りがはっきりします。
この1時間、子どもは家にいます。でもひとりではありません。

| 費用 | サービスにより幅がある。無料体験を用意しているところが多いので、まず1回試すのが確実 |
|---|---|
| 時間帯 | 夕方〜。自宅から参加。週1回から使えるサービスが多い |
| 強み | 送迎不要/地域格差なし/学年で分けられない/参加状況が見える。習い事と違い「終わったあと家に帰る」移動もない |
| 弱み | 身体は家にひとりのまま。火の元・来客・体調不良などへの物理的な対応はできません。低学年や、ひとりでの留守番自体が難しい子には向きません |
| 確認したいこと | ①週何回参加できるか ②見守る大人が常にいるか ③長期休みの日中も開いているか ④機材(PC・タブレット)は何が必要か |
「物理的に預かってもらう」ことの代わりにはなりません。そこは正直に書いておきます。留守番ができない子には、まず⑤民間学童や⑦ファミサポ(いずれも後述)を検討してください。
逆に言えば、「ひとりで留守番はできる。でも、やることがなくて結局ずっとYouTubeを見ている」——この状態にある4〜6年生には、いま最も相性のいい選択肢です。
②学童の再申請・キャンセル待ち|まだ諦めなくていい
順番は2番目に置きましたが、いちばん最初に手をつけるべきは、諦めないことです。データがそれを支持しています。
令和7年の調査では、5月1日時点で16,330人だった待機児童が、10月1日時点では7,363人まで減っています。半分以下です。年度が進むにつれて、転居・退所・生活状況の変化で空きが出ます。
| 費用 | 月額利用料は4,000〜6,000円未満が最多で26.2%、6,000〜8,000円未満が20.0%、8,000〜10,000円未満が16.0%。1万円以上のクラブも約17%あり、自治体差が大きい(+おやつ代などの実費) |
|---|---|
| 時間帯 | 放課後〜18時半頃(19時以降まで開所するクラブは全体の7.4%) |
| やること | ①待機の順位を役所に確認 ②年度途中の再申請ができるか確認 ③きょうだい加点・就労時間の申告漏れがないか確認 |
| 注意 | 「申請しても待機のまま連絡がない」という声が国のアンケートに約30件。こちらから定期的に確認するのが確実です |
選考基準(点数)の内訳を役所に開示してもらうこともおすすめします。国の調査では、利用に係る優先的な取扱いを行っている833市町村のうち、672市町村(80.7%)が「低学年の児童など、発達の程度の観点から配慮が必要と考えられる児童」を優先対象として明文で定めています。低学年が優先されるのは現場の慣習ではなく、多くの自治体がルールとして書いていることです。ほかに、ひとり親家庭659市町村(79.1%)、虐待・DVなど社会的養護が必要な場合460市町村(55.2%)、児童が障害を有する場合394市町村(47.3%)、きょうだいの同一クラブ利用希望247市町村(29.7%)などがあります。就労時間の申告方法や加点条件を見落としているケースは少なくありません。
③放課後子供教室|無料で、学校の中で過ごせる
文部科学省の事業で、学童とは別物です。就労要件がなく、すべての子どもが対象。多くは小学校内で行われ、学習支援や体験活動、遊びの場を提供します。
国は今、この放課後子供教室と学童保育を同じ学校の中で行う「校内交流型」を強力に推進しています。ただし実績としては、校内交流型の放課後児童クラブは令和7年時点で6,595か所と、前年(6,862か所)から267か所減っています。パッケージ2026で「強力に推進する」と掲げられたのは、裏を返せばまだ思うように増えていないということでもあります。
| 費用 | 原則無料(保険料・材料費などの実費のみ) |
|---|---|
| 時間帯 | 放課後〜17時頃。週1〜数回の実施が中心 |
| 強み | 無料。移動なし(学校内)。学童に入れなくても使える |
| 弱み | 毎日ではない。終了が早い。長期休みは実施しないことが多い。フルタイム勤務の受け皿としては足りない |
「これだけで解決」にはなりませんが、週2〜3日を埋める土台としては強力です。まず学校か教育委員会に、自校で実施しているか・何曜日かを確認してください。
④児童館・図書館など地域の無料資源
児童館・児童センターは全国に2,261か所が学童の実施場所にもなっていますが、学童に登録していなくても使える一般利用があります。図書館、公民館、地域の子ども食堂なども同様です。
| 費用 | 無料 |
|---|---|
| 時間帯 | 施設により17〜18時頃まで |
| 強み | お金がかからない。子どもが自分で出入りできる |
| 弱み | 出欠管理がない=「今日ちゃんと行ったか」が親には分からない。行き帰りの安全は自己責任 |
4年生は、行動範囲が広がる学年です。「行ったつもりが行っていなかった」が起こりうることは、正直にお伝えしておきます。
⑤民間学童|お金で時間を買う選択
民間企業やNPOが運営する学童です。19〜20時まで預かる、学校まで迎えに来る、英語やプログラミングのプログラムがある——公立学童にないものを揃えています。
| 費用 | 月30,000〜60,000円が中心帯。入会金・延長料金・夏休み料金は別。長期休みは月10万円近くになるケースも(※事業者ごとの公表料金からの目安。一次統計はありません) |
|---|---|
| 時間帯 | 19〜20時まで。送迎つきも多い |
| 強み | 時間の長さと送迎。高学年の受け入れに積極的な施設が多い |
| 弱み | 費用。そして都市部に偏在している。地方では選択肢そのものがない地域も |
国のアンケートでも「民間学童の補助金制度を希望する」が約70件、「料金が高くて家計に負担」が約60件と、費用への声は大きい。公立学童の数倍から10倍近い費用は、多くの家庭にとって現実的ではありません。週5日ではなく週2日から、と割り切る使い方も検討する価値があります。
⑥習い事で曜日を組む|最も多くの家庭が選ぶ現実解
月曜はスイミング、水曜はそろばん、金曜はピアノ——という形で、放課後の曜日を埋めていく方法です。実際、国のアンケートで「待機中の過ごし方」(複数回答)を聞くと、塾・習い事は473件(16.3%)で、留守番に次いで2番目に多い選択肢でした。
| 費用 | 1つあたり月5,000〜15,000円程度。3つで月2〜4万円 |
|---|---|
| 時間帯 | 1回60〜90分。終わったあとは自宅へ |
| 強み | 子どもが「やりたいこと」で時間を埋められる。送迎バスのある教室も |
| 弱み | 時間の隙間が埋まらない。16時に学校が終わって17時に習い事なら、その1時間はどこにいるのか。そして長期休みは通常どおりには実施されない |
この「隙間」と「長期休み」が、習い事だけで組んだ家庭が最後にぶつかる壁です。「主な過ごし方」で見ると習い事は4.1%まで下がる——つまり習い事は使っているが、それが放課後の中心にはなっていない家庭がほとんどだ、ということでもあります。
⑦ファミリー・サポート・センター/自治体の居場所事業
ファミサポは、地域の会員が有償で子どもを預かる自治体の仕組みです。加えて2026年度からは、パッケージ2026を受けて「こどもの居場所づくり」に関する事業を独自に始める自治体が増えています。
| 費用 | ファミサポは1時間700〜1,000円程度が目安(自治体で異なる)。居場所事業は無料〜低額 |
|---|---|
| 時間帯 | 要相談。夏休みだけの実施もある |
| 強み | 週1〜2回や長期休みだけなど、ピンポイントで使える |
| 弱み | 提供会員が見つかるかどうかに左右される。国のアンケートでも「主な過ごし方」としての利用は0.2%(4件)と少ない |
令和7年の調査では、待機児童がいる市町村377のうち205市町村(54.4%)が、学童以外に自治体の関わる放課後の居場所を用意していました。「うちの市にはない」と思い込む前に、一度窓口で聞いてみる価値があります。どうしても手が空かない日の預け先・相談先については、仕事を休めない日の見守り候補と相談先もあわせてご覧ください。
状況別|どれを選べばいいか
| 状況 | まず検討したい組み合わせ |
|---|---|
| 帰宅が19時以降/予算に余裕がある | ⑤民間学童を軸に。週5が厳しければ週2〜3日+③放課後子供教室 |
| 帰宅が18時前後/予算を抑えたい | ①オンライン+③放課後子供教室+⑥習い事で曜日を組む。②の再申請も並行 |
| 近くに施設がない(地方・郊外) | ①オンライン学童が現実的。②④⑦を自治体に確認 |
| 送迎できる大人がいない | ①オンライン学童。送迎が発生しない唯一の選択肢です |
| 留守番はできるがずっとYouTubeを見ている | ①オンライン学童。場所を変えるのではなく、時間の中身を変える発想で |
| 夏休みだけが問題 | ⑦自治体の居場所事業・ファミサポを早めに確認。⑤の夏季単発利用も |
| 子どもが「もう学童は嫌だ」と言っている | ①⑥のように子ども自身が選べるものから。無理に預け先を探すと続きません |
| 発達特性の診断・受給者証がある | 放課後等デイサービスという別ルートがあります。市区町村の障害福祉窓口へ。発達障害の子の居場所の作り方もあわせてどうぞ |
いつ動けばいいか|4年生の1年前から逆算する
小4の壁は、4月に来て慌てるものではなく、前年の秋から準備するものです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9〜10月 | 自治体の学童の申込要項・選考基準を確認。高学年の受け入れ実績を役所に聞く |
| 10〜12月 | 学童の申込受付(多くの自治体)。同時に民間学童の見学・オンラインの体験を始める。人気の民間学童はこの時期に埋まる |
| 1〜2月 | 選考結果。落ちた場合はここから代替案の確保。2月に動き出すと4月に間に合わないことがある |
| 3月 | キャンセル待ちの順位確認。放課後子供教室の実施曜日を学校に確認 |
| 4〜5月 | 実際に回してみて調整。この時点で夏休みの40日をどうするかを決めておく |
今が9月なら、まさに動き出すタイミングです。
もし、うちの子だったら
ここまで数字と制度の話をしてきました。最後に、ご自宅の夕方を思い浮かべながら読んでみてください。
17時のリビング、いま何が起きているか
4年生のお子さんが、16時に帰ってきます。ランドセルを置いて、おやつを食べる。それから、あなたが帰る19時までの3時間。
いま、その3時間はどうなっているでしょうか。
おそらく、テレビかタブレットです。国のアンケートでも、待機になった子の63.9%が「自宅で留守番」と答えています。責める話ではありません。ひとりで、やることを自分で見つけて、3時間を過ごせという方が無理があります。
そしてこの時間は、1日3時間×週5日×年間40週で、およそ600時間。夏休みを入れれば、もっと増えます。小学校4年生から6年生までの3年間なら、約1,800時間です。
同じ3時間で、こうなっている子もいる
同じ17時。別の家のリビングでは、こんなことが起きています。
画面の向こうに、10人くらいの子どもがいます。学年はばらばら。住んでいる場所もばらばらです。ひとりが「見てこれ、昨日作ったゲーム」と画面を共有する。誰かが遊んでみて、「ここ難しすぎ」と言う。作った子が「じゃあ直す」とメモを取る。
横で大人が見ていますが、指示はしません。やることを決めているのは、子ども自身です。

その子は、学校では手を挙げるタイプではないかもしれません。人前で話すのが苦手かもしれません。それでも、自分が作ったものについてなら、話せます。そして「面白かった」と言われた経験は、次の日の学校での顔つきを少し変えます。
問いを立て直してみてください
小4の壁にぶつかったとき、多くの家庭が立てる問いは「どこに預けるか」です。
でも、預け先が見つからないなら、問いを変えてみる手があります。
「どこに預けるか」ではなく、「この3時間を、何の時間にするか」。4年生は、預け先を失う学年であると同時に、自分で決められるようになる学年でもあります。だからこの問いの立て直しは、この学年だからこそ効きます。
もちろん、まず物理的な安全が確保できることが前提です。ひとりで留守番ができない年齢・状況なら、⑤民間学童や⑦ファミサポを優先してください。
そのうえで、「留守番はできる。でも、この時間がもったいない」と感じているなら——オンライン学童は、一度試してみる価値があります。多くのサービスが無料体験を用意しているので、お子さんの反応を見てから決められます。
よくある質問
学童は本当に6年生まで使えるのですか?
制度上は使えます。平成27年度の児童福祉法改正で対象が小学6年生までと明確化され、実施する1,633市町村のうち96.0%が対象を「6年生まで」と定めています。ただし定員を超えた場合は低学年が優先されるため、実際には4年生以降で入れないケースが多くなります。
一度落ちたら、その年度はもう無理ですか?
そんなことはありません。令和7年の調査では、5月1日時点の待機児童16,330人が10月1日時点では7,363人に減っています。年度途中の空きは実際に発生します。待機の順位を定期的に確認してください。
小学生を家にひとりで留守番させるのは、何歳からなら大丈夫ですか?
日本の法律に年齢の定めはなく、家庭と子どもの状況によります。留守番させる場合は、鍵の管理、来客・電話への対応ルール、緊急時の連絡先、火を使わせないなどの取り決めを、子どもと一緒に決めておくことが大切です。国のアンケートでも「留守番中の事故や不審者が心配」という声が約90件寄せられています。
夏休みだけ預けられる場所はありますか?
自治体によっては夏季限定の居場所事業を行っています。国もパッケージ2026で「夏季休業期間中における開所支援」を対策に挙げています。民間学童にも夏休み単発プランがあります。ただしどちらも申込が早いため、5〜6月には確認を始めてください。国のアンケートでも「長期休みだけでも利用できる場所が欲しい」が約160件と最多クラスの要望でした。
子どもが「学童はもう行きたくない」と言っています
4年生は、周りの目を気にし始める学年です。「低学年と一緒なのが恥ずかしい」という理由は非常によくあります。この場合、預け先を探し直すより、本人が「行きたい」と思える場所を一緒に探すほうがうまくいきます。習い事やオンラインの活動など、内容で選べるものから検討してください。
オンライン学童は、学童の代わりになりますか?
「預かり」の完全な代わりにはなりません。ひとりで留守番ができることが前提です。ただし送迎が不要で、週1回から使えるものが多いため、放課後子供教室や習い事と組み合わせやすいのが特徴です。「留守番はできるけれど、その時間がもったいない」という状態には、最も相性のいい選択肢です。
オンラインだと、うちの子はちゃんと参加できるでしょうか?
こればかりは体験してみないと分かりません。多くのサービスが無料体験を用意しているので、1回参加させてみて、お子さんの表情や、終わったあとに何か話してくるかを見るのがいちばん確実です。人見知りの子でも、「好きなこと」が入口になると話し出すことがよくあります。
まとめ|「預ける場所」から「過ごし方」へ
小4の壁の正体は、制度の壁ではなく定員の壁でした。法律上は6年生まで使えるのに、低学年が優先されるから4年生が押し出される。だから待機児童の34.2%が4年生に集中し、3年生から4年生の1年で約14万人が学童からいなくなります。
そして国自身が、「学童だけでは足りない」と認めました。パッケージ2026は、放課後児童クラブ以外の居場所を作ることを政策として掲げています。民間やオンラインを選ぶことは、もう”仕方なく”の選択ではありません。
最後に、ひとつだけ。4年生は、ただ預け先を失う学年ではありません。自分で考え、自分で選べるようになる学年でもあります。「どこに預けるか」で考えると選択肢は減りますが、「この時間に何をするか」で考えると、選択肢は増えます。
放課後の3時間は、1年で約600時間。その時間の使い方は、まだ変えられます。
【PR】オンライン学童という選択肢|NIJINアカデミー プロジェクトスクール
最後に、この記事を書いているにじいろが運営しているサービスを紹介させてください。NIJINアカデミー プロジェクトスクールは、いまの学校に通いながら、放課後や休日にオンラインで参加できる探究プロジェクトのコースです。

放課後がこう変わります
| いまの放課後 | プロジェクトスクールの放課後 |
|---|---|
| ひとりで留守番 | 全国の仲間と過ごす |
| なんとなくYouTube | 「好き」に夢中になれる時間 |
| 見ていられない不安 | 先生や大人が見守る安心 |
週の使い方
メタバース校舎は平日毎日使い放題。クラス会議のない日も、いつでも入って仲間と活動できます。
クラス会議は17時から。16時から17時のあいだに宿題を終わらせてから参加するのが、基本のリズムです。
| 曜日 | 内容 |
|---|---|
| 月 | 17:00〜18:00 メタバース校舎でクラス会議 |
| 火 | 17:00〜18:00 武蔵新城校(神奈川県川崎市)※通えるリアル校舎 |
| 水 | 17:00〜18:00 メタバース校舎でクラス会議 |
| 木 | 15:30〜17:30 東金校(千葉県東金市)※通えるリアル校舎 |
| 金 | メタバース校舎の自由活動デー。やりたいことを進める日 |
どんなプロジェクトがあるか
| プロジェクト | 内容 |
|---|---|
| マイクラプロジェクト | マインクラフトで理想の学校や街をつくる。JTBとの共創企画では、旅行業界のプロが審査員を務めるコンテストを実施しました |
| Scratchゲーム制作プロジェクト | 作ったゲームを全国の子に遊んでもらい、感想をもとに改良する。ものづくりとユーザー視点が同時に身につきます |
| Vtuberプロジェクト | 自分のキャラクターをつくって配信に挑戦。企画・トーク・編集・発信まで |
| 地域課題解決・地域創生プロジェクト | 「地元をもっと元気にしたい」を、地域や企業と一緒に形にする |

実際に参加している3年生の話
メタバース校舎に参加している小学3年生の「ウルトラあっきー」は、人前で話すことが苦手で、学校では手を挙げて発言することがありませんでした。
その子がYouTube配信でのプレゼンテーションに挑戦し、自信がついた結果、学校でも発言ができるようになったといいます。
放課後の使い方が変わると、変わるのは放課後だけではない——というのが、私たちが現場で見てきたことです。
SNSで日々の活動を公開しています
実際にどんなことをやっているのかは、公式SNSがいちばん早くわかります。
アカウントはこちらです——X:@nijin_after、Instagram:@projectschool_pj、YouTube:@NIJINacademy-project。子どもたちの発表そのものも公開しています。
まず1回、お子さんの反応を見てください
合う・合わないは、説明を読んでも分かりません。実際のプロジェクトに1回参加してみて、お子さんの顔を見てから決めてください。
- 無料体験:日時が選べて、3分でWeb予約が完了します
- メタバース校舎の体験と、リアル校舎の体験が選べます
→ NIJINアカデミー プロジェクトスクールの無料体験を見る
NIJINアカデミーは累計入学者数900名超(※2023年9月の開校以来の累計)、出席認定率97%、リアル教室42か所。いずれもNIJINアカデミー全体の実績です。プロジェクトスクールは、この教育基盤の上に立つ「学校と両立するコース」です。
この記事について
文:佐藤仁美(にじいろ編集部 記者)
こども家庭庁・文部科学省の公表資料をもとに、SNS上の保護者の声を加えて構成しました。制度や金額は年度によって変わります。利用を検討する際は、お住まいの市区町村の最新情報を必ずご確認ください。
出典
- こども家庭庁「令和7年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(令和7年5月1日現在)」(2025年12月23日公表)PDF
- こども家庭庁「令和8年度 放課後児童クラブの実施状況(速報値)」(2026年7月14日公表)PDF
- こども家庭庁「放課後のこどもの過ごし方に関する保護者アンケート(調査時点:令和7年7月1日・回答1,865件)結果」PDF
- こども家庭庁・文部科学省「放課後児童対策パッケージ2026」(2025年12月26日公表)PDF
- こども家庭庁「放課後児童健全育成事業について」
学童のかわりになる場所を探している人へ
4年生からの放課後を、家とゲームだけで埋めなくても大丈夫です。NIJIN放課後プロジェクトスクールは、オンラインの放課後の居場所です。イラスト、配信、メタバースでの活動など、やることは子どもの「好き」から決まります。送り迎えは必要ありません。


