次期学習指導要領、小学校に「情報の領域」——9/25の審議まとめ案で何が変わる?いつから?

次期学習指導要領、小学校に「情報の領域」——9/25の審議まとめ案で何が変わる?いつから?
目次

結論:小学校に「情報の領域」、中学校に「情報・技術科」——9月25日に方向性が固まる

次期学習指導要領の「審議まとめ(案)」が、2026年9月25日(金)の中央教育審議会で審議されます。これまでの議論では、小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域」を設ける、中学校の技術・家庭科を分けて「情報・技術科」(仮称)を新設する、高校の情報Ⅰで生成AIやデータの扱いを充実させる、という方向が示されてきました。

この記事は、9月15日の私塾界の報道と、文部科学省の情報・技術ワーキンググループの資料をもとに、「何が変わりそうか」「いつからか」「家庭はいま何を知っておけばよいか」を整理します。まとめ案そのものは25日当日に公開される予定で、本記事はそれ以前の情報にもとづいています。

9月25日に何が行われるのか

項目内容
日時2026年9月25日(金)9:30〜12:00
会議中央教育審議会(対面・オンライン併用)
議題次期学習指導要領の「審議まとめ(案)」
公開YouTube Liveで配信予定。資料は開始時刻に文科省サイトへ掲載予定

出典:月刊私塾界「次期学習指導要領の『審議まとめ(案)』、9月25日に中教審で審議」(2026年9月15日)。同記事は「案の具体的な内容は現時点では公表されていない」としています。

学習指導要領は、およそ10年ごとに改訂される「学校で何を教えるか」の基準です。今回の改訂は2025年から中教審で議論が続いており、「審議まとめ」はその中間的な結論にあたります。ここで示された方向が、教科書の編集、塾のカリキュラム、入試の内容に中長期で影響していきます。

これまでの議論で示されている3つの方向

1. 小学校:総合的な学習の時間に「情報の領域」

文科省の情報・技術ワーキンググループの議論では、小学校の「総合的な学習の時間」を「探究の領域」と「情報の領域」で構成する案が示されています。情報の領域には、たとえば「プログラムでオリジナルロボットを作ろう」「生成AIのリスクや限界を理解し、今後の創作活動のあり方について考えよう」といった単元(ミニ探究ユニット)や、「プログラミングを体験しよう」「情報見分けの名人になろう」といった短い学習ブロックが例示されています。

現行の指導要領(2020年度〜)では、小学校のプログラミングは「各教科の中で体験する」位置づけで、専用の時間はありません。それが「情報の領域」として時間の枠を持つようになれば、小学校からプログラミングとAIを扱う時間が明確になることになります。具体的な授業時数は、これまでの公開資料には明記されていません。

2. 中学校:技術・家庭科を分け、「情報・技術科」を新設

中学校では、現行の「技術・家庭科」を2つの教科に分け、技術分野を「情報・技術科」(仮称)として再編する方針が示されています。新教科は「情報技術」の領域と「情報を基盤とした生産技術」の領域で構成し、材料加工や生物育成といった従来の技術の内容にも情報技術との関連を強める、という内容です。

3. 高校:情報ⅠでAI・データを充実

高校では、必履修の「情報Ⅰ」で「AIやデータの扱いを充実」させ、「情報Ⅱ」は単位数に幅を持たせる案が検討されています。情報Ⅰは2025年の大学入学共通テストから試験科目になっており、その内容がさらにAI寄りに動く形です。

学校段階現行(2020年度〜)示されている方向
小学校各教科の中でプログラミングを体験総合的な学習の時間に「情報の領域」を設置。プログラミング・生成AI・情報の見分け方
中学校技術・家庭科の技術分野で情報を扱う「情報・技術科」(仮称)を新設。情報技術を軸に再編
高校情報Ⅰ必履修、情報Ⅱ選択情報ⅠでAI・データを充実。情報Ⅱの単位数に幅

いつから変わるのか

次期学習指導要領は、2026年度中の改訂・告示をめざして議論が進められており、小学校では2030年度からの全面実施が見込まれていると報じられています(中学校・高校はその後に順次)。9月25日の審議まとめ案は「何を教えるか」の方向を固めるもので、実施時期そのものを決める場ではありません。

整理すると、いま小学1年生の子は、小5〜6年生で新しい指導要領の授業を受ける可能性がある、という時間感覚です。逆に、いまの小学校高学年〜中学生は、現行の指導要領のまま卒業していきます。「うちの子に関係あるのか」は、学年で分かれます。

家庭はいま、何を知っておけばよいか

「習わせなければ」と焦る必要はない

指導要領が変わっても、学校で教える内容は学校が用意します。プログラミング教室に通っていないと遅れる、という話ではありません。むしろ、ワーキンググループの例示にある「生成AIのリスクや限界を理解する」「情報を見分ける」は、教室で習うより家庭で日常的に話すほうが身につく内容です。

「情報の領域」で問われるのは技術より使い方

例示された単元名を見ると、「作れる」ことと同じくらい「考えられる」ことが重視されています。AIに聞いたことをそのまま信じない、動画で見た情報の出どころを確かめる。こうした習慣は、家庭で親が実際にやって見せるのがいちばん早い方法です。

すでに決まっていること:2027年度の学力調査はCBT

指導要領とは別に、全国学力・学習状況調査は2027年度から全面的にパソコンで解答する方式(CBT)になることが決まっています。タイピングと画面上の操作は、指導要領の改訂を待たずに「いま」必要になります。

子どものタイピング練習はいつから?|2027年度に学力調査が全面CBTになる前に家庭で始める時期と、無料で使える練習の入口。

家庭でのプログラミングとの付き合い方は、次の記事にまとめています。

小学生のプログラミング、家庭では何をすればいい?|無料でできることと、教室に通う前の見きわめScratchから始める順番、9月中に受けられる無料出張授業、教室を選ぶときの基準。

「好き」をプロジェクトにする放課後の居場所

NIJIN放課後プロジェクトスクール

NIJIN放課後プロジェクトスクールでオンラインの校舎に集まり、全国の仲間とプロジェクトを進める子どもたちの様子
オンラインの校舎に集まって、全国の仲間とプロジェクトを進める放課後

指導要領が変わるのは2030年度から。それまでのあいだ、「作って、人に見せる」経験は家庭の外でもつくれます。

小中高生が対象で、オンラインのメタバース校舎は平日毎日使えます。週1回のクラス会議を軸に、企業や自治体と組んだプロジェクトに取り組み、作ったものを人に見せる・売る・発表するところまで進めます。全国のリアル校舎との併用もできます。

無料体験は日時を選んでWebから予約できます。「好きなこと」を家庭の外に持ち出す入口のひとつとして見てみてください。

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※ NIJIN放課後プロジェクトスクールは、当メディア「にじいろ」を運営する株式会社NIJINが運営しています。

よくある質問

Q. 9月25日に指導要領が決まるのですか?
A. 決まるのは「審議まとめ(案)」の方向性です。正式な改訂・告示はその後で、実施は小学校で2030年度からと見込まれています。
Q. 小学校に「情報」という教科ができるのですか?
A. 示されているのは、総合的な学習の時間の中に「情報の領域」を置く案で、独立した教科ではありません。中学校は「情報・技術科」(仮称)として教科になる方向です。
Q. 生成AIは小学校で使わせるようになるのですか?
A. ワーキンググループの例示には「生成AIのリスクや限界を理解する」という単元が含まれています。使い方を学ぶことと、使わせることは別で、具体的な扱いは今後の議論で決まります。

まとめ|方向は「小学校からAIと情報を扱う」。実施は2030年度からの見込み

9月25日の中教審で審議される審議まとめ案は、小学校に「情報の領域」、中学校に「情報・技術科」、高校の情報ⅠにAI・データの充実という、これまでの議論の方向を固めるものになる見込みです。家庭で今すぐ何かを買ったり習わせたりする必要はありません。ただ、「AIの答えを確かめる」「情報の出どころを見る」という習慣は、指導要領を待たずに始められます。当日の資料が公開されたら、この記事の内容も更新します。

執筆:佐藤仁美

参考・出典

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