オンラインインターナショナルスクールのデメリット|通学型に足りないものと、後悔しない選び方

資料請求も体験授業の予約も済ませて、あとは申し込むだけ。それでも最後に「本当に大丈夫だろうか」という声が消えない――そんな段階で読まれることを想定して書きました。オンラインのインターナショナルスクールには、学校の努力では埋められない、形式そのものに由来する弱点が確かにあります。この記事は、それを8つに整理して正直に書きます。そのうえで、それでもオンラインが合う子の条件と、体験や説明会で必ず聞いておきたい10の質問を置きました。
この記事でわかること
  • 一条校ではないため、日本の卒業資格が出ず、就学義務を履行したことにもならないこと
  • オンラインで代替できるものと、対面でないと成立しにくいものの線引き
  • 時差・録画視聴の可否・退会規定が学校ごとにまったく違うこと(公式サイトで確認できた実例つき)
  • 必要な通信環境と機材の具体的な水準、保護者にかかる負担の中身
  • 「英語を浴びれば話せるようになる」とは限らない理由(CEFRの学習時間の目安から)
  • 後悔しないために体験・説明会で聞くべき10の質問リスト
編集部より

この記事は、オンラインインターナショナルスクール「NIJIN GLOBAL ACADEMY」を運営する株式会社NIJINが編集しています(2027年9月開校予定)。つまり、自社にとって不利なことを書く記事です。それでも書くのは、申し込んだあとで気づくより先に知っておいたほうがいい、と考えているからです。他校の情報は各校の公式サイトで確認できた内容のみを掲載し、確認できなかったことは「確認できなかった」と書いています。金額・仕様はすべて2026年9月時点・編集部調べです。

目次

この記事が扱うのは、学齢や費用ではなく「オンラインという形式」の限界です

デメリットを調べていると、話が二種類まざって出てきます。ひとつは「インターナショナルスクールだから起きること」、もうひとつは「オンラインだから起きること」です。この記事は後者だけを扱います。

小学生・中学生・高校生それぞれの制度と費用の事情は、小学生のオンラインインターナショナルスクール中学生のオンラインインターナショナルスクール高校生のオンラインインターナショナルスクールに分けて書きました。インターナショナルスクールという仕組みそのものの説明はインターナショナルスクールとは?1条校との違い・学費・メリットデメリットにあります。

ここから先は、学齢に関係なく、オンラインで学ぶことを選んだ全員に共通してのしかかる8つの論点です。どれも「工夫すれば消える」ものではなく、「知ったうえで引き受けるかどうか」を決めるものです。

デメリット1|日本の卒業資格が出ず、就学義務を果たしたことにもならない

制度上の最大の弱点から書きます。文部科学省は就学事務Q&Aで、一条校として認められていないインターナショナルスクールについて「保護者が日本国籍を有する子を一条校として認められていないインターナショナルスクールに就学させたとしても、法律で規定された就学義務を履行したことにはなりません。」と明記しています。オンラインかどうかに関係なく、一条校でなければこの扱いになります。

さらに同じページには「例えば一条校でないインターナショナルスクールの小学部を終えた者が中学校から一条校への入学を希望してきても認められないこととなります。」という記述もあります。小学部を終えて日本の公立中学校に進もうとしたときに、そのままでは認められない場合がある、ということです。実務上は在籍校を残したまま通う家庭が多いのですが、「残しておく」こと自体が最初から設計に入っていないと、あとから戻る道が細くなります。

高校段階では就学義務の論点は消えますが、代わりに「日本の高卒資格が出ない」が残ります。日本の大学を受ける可能性があるなら、通信制高校の併用か高等学校卒業程度認定試験のどちらかを先に確保しておく必要があります。

注意

在籍校での「出席扱い」も自動では付きません。文部科学省が示す要件には「訪問等による対面指導が適切に行われることを前提とすること」が含まれ、さらに「基本的に当該児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であること」ともあります。最終的な判断は在籍校の校長です。詳しくは不登校の出席扱いにまとめました。

デメリット2|画面越しでは育ちにくいものが、たしかにある

ここは「オンラインでも全部できます」と言いたくなるところですが、分けて書きます。代替できるものと、できないものがあります。

オンラインで十分に代替できるもの

教科の解説、討論、プレゼンテーション、作文の添削、個別のフィードバック。これらは対面よりむしろ丁寧になることがあります。少人数のオンライン授業では発言の順番が管理され、チャットで補助的に意見を出せるため、大きな教室では黙っていた子が話し始めることがあります。国をまたいだ同級生との対話も、オンラインでしか成立しません。

オンラインでは成立しにくいもの

身体を使う学びと、偶然の接触です。具体的には、器具を使う体育、薬品や生き物を扱う実験、合奏や合唱、部活動の日々の積み重ね、そして廊下ですれ違ったときの雑談。とくに「偶然の雑談」は、オンラインでは構造的に発生しません。授業と授業のあいだに教室が無いからです。

日本の制度も、この線引きを認めています。文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」は、メディアを利用した学習によって面接指導の時間数を免除できる範囲について「面接指導等時間数のうち、10分の6以内の時間数を免除することができること」とし、複数メディアを使った特別な場合でも「ただし、免除する時間数は合わせて10分の8を超えることができないこと」としています。つまり国の制度設計でも、通信制の高校ですら100パーセントを画面で完結させることは想定されていません。

各校はこの弱点に対策を打っています。NIJIN GLOBAL ACADEMYは学園祭を11月に東京、体育祭を4月に大阪でリアル開催する予定です(メタバース参加も可)。オフラインの機会がどれくらいあるか、どこで開かれるか、交通費と引率が家庭の負担になるかは、学校ごとに大きく違います。オンラインで「居場所」や「友だち」は本当につくれる?も併せてどうぞ。

デメリット3|時差と生活リズムは、学校ごとに事情がまったく違う

海外に本部がある学校を選ぶと、授業時間が日本時間に合わないことがあります。ここは学校選びで最も見落とされやすく、しかも入学後に変えられない部分です。

King’s InterHighは東南アジア向けの時間割について「GMT+7 time zone」と説明しています。日本はGMT+9ですから、この時間割で動くと日本時間では2時間ずれます。同校は同時に「All lessons are also recorded for 24/7 viewing, empowering students to learn at their pace」とし、全授業を録画していつでも視聴できるとしています。開始時刻は「a choice of three global start times」と複数用意されているとされていますが、英国時間の時間割を選んだ場合、日本との時差は8時間から9時間になります。現地時間で案内された時間割は、必ず日本時間に換算してから判断してください。

Crimson Global Academyは「世界中のタイムゾーンに対応する24時間365日の時間割」を掲げ、フルタイム生の時間割として8:30 AMから4:30 PMの帯を示しています。同校の「CGA Flex」は「週次でライブ授業の録画、課題、そして1対1の面談を実施」とされています。

日本を拠点にしている学校は、当然ながら時差の問題が起きません。JOIは時間割ページで「表示時刻は日本時間で表記」と明記し、午後から夜にかけての枠を並べています。Nisaiは「可能です。基本的には夕方の16時以降から授業がスタートします。学校が終わってからダブルスクールで学ぶことができます。」として、放課後の併用を前提にしています。

確認できた項目公式サイトでの記載(2026年9月時点・編集部調べ)
King’s InterHigh/時間割東南アジア向け時間割は「GMT+7 time zone」。英国本体の時間割もあり
King’s InterHigh/録画「All lessons are also recorded for 24/7 viewing」
Crimson Global Academy/時間割「世界中のタイムゾーンに対応する24時間365日の時間割」。フルタイムは8:30 AM〜4:30 PM
Crimson Global Academy/録画CGA Flexは「週次でライブ授業の録画、課題、そして1対1の面談を実施」
Nisai/時間割「基本的には夕方の16時以降から授業がスタートします」。昼間のクラスも開講
Nisai/録画「未受講分は録画での受講が可能です。また録画を見たかどうかは先生の方で確認ができるようになっています」
JOI/時間割「表示時刻は日本時間で表記」
JOI/録画「全ての授業は録画されるため、欠席された日や復習などでいつでも見直していただくことができます」
NIJIN GLOBAL ACADEMYアジア・オセアニアのタイムゾーンに合わせて運営。録画視聴の方針は「整備中」

この表で言いたいのは優劣ではありません。同じ「オンラインインター」でも、録画の扱いがここまで違うということです。録画があるかどうかで、体調を崩した週の扱いも、家族旅行の可否も変わります。必ず学校ごとに確認してください。

デメリット4|家庭のインフラと、保護者にかかる負担

「パソコン1台あれば」と書かれていることが多いのですが、実際の要件はもう少し具体的です。King’s InterHighは推奨環境として「Wired internet connection, minimum of 20mb per second download and 10mb per second upload」と有線接続を挙げ、周辺機器として「Wired USB headset and webcam」を指定しています。最低要件でも「minimum of 10mb per second upload and download speed」、メモリは「4GB RAM」です。Crimson Global Academyも追加で必要なものとしてパソコン・カメラ・インターネット環境を挙げています。

つまり、家庭のWi-Fiが混み合う時間帯に途切れる環境だと、授業のたびに落ちます。きょうだいが同時に別の授業を受ける家庭では、回線の取り合いも起きます。機材の初期費用は学費の外側です。

保護者の負担は、学齢が低いほど重くなります。ログイン、教材の印刷、課題の提出、トラブル時の対応。低学年では、隣に座って進行を助ける時間が毎日発生します。これは「甘やかし」ではなく、オンライン学習の構造上そうなります。

親の英語力についても触れておきます。今回調べた範囲では、保護者の英語力を入学要件として明記している学校は確認できませんでした。ただし海外に本部がある学校では、保護者への連絡・成績表・面談が英語で行われるのが基本です。日本語のサポート窓口があるかどうかは、学校によって差があります。NIJIN GLOBAL ACADEMYは日英バイリンガルのメンターが伴走する設計です。

デメリット5|成果が、子どもの自己管理能力に強く依存する

ここは、どの学校のパンフレットにも書かれていない部分です。オンラインの授業には、通学がありません。通学がないということは、「家を出る」という切り替えのスイッチが無いということでもあります。

起きられない日に、布団から画面を開くことができてしまう。授業が始まっても、カメラをオフにしたまま別のタブを開ける。1コマのあいだ一度も発言しなくても、出席にはなる。カメラオフで受け続けて、誰とも一度も話さないまま学期が終わる、ということが現実に起こり得ます。

これは子どもの怠慢ではなく、設計の問題です。だからこそ、学校側がどんな仕掛けを持っているかを見てください。1クラスの人数、毎日の朝のホームルームがあるか、カメラをオンにする方針があるか、メンターや担任が個別に声をかける仕組みがあるか、欠席が続いたときに誰がどのタイミングで連絡するか。「1クラス20名・カメラ任意」と「1クラス8名・毎朝サークルあり」では、まったく違う3か月になります。

それでも合わないことはあります。画面に長時間向かうこと自体が負担になる子、音声のやりとりが苦手な子には、オンラインは向かないことがあります。体験授業は、この一点を確かめる場として使ってください。

デメリット6|やめどきが分かりにくく、返金規定が厳しい学校もある

入るときの説明は丁寧でも、やめるときの説明は最後まで読まれないことが多い項目です。ここは実例を出します。

King’s InterHighの保護者契約書は、年間契約の場合「give us a term’s notice or pay to King’s InterHigh a term’s School Fees in lieu of notice」としています。退学するには1学期分前の通知が必要で、通知しない場合は1学期分の授業料を支払う、という意味です。半期ごとの契約でも「give us a half-term’s notice or pay to King’s InterHigh a half-term’s School Fees in lieu of notice」とされています。同校の返金ポリシーには「Confirmation of Entry Fee is a deposit which is only refundable upon completion of an academic year」ともあります。

Nisaiは「はい。インターナショナルスクールコースを年度途中で退学される際には、1科目あたり1ヶ月分の授業料を退学手数料としてお受けいたします。」と明記しています。金額の重さは違いますが、「合わなかったら来月やめればいい」という前提は、多くの学校で成立しません。

NIJIN GLOBAL ACADEMYについても正直に書くと、途中入学・退会・返金の規定は「開校に向けて整備中」であり、現時点で公表されていません。契約単位(年・学期・月)、中途解約の通知期限、年度途中で退会したときの精算方法。この3つは、申し込み前に必ず文書で確認してください。口頭の説明だけで進めないことをおすすめします。

デメリット7|情報が少なく、比較がしにくい

通信制高校であれば、文部科学省のガイドラインがあり、学校ごとの規模も公的統計で追えます。オンラインのインターナショナルスクールには、それがありません。

文部科学省「学校基本調査」の調査対象は「幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学(短期大学を含む)、高等専門学校、専修学校及び各種学校」です。各種学校の認可を受けていない無認可のオンラインスクールは、そもそも国の統計に出てきません。在籍者数も、卒業後の進路も、公的な数字としては存在しないということです。

学費の公開状況にも差があります。今回確認した範囲では、Crimson Global Academy、Nisai、JOI、King’s InterHighはいずれも公式サイトに学費を掲載していました(Crimson Global AcademyはIGCSEのパートタイムで1科目あたり350,000円、フルタイム10科目で2,300,000円などを公表。2026年9月時点)。一方で、開校前の学校は未公表であることが多く、NIJIN GLOBAL ACADEMYの学費も現時点では公表されていません。各校の並べ方はオンラインインターナショナルスクール比較にまとめています。

口コミも当てになりにくい領域です。在籍者の絶対数が少ないため、数件の体験談が全体の印象を決めてしまいます。書いた人の子どもの年齢・英語力・在籍期間が分からない口コミは、参考程度にとどめるのが安全です。

デメリット8|「英語が話せるようになる」とは限らない

最後に、期待と現実の距離について書きます。英語で授業を受けることと、英語が使えるようになることは、同じではありません。

Cambridge Englishは、CEFRのレベルをひとつ上げるのに必要な時間の目安を「It takes approximately 200 guided learning hours for a language learner to progress from one level of the Common European Framework of Reference (CEFR) to the next.」と説明しています。初学者からの累計の目安としては、A2でおよそ180〜200時間、B1で350〜400時間、B2で500〜600時間が示されています(あくまで目安であり、学習背景や授業外の接触量で変わるとされています)。

週に数コマの授業を取るだけでは、この時間数には届きません。授業外でどれだけ英語に触れるかが、実際の伸びを決めます。「入れておけば自然に身につく」という期待で始めると、1年後に落差を感じることになります。

加えて、日本語の学力の扱いも見ておく必要があります。日本語で読み書きする時間が減れば、日本語の力はその分だけ伸びにくくなります。日本の学校に戻る可能性を残すなら、国語と算数・数学をどう確保するかを最初に決めておいてください。英語だけを目的にするなら、不登校×英語を伸ばしたい家庭へのように、より軽い選択肢のほうが合うこともあります。

それでも、オンラインが合うのはどういう子か

ここまで8つ書きましたが、オンラインを否定するために書いたのではありません。合う条件がはっきりしているからこそ、正直に並べました。

次のような状況では、オンラインは対面より強い選択肢になります。

合いやすい状況理由
集団の教室そのものが負担になっている音・におい・人数といった刺激を家庭側で調整できる。画面のオン・オフで距離を取れる
体調に波があり、通学の可否が日によって変わる録画視聴がある学校なら、崩れた週を取り戻せる。移動の体力を使わずに済む
近くに選べる学校がない住んでいる場所に関係なく、同じ授業を受けられる
今の学校を辞めずに、もうひとつの場所がほしい放課後・土曜の枠を持つ学校なら併用できる(ダブルスクール
興味の対象がはっきりしていて、自分で進められる自己管理が効く子ほど、オンラインの自由度が有利に働く
海外在住・帰国予定など、日本の教室に接続しにくい拠点を移しても学びが途切れない

逆に、身体を動かす学びを学校に期待している、対面での関係づくりが子どもの支えになっている、家庭に伴走できる時間がほとんど取れない――こうした場合は、オンライン単独では苦しくなります。うちの子に合う学びの場診断も判断の材料にしてください。

後悔しないために、体験・説明会で聞きたい10の質問

この記事のいちばんの目的はここです。以下の10項目は、答えを聞けばその学校の設計思想がほぼ分かる質問です。パンフレットに書いていない質問ほど、聞く価値があります。

聞くことなぜ聞くのか・答えの見方
1授業は日本時間で何時から何時ですか。時間割は学期の途中で変わりますか海外拠点校は日本時間に合わないことがある。「現地時間」で答えが返ってきたら、日本時間に換算して確認する
2欠席した授業の録画は視聴できますか。視聴できる期間と、視聴したことが出席に反映されるかも教えてください録画の有無は学校ごとに違う。「録画はあるが出席にはならない」という運用もある
31クラスの人数と、授業中にカメラをオンにする方針を教えてください人数が多くカメラ任意だと、発言ゼロのまま学期が終わりやすい
4欠席が続いたとき、誰がいつ連絡しますか。担任やメンターは固定ですか離脱の兆候をつかむ仕組みがあるかどうかが、続くかどうかを分ける
5学費に含まれるものと、別途かかるものをすべて教えてください教材費・試験料・オプション活動・機材は学費の外側になりがち。試験料は資格1つごとに発生する学校がある
6契約は年単位ですか、学期単位ですか。途中でやめる場合、何か月前に通知が必要で、精算はどうなりますか1学期分の通知を求める学校が実在する。必ず書面で確認する
7推奨する通信速度と機材を、具体的な数値で教えてください有線20Mbpsを推奨する学校もある。家庭の環境で足りるかを事前に測っておく
8日本語でのサポート窓口はありますか。保護者への連絡や成績表は何語ですか保護者の負担に直結する。海外校では英語のみのことがある
9対面で集まる機会は年に何回、どこでありますか。費用と引率は誰が負担しますかオンラインの弱点を学校がどう補うつもりかが分かる。交通費が家庭負担のことも多い
10日本の学校に戻る場合、在籍校の出席扱いや進級についてどう相談すればよいですか学校が制度を理解しているかが分かる。「校長判断です」と正確に答える学校は信頼できる
先に結論

10問すべてに即答できる学校が良い学校、というわけではありません。「それは整備中です」「学校ごとではなく校長判断です」と正直に答えるほうが、あいまいに大丈夫と言われるより安全です。答えられない項目があったとき、その理由まで説明してくれるかどうかを見てください。

選択肢のひとつとしての NIJIN GLOBAL ACADEMY(先に足りない点から)

ここで、編集部の運営会社である株式会社NIJINが準備している「NIJIN GLOBAL ACADEMY」(NGA)を、選択肢のひとつとして紹介します。自社の学校ですので、この記事の趣旨どおり、足りない点から先に書きます。

NGAは2027年9月開校予定で、まだ開校していません。したがって在校生の声も、卒業生の進路実績もありません。学費は未公表です。日本の一条校ではないため、日本の小学校・中学校・高等学校の卒業資格は出ず、この記事のデメリット1はそのまま当てはまります。在籍校での出席扱いについて、公式サイトに記載は確認できませんでした。そして、この記事のデメリット3で挙げた録画視聴の方針も「整備中」です。途中入学・退会・返金の規定も同じく整備中です。この段階の学校である、ということを踏まえたうえでお読みください。

そのうえで、この記事で挙げた論点に対して設計されている点を3つだけ書きます。ひとつめは時差です。授業時間帯をアジア・オセアニアのタイムゾーンに合わせて運営するため、日本時間で深夜や早朝になりません。今の学校と併用するダブルスクール型は平日放課後16:00〜17:45と土曜10:00〜13:00です。

ふたつめは、デメリット5の「誰とも話さないまま終わる」への対策です。1クラス8名の少人数で、毎日の朝のサークルがあります。心理的安全性の土台としてクラス会議・ホームルーム・週3回のホーム体育を置き、メンターが伴走します。みっつめは、デメリット2の対面の機会です。学園祭を11月に東京、体育祭を4月に大阪で開催する予定で、メタバースでの参加も可能とされています。

対象は6〜18歳。入学試験も選抜もなく、英語要件もありません。英語が話せなくても日英バイリンガルのメンターが日本語でサポートします。必要な機材はインターネットに接続できるPCまたはタブレットです。

まず「聞く」ところから始めてください

NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校予定で、学費は未公表、日本の一条校ではないため卒業資格は出ません。無料体験クラスを2026年9月から毎月開催する予定で、入学試験も英語要件もなく、まずは対話から始まります。この記事の10の質問を、そのまま持ってきていただいて構いません。

よくある質問

オンラインのインターナショナルスクールに通えば、日本の学校を卒業したことになりますか。
なりません。一条校として認められていないインターナショナルスクールは、学校教育法第1条の学校ではないため、日本の卒業資格は出ません。文部科学省も、一条校でないインターナショナルスクールに就学させても「法律で規定された就学義務を履行したことにはなりません。」と説明しています。在籍校を残しておくかどうかを、入学前に決めてください。
在籍校の出席扱いにはなりますか。
学校側が決めることではなく、在籍校の校長が判断します。文部科学省が示す要件には「訪問等による対面指導が適切に行われることを前提とすること」が含まれており、オンラインの学習だけで自動的に出席になるわけではありません。「出席扱いになります」と断言するスクールがあれば、根拠を必ず確認してください。まず在籍校と教育委員会に相談するのが順序です。
「オンラインは意味がない」という意見をよく見ます。本当ですか。
目的によります。教科の解説、討論、個別フィードバック、国をまたいだ交流はオンラインで十分に成立します。一方で、器具を使う体育、薬品や生き物を扱う実験、合奏、部活動の日々の積み重ね、廊下での偶然の雑談は、オンラインでは構造的に起きにくいものです。何を学校に期待しているかを書き出すと、判断しやすくなります。
時差がある学校は避けたほうがいいですか。
録画視聴の可否とセットで判断してください。King’s InterHighは東南アジア向け時間割を「GMT+7 time zone」とし、全授業を録画して24時間視聴できるとしています。録画があれば時差の影響は小さくなりますが、録画では同級生とのやりとりは生まれません。ライブで何コマ出られるかを、生活リズムに照らして数えてみてください。
録画があれば、ライブ授業に出られなくても大丈夫ですか。
学習内容は追えますが、関係は育ちません。録画は欠席を取り戻すための仕組みであって、常用する前提の仕組みではない学校が多くあります。Nisaiは「録画を見たかどうかは先生の方で確認ができるようになっています」としており、視聴状況が把握される運用です。録画の有効期間と、出席の扱いをどうするかは必ず確認してください。
親が英語を話せないと難しいですか。
今回調べた範囲では、保護者の英語力を入学要件にしている学校は確認できませんでした。ただし海外に本部がある学校では、保護者への連絡・成績表・面談が英語で行われるのが基本です。日本語の窓口があるかどうかで負担がまったく変わるので、問い合わせのときに直接聞いてください。日本を拠点とする学校や、日英バイリンガルのスタッフが伴走する学校もあります。
通信環境はどのくらい必要ですか。
公式に数値を示している学校があります。King’s InterHighは推奨環境として「Wired internet connection, minimum of 20mb per second download and 10mb per second upload」と有線接続を挙げ、最低要件でも上り下りとも10Mbpsとしています。周辺機器は有線USBのヘッドセットとウェブカメラを推奨しています。申し込み前に、実際に授業を受ける部屋で速度を測っておくと安心です。
途中でやめたら、学費は返ってきますか。
学校ごとに大きく違い、厳しい規定もあります。King’s InterHighの保護者契約書は年間契約で「a term’s notice」(1学期分前の通知)を求め、通知しない場合は1学期分の授業料の支払いを定めています。Nisaiは年度途中の退学に「1科目あたり1ヶ月分の授業料」を退学手数料として設定しています。契約単位・通知期限・精算方法の3点を、申し込み前に書面で確認してください。
学費を公開していない学校は、避けたほうがいいですか。
公開の有無だけでは判断できません。今回確認した範囲では、Crimson Global Academy・Nisai・JOI・King’s InterHighは公式サイトに学費を掲載していました。一方、開校前の学校は未公表のことが多く、NIJIN GLOBAL ACADEMYも現時点では未公表です。大切なのは、問い合わせたときに費目の内訳(入学金・授業料・教材費・試験料・オプション)まで書面で示してもらえるかどうかです。
合わなかったとき、日本の学校に戻れますか。
在籍校を残しているかどうかで難易度が変わります。在籍したまま併用していれば、戻る先があります。転出してしまっている場合、文部科学省は一条校でないインターナショナルスクールの小学部を終えた者について「中学校から一条校への入学を希望してきても認められないこととなります。」という例を挙げています。始める前に、戻り道をどう確保するかを在籍校に相談しておいてください。

この記事の内容を確かめるための一次資料

  1. 文部科学省 就学事務Q&A「学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について」(ページ
  2. 文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」(ページ
  3. 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日(ページ
  4. 文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン」(面接指導等時間数の免除の上限)(PDF
  5. 文部科学省「学校基本調査 調査の概要(調査の対象)」(ページ
  6. 文部科学省「大学入学資格について」(ページ
  7. Cambridge English Support Site「Guided learning hours」(CEFRレベル別の学習時間の目安)(ページ
  8. King’s InterHigh「Computer Requirements」(推奨・最低の通信速度と機材)(ページ
  9. King’s InterHigh「Parent Contract」(退学の通知期間)(PDF
  10. King’s InterHigh「Refund Policy」(ページ
  11. King’s InterHigh「King’s InterHigh launches new Southeast Asia timetable」(GMT+7・録画の24時間視聴)(ページ
  12. Crimson Global Academy「Online Part-time and Full-time Options」(フルタイムの時間割・CGA Flex)(ページ
  13. Crimson Global Academy「学費と奨学金」(ページ
  14. Nisaiケンブリッジインターナショナルオンライン「よくあるご質問」(録画受講・授業開始時刻・退学手数料)(ページ
  15. インターナショナルスクールJOI「小学生コース」(日本時間の時間割・全授業の録画)(ページ
  16. NIJIN GLOBAL ACADEMY 公式サイト(カリキュラム入学案内よくある質問
迷っているうちは、まだ決めなくていい

NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校予定・学費未公表で、日本の一条校ではないため卒業資格は出ません。録画視聴や退会規定の方針も整備中です。それでも情報だけ先に集めておきたい方へ、開校に向けた最新情報をお届けしています。無料体験クラスは2026年9月から毎月開催予定です。

文責:にじいろ編集部(編集部について訂正・修正に関する方針
公開日:2026年9月16日 / 最終更新:2026年9月16日
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