オンラインインターナショナルスクールには、通学時間を抑えて海外カリキュラムを学べる一方、対面で得られる経験、生活時間、費用や進路の確認など、申込み前に考えたい点があります。オンラインという形式だけで、子どもに合う・合わないが決まるわけではありません。
にじいろは株式会社NIJINが運営し、この記事で紹介するNIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)も同社の事業です。以下では、公式情報が公開されているオンライン校を例に、選ぶ基準を整理します。掲載順は優劣や人気順を示すものではなく、学校としての学びを提供するサービスを名称順に並べています。記事内の情報は2026年10月22日に各公式ページで確認しました。
先に結論
- 確認したいのは、学校制度上の位置づけ、対面での活動、授業時刻と家庭の生活、学費以外の費用、相談・休退学条件です。
- 「オンラインインターナショナルスクール」という名称だけでは、日本の学校制度上の扱いや卒業資格は判断できません。コースごとに確認します。
- 今の日本の学校に在籍したままオンライン校を利用する形と、オンライン校を主な学びの場にする形では、必要な確認が異なります。
オンラインインターナショナルスクールのデメリットは、何を学ぶかで変わる
オンライン校のデメリットとして挙げられるのは、校舎での活動を同じ形では経験できないこと、居住地と授業時間の時差、家庭の通信環境、学費と追加費用、学籍・資格の確認が必要なことなどです。ただし、これらはすべての学校や子どもに同じように当てはまるとは限りません。
申込み前に、まず「日本の学校に在籍しながら教科を追加するのか」「日中の主な学びの場をオンライン校にするのか」を分けて考えましょう。前者は在籍校との調整が、後者は就学義務や進学資格の確認が大切です。学びたい内容、本人が参加できる時間、必要な資格を先に整理すると、オンラインの便利さだけで選ばずに済みます。
この記事では、選択肢の比較にあたり、公式サイトで対象・提供形態・カリキュラム・費用・入学前の相談方法を確認できるサービスを取り上げます。情報の確認しやすさを紹介条件とし、順位づけはしていません。NGAも含め、同じ観点で概要を記載します。
オンラインインターナショナルスクールを選ぶ前に知りたい8つの注意点
1. 日本の学校制度上の扱いと、取得できる資格は別に確認する
「インターナショナルスクール」には、学校教育法第1条の学校、各種学校、無認可の教育施設など異なる制度上の位置づけがあります。文部科学省は、日本国籍の学齢児童生徒が一条校ではないインターナショナルスクールに在籍しても、日本の就学義務を履行したことにはならないと案内しています。オンラインであるかどうかだけでなく、通うコースの運営主体と日本での学校種別を確認しましょう。
海外のカリキュラム修了証や試験資格と、日本の小中学校・高校の卒業資格は同じではありません。将来の進学先が決まっている場合は、受験資格を出す学校・大学の公式要件も照合します。日本の学校に在籍したまま校外学習を行う場合の出席扱いは自動ではなく、在籍校が要件に沿って判断します。
2. 校舎での活動を同じ形では経験できない
オンライン授業では、自宅からライブ授業に参加したり、共同作業をしたりできます。一方、校庭・実験室・部活動の設備、移動中の会話、同じ場所で長時間過ごす経験は、通学型と同じ方法では得られません。オンライン校がクラブや交流会を設けていても、開催時刻、参加条件、対面イベントの場所はサービスごとに違います。
子どもが友人と同じ空間で活動したいのか、画面越しの会話でも参加しやすいのか、体験授業や公開イベントで確かめます。オンラインの交流が対面の交流より優れる、または劣ると一律には言えません。
3. 時差と授業時間が、居住地・学校日程と合わないことがある
海外校の時間割は、学校の所在地や主な受講地域を基準に作られます。日本と居住国の時差、サマータイム、在籍校の授業、睡眠や食事の時間を一緒に確認してください。ライブ授業が難しいときに録画視聴や別時刻のクラスが使えるかも、サービスによって異なります。
年間の時間割だけでなく、試験・面談・発表会・保護者会がどの時間帯に行われるかを確認すると、入学後の予定を想像しやすくなります。
4. 家庭に端末・通信環境と、参加を支える時間が必要
カメラ付きのパソコン、安定したインターネット、静かに参加できる場所が必要な学校があります。必要機器、推奨通信環境、停電や接続不良時の扱いを入学案内で確認しましょう。授業の準備や提出物を子どもが一人で進めにくい時期は、保護者がログインや予定管理を手伝うこともあります。
支援の範囲は、担任・学習コーチ・保護者向け連絡の有無や頻度で違います。「オンラインだから保護者の手がかからない」とは限らないため、家庭でどこまで支援する想定かを相談します。
5. 自分で予定を管理する方法を一緒に作る必要がある
オンライン校でも、ライブ授業への参加、課題提出、復習、休憩をどう組み立てるかは重要です。学校が時間割や個別面談を用意していても、子どもによって必要なサポートは異なります。最初から自己管理を求めず、予定表を一緒に見る、課題を小さく分ける、困った時の相談先を決めるなど、支援の方法を確認しましょう。
授業の出席状況や課題の提出を保護者がどの画面で確認できるか、担任から連絡が来る条件、学習が遅れた際の相談方法も事前に聞けます。
6. 授業料だけでは年間費用が分からない
初年度の支払いには、授業料のほか、入学金、登録料、教材・機器、試験料、送金手数料、通訳や追加支援の費用が含まれる場合があります。費用は国・学年・科目数・契約期間・通貨・為替で変わります。見積もりを取るときは、初年度総額、翌年度以降、試験会場まで含めた費用を同じ条件で比較してください。
退学・休会・返金の条件も契約書や公式規約で確認します。年間契約、学期契約、科目単位の契約では、途中で受講をやめた場合の扱いが異なることがあります。
7. 「インターナショナル」の名称だけでは、学びの内容を判断できない
オンライン校には、英国式の科目課程、米国式ディプロマ、国際バカロレア、特定科目の受講、英語での探究活動など、異なる学び方があります。同じ名称でも、授業時間、評価、課題、取得資格、進学サポートは違います。カリキュラムの認定・試験実施主体・卒業資格の発行主体をそれぞれ確認しましょう。
「海外大学に進学できる」といった説明を見たら、対象となる課程、科目・成績条件、国ごとの出願資格を公式情報で確認します。受講しただけで希望する資格や進学資格を得られるとは限りません。
8. 英語を使う授業だけで、英語力の伸び方は決まらない
授業の言語が英語でも、本人が発話する機会、読書・作文の量、講師からのフィードバック、学習時間はさまざまです。入学前の英語力要件、授業の進め方、分からない時の支援、学習成果の見方を確認しましょう。英語の上達を保証する学校はありません。
英語を学ぶことが目的なのか、英語で算数・理科・社会などを学ぶことが目的なのかによって、適したプログラムは変わります。体験授業では、講師が話す時間だけでなく、子ども自身が質問・発表する場面も見ます。

オンライン校の概要を同じ項目で確認する
以下は、オンラインで国際カリキュラムを学べるサービスの公式情報を、対象・提供形態・主な内容・費用・相談導線で整理した概要です。学年・年度・居住国・コースで条件が変わるため、申込み前には各公式ページの現行条件を確認してください。NGAは2027年開校予定で、運営開始後の実績校と同列の評価はできません。
King’s InterHigh
- 提供形態
- オンライン。英国式のPrimary、Middle School、GCSE、A Level、IB Diplomaなどの課程を案内。
- 対象
- Primaryは7〜11歳、Middleは11〜14歳、GCSEは14〜16歳、Sixth Formは16〜19歳など、課程ごとに異なります。
- 費用
- 2026/27年度のPrimary年契約は年額£4,395の掲載例があり、登録料・追加科目・契約方式等で総額が変わります。試験会場費は授業料に含まれません。
- 授業・試験
- オンライン授業。試験方式や試験会場は資格・受験地域によって確認が必要です。
- 公式情報・相談
- 公式料金案内 / 公式FAQ / 公式お問い合わせ
情報確認日:2026年10月22日
Crimson Global Academy(CGA)
- 提供形態
- オンライン。Primary、Lower Secondary、International GCSE、A-Level、米国高校卒業課程、APなどを案内。
- 対象
- コース別に年齢・学年が設定されています。たとえばPrimaryは7〜10歳、US High School Diplomaは11〜18歳の案内です。
- 費用
- 日本向け公式料金表では、Primaryのフルタイム年額¥2,300,000、科目単位のパートタイム料金などを掲載。課程・受講形態・追加費用で異なります。
- 授業・相談
- フルタイムと、在籍校に加えるパートタイムの受講方法を案内。入学面談や相談の手順があります。
- 公式情報・相談
- 公式料金案内 / 入学要件・手続き / 公式サイト・相談窓口
情報確認日:2026年10月22日
Nisai British International Online School
- 提供形態
- オンライン。NS、International GCSE、A-Levelなどの英国系カリキュラムを科目単位で案内。
- 対象
- 小学生向けNSコース、中学生向けIGCSE、高校生向けA-Levelなど、コースごとに案内。
- 費用
- 公式料金ページでは、NSが1科目月額¥22,000、IGCSEが1科目月額¥24,200、A-Levelが1科目月額¥26,400の掲載例があります。科目数・入学金・教材等を合わせて確認してください。
- 授業
- NSとIGCSEは1科目週4回各30分のライブ授業と週1課題、A-Levelは1科目週3回各60分のライブ授業と週1課題と案内。
- 公式情報
- 公式料金案内 / 公式FAQ
情報確認日:2026年10月22日
じゅけラボOnline International School JOI
- 提供形態
- オンライン。小学生・中学生・高校生向けに、英語、教科、国際資格を目指すコースなどを案内。
- 対象
- 小学生・中学生・高校生向けのコースがあります。コースにより受講条件や進級要件が異なります。
- 費用
- 公式料金ページで入学金やコース別料金を案内しています。英語コース、インターナショナルスクールコース、科目数などにより金額が異なるため、希望コースの表で確認してください。
- 体験・相談
- 無料体験は問い合わせまたは個別相談後に案内されると公式FAQに記載されています。
- 公式情報・相談
- 公式料金案内 / 小学生コース / 公式FAQ・体験案内
情報確認日:2026年10月22日
NIJIN GLOBAL ACADEMY(NGA)
- 提供形態
- オンライン。公式案内では校舎を持たず、アジア・オセアニアの時間帯に対応する構想です。
- 対象
- 6〜18歳。海外在住者、日本在住で国際教育を希望する家庭を対象とする案内です。
- 学びの内容
- 少人数のライブ授業、日英バイリンガルメンター、各国の仲間との対話・探究を案内しています。
- 開校予定
- 2027年9月
- 公式情報・相談
- ダブルスクール案内 / 公式FAQ / 公式お問い合わせ
情報確認日:2026年10月22日
5サービスは、受講できるコースや時期が異なります。通年で運営中の課程を探す場合と、開校予定の学びを比較する場合を分けてください。オンライン校に在籍した場合の日本の就学義務、卒業資格、出席の扱いについては、学校名だけで結論を出さず、在籍校・教育委員会・進学先の公式窓口にも確認します。

体験授業・説明会で確認したいこと
案内ページの説明だけで判断しにくい部分は、相談や体験で具体的に確認します。下の質問は、授業の実態と家庭の負担を見比べるためのものです。
- 週のライブ授業は何回・何時にあり、録画や振替は使えますか。
- 入学するコースの修了証・資格は誰が発行し、どの学校・大学の進学要件に使えますか。
- 授業以外の課題、復習、保護者対応に、どのくらいの時間が必要ですか。
- 授業に参加できない日や体調を崩したとき、学習の相談は誰にできますか。
- 授業料、入学金、試験料、教材費、追加支援を含む初年度総額を見積もれますか。
- 休会・退会・返金の条件はどこに記載され、いつまでに手続きが必要ですか。
- 日本の学校に在籍する場合、在籍校との連携に必要な書類や学習記録はありますか。
- 体験授業では、子どもが質問したり発言したりする機会をどのように見られますか。
体験を申し込む前に、保護者だけで説明を聞けるか、体験後に勧誘や申込期限があるかも確認できます。本人が参加を望まない場合は、まず情報収集だけ進める方法もあります。
オンラインインターナショナルスクールが合いやすい条件
オンライン校は、通学できる校舎が近くにない、移動を減らしたい、海外カリキュラムの特定科目を学びたい、転居後も学習を続けたい家庭にとって候補になることがあります。一方で、毎日対面で友人と過ごすことを優先したい、資格を発行する学校が決まっている、授業時間が生活と合わない場合は、通学型や科目別の受講、在籍校との併用など別の形も比較します。
オンラインか通学型かの二択にせず、本人に必要なものを分けて考えます。たとえば「英語で特定科目を学びたい」と「日本の学校の出席・卒業要件を満たしたい」は別の課題です。学びの内容と制度上の手続きをそれぞれの窓口で確認してください。
不登校の状態で日中の居場所を探している場合、放課後型のオンライン校だけでは希望する支援と合わないこともあります。フリースクールや教育支援センターなど、地域の選択肢も含めて検討できます。フリースクールの種類・費用・出席扱いを整理した記事もご覧ください。

よくある質問
オンラインインターナショナルスクールのデメリットは何ですか?
校舎での活動を同じ形では経験しにくいこと、授業時刻と居住地の時差、家庭の端末・通信環境、学費以外の費用、資格や学校制度上の扱いの確認が必要なことなどです。どれが課題になるかはコースや家庭の状況によって異なります。
オンラインインターナショナルスクールに通えば、日本の小中学校の就学義務を果たしたことになりますか?
オンライン校に通うことだけで、日本の就学義務を履行したことになるとは限りません。文部科学省は、日本国籍の学齢児童生徒が一条校ではないインターナショナルスクールに在籍しても就学義務を履行したことにはならないと案内しています。学校種別を市区町村の教育委員会にも確認してください。
今の日本の学校に在籍したままオンライン校を受講できますか?
サービスによっては、在籍校に通いながらパートタイムで科目を受講する方法があります。受講時間が在籍校の課題や休息と重ならないか確認し、出席の扱いを希望する場合は在籍校と教育委員会に相談してください。
オンライン授業だけで友達はできますか?
ライブ授業、共同課題、クラブ、交流イベントなど、同じ仲間と関わる仕組みを持つ学校があります。頻度や参加条件は学校ごとに異なります。体験授業で子どもが話す機会や交流の進め方を確かめると判断材料になります。
日本語が中心の子でも英語の授業についていけますか?
入学時の英語要件や授業中の言語サポートは学校・コースによって異なります。NGAは公式FAQで英語要件はなく、日英バイリンガルメンターが日本語で支援すると案内しています。他校は希望コースの入学基準とサポート内容を確認してください。
オンラインインターナショナルスクールの学費は年間いくらですか?
学年・科目数・契約期間・課程で異なります。たとえば公式サイトの一例では、CGA日本向けPrimaryフルタイムは年額¥2,300,000、NisaiのNSは1科目月額¥22,000と案内されています。入学金、試験料、教材費などを含めた初年度総額で比較してください。
オンライン校の学費以外に、どんな費用がかかりますか?
学校によって、登録料、入学金、試験会場費、教材、端末、追加科目、送金手数料などがかかる場合があります。料金ページと契約条件を確認し、居住国・通貨・受講科目をそろえた見積もりを依頼します。
オンライン校で学べば日本の高校卒業資格を取得できますか?
オンライン校の修了や海外カリキュラムの資格が、日本の高校卒業資格と同じとは限りません。資格を発行する主体、課程の認定、希望する大学・進学先の出願要件を個別に確認してください。
授業の時間帯は日本時間に合わせてもらえますか?
時間帯や振替の仕組みは学校ごとに異なります。入学前に通常授業、試験、保護者面談の時刻を居住地の時間へ換算し、在籍校・睡眠・家庭の予定と両立できるか確かめてください。
体験授業で何を確認すれば、子どもに合うか分かりますか?
子どもが発言・質問できるか、分からない時に支援を求められるか、授業後の疲れ方、課題量、授業時刻を見ます。体験後に本人の感想を聞き、契約・退会条件や費用と合わせて判断してください。
この記事の内容を確かめるための一次資料
学校制度・料金・授業条件は変更されることがあります。次の公式情報を2026年10月22日に確認しました。申込み時には最新の契約・料金・入学案内をご覧ください。
- 文部科学省「インターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務」:インターナショナルスクールの学校種別と日本の就学義務。
- 文部科学省「自宅でICT等を活用した学習活動」:在籍校で出席扱いを検討する際の考え方。
- King’s InterHigh料金案内、公式FAQ
- Crimson Global Academy日本向け料金案内、入学要件・手続き
- Nisai料金案内、公式FAQ
- JOI料金案内、公式FAQ
- NGAダブルスクール案内、NGA公式FAQ、開校情報
オンラインインターナショナルスクールを検討する場合は、学ぶ内容だけでなく、制度上の扱い、資格、生活時間、費用、相談体制を分けて確認してください。子どもの希望と家庭の条件に合う学び方を見つけるため、複数の選択肢を同じ項目で比較することが大切です。
記事情報確認日:2026年10月22日。


