小田原市から通えるフリースクール10選|市が費用まで公表した一覧と、出席扱いガイドライン【2026年版】

小田原から通えるフリースクール10選
小田原市は、全国的にも珍しい資料を2つ公開しています。ひとつは「不登校児童生徒が通う民間施設等についてのガイドライン」(令和7年9月策定)。もうひとつは「小田原市内の不登校児童生徒を対象とした民間施設の紹介」で、こちらは施設名だけでなく費用まで市が明記した一覧です。公式サイトに料金を載せていない施設でも、この資料を見れば金額が分かります。この記事では、小田原から通える10か所を同じ項目で並べます。
この記事でわかること
  • 小田原市は出席の取扱いガイドラインを公開しています(令和7年9月策定)。要件と手続きの流れまで書かれています
  • 市が「民間施設の紹介」で費用まで公表しています。公式サイトに料金がない施設も金額が分かります
  • 小田原市には保護者向けの利用料補助がありません。神奈川県の制度は市町村が実施するもので、実施しているのは県内6市町だけです
  • 市内の施設は費用の幅が非常に広いです。月5,000円から月129,900円まであります
  • 市の教育相談指導学級は「無料です」と明記されています(しろやま教室・マロニエ教室)
  • 小田原市の不登校は令和6年度で425人(小158人・中267人)です
編集部より

この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。10番目に自社の教室(小田原校)を挙げていますので、自社の紹介を含む記事であることを先にお伝えします。ほかの9か所と同じ項目・同じ粒度で書き、公式サイトに書かれていないことは「非公開」「確認できず」とそのまま書いています。

目次

小田原市は、出席扱いのルールと施設の費用を公開しています

フリースクールを探していると、必ず2つの壁にぶつかります。「ここに通ったら出席扱いになるのか」が分からないという壁と、「いくらかかるのか」が分からないという壁です。

小田原市は、このどちらにも資料で答えを出しています。

ひとつめが「小田原市における不登校児童生徒が通う民間施設等についてのガイドライン」(令和7年9月策定)です。市のサイトにはこう書かれています。「小田原市では、不登校児童生徒への支援を一層充実させるために、市・学校・保護者・民間施設等(フリースクール等)がより円滑な連携を図れるよう、民間施設等についてのガイドラインを策定しました。」

出席扱いの目安として挙げられているのは、「国の義務教育制度を前提とした学習カリキュラムに基づいた学習プログラムによる支援」「不登校児童生徒の社会的自立をめざすことを目的とした活動」「通所や家庭訪問等による対面支援を定期的・継続的に行っている」「学校・家庭・民間施設の間で十分な連携や協力関係を保たれている」の4点。手続きは①申請→②連携(情報共有)→③④判断と報告→⑤出席状況の連携という流れで、「利用状況及び活動報告書(例)」まで載っています。

ふたつめが「小田原市内の不登校児童生徒を対象とした民間施設の紹介」(令和8年6月更新)です。市内の7施設について、所在地・対象・時間・費用が並んでいます。費用まで市が公表している自治体は、ほとんどありません。この記事の費用のうち、公式サイトに載っていないものはこの資料から取っています。

お金の話も書きます。小田原市には、市が保護者にフリースクール利用料を補助する制度が確認できませんでした。神奈川県には「フリースクール等利用児童・生徒支援事業補助金」があり、市町村が保護者に補助した経費の3分の1を県が負担します。基準額は児童生徒1人につき通所月数×1万円。ただし実施しているのは相模原市・鎌倉市・海老名市・藤沢市・葉山町・二宮町の6市町だけで、小田原市は入っていません。県西では二宮町だけが実施しています。

ノートと本が並んだ机の上

小田原から通えるフリースクール10選(比較一覧)

市内7か所と、東海道線・大雄山線で通える市外2か所、それに自社の教室。費用に「※市資料」と書いたものは、小田原市が公開している「民間施設の紹介」(令和8年6月更新)に載っている金額です。公式サイトに書かれていないものは「非公開」「確認できず」としています。

スクール名 エリア(最寄り) 対象 開所 費用の目安
1. せいさフリースクール おだわら 小田原市根府川41(根府川駅) 小4〜中3 月〜金 午前10:40-12:30/午後13:20-15:10 週3日36,000円/月+施設費25,000円/年 ※市資料
2. かくれんぼ村 ジュニアスクール 小田原市南鴨宮1-5-43(鴨宮駅) 小1〜小6(定員15名) 月〜金 8:30-15:00(8時から登校可) 入会金110,000円+月55,000円ほか ※市資料
3. NPO法人 子どもと生活文化協会(CLCA) 小田原市城山1-6-32(小田原駅) 小1〜高校生 月〜金 9:00-17:00 体験費用 通い27,500円/宿泊38,500円(月額は非公開)
4. 不登校支援「ゆりゆりルーム」 小田原市栄町1-5-20(小田原駅 徒歩3分 幼・小・中・高 火・水 13:30-16:30 入会金なし/月5,000〜10,000円 ※市資料
5. オルタナティブスクール イロトリドリ 小田原市南鴨宮3-34-10(鴨宮駅) 2026年度は小1〜小3のみ募集 火・水・木 9:00-15:00 入会金220,000円+月66,000円 ※市資料
6. 寄宿生活塾 はじめ塾 小田原市城山1-11-7(小田原駅) 幼・小・中・高 通塾 9:00-16:00(寄宿もあり 登録費15,000円+通い寮費70,000円/月 ※市資料
7. NPO法人 くだかけ会「Earth」 南足柄市関本44-1(大雄山駅) 小1〜 火・木 10:00-16:00 年会費5,500円+月3,000円
8. うみとひかりの支援室 大磯町大磯1699(大磯駅) 小1〜高校生 火・木 12:00-15:00 入会金11,000円+週1回22,000円/週2回33,000円ほか
9. YES International School 小田原 小田原市城山1-8-33(小田原駅 徒歩2分 小1〜小4 月〜金 9:00-15:00 入学金411,950円+月129,900円ほか ※市資料
10. NIJINアカデミー小田原校「はれやか農園」 小田原市(農園+オンライン) 小1〜中3 農業体験+平日のオンライン学習 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)

10か所を1か所ずつ紹介します

1. せいさフリースクール おだわら|高校の中にあるフリースクール。週1日から選べる

運営:NPO法人 星槎教育研究所(星槎国際高等学校小田原学習センター併設)/神奈川県小田原市根府川41(旧片浦中学校の跡地)

旧片浦中学校の校舎をそのまま使っているフリースクールです。対象は小学4年生から中学3年生。開所は月曜から金曜で、午前の部が10時40分から12時30分、午後の部が13時20分から15時10分に分かれています。

この施設の強みは、通う日数を週1日から週5日まで選べて、その料金がすべて公開されていることです。全日コースは週2日24,000円から週5日60,000円まで、半日コースは週2日14,000円から週5日32,000円まで(いずれも月額)。90分のトライアルコースが5,000円で、入学金は免除されています。施設費は年25,000円です。

中身は習熟度別の学習に加えて、ドローン・音楽・ガーデン体験といったゼミ活動。高校が併設されているので、中学卒業後の進路が地続きで見えます。

出席扱いについては、星槎のフリースクール統括サイトに記載があります。原文は「原籍校の学校長の判断により、フリースクールに登校した日数を、正式な登校日数に振り替えたり公共交通機関を利用した通級に対して、通学定期が発行される場合があります。」断定ではなく、校長判断という条件付きの書き方です。送迎とオンライン対応については記載がなく、確認できませんでした。

2. かくれんぼ村 ジュニアスクール|定員15名。給食があって、8時から登校できる

運営:NPO法人 こどもの夢と未来舎/神奈川県小田原市南鴨宮1-5-43/電話 0465-20-7810

2024年9月に開校した、定員15名の少人数のオルタナティブスクールです。開所は月曜から金曜の8時30分から15時。しかも8時から登校できます。15時から19時は「アフタースクール」もあります。給食があるので、お弁当の用意が要りません。働きながら支える家庭には、この2つが効きます。

費用は市の資料に明記されています。入会金110,000円、授業料55,000円/月、教育充実費11,000円/月、施設維持費3,300円/月、給食費8,800円/月。初年度の負担は大きい部類です。

対象学年には注意が必要です。公式サイトは「小学生1年生から小学6年生」(定員15名)と書いていますが、市の資料は「小・中・高」となっていて食い違います。中学生の受け入れについては、必ず電話で確認してください。出席扱い・送迎については記載がなく、確認できませんでした。

3. NPO法人 子どもと生活文化協会(CLCA)|神奈川県の公式一覧に載る、県西2団体のひとつ

特定非営利活動法人 子どもと生活文化協会(CLCA)/神奈川県小田原市城山1-6-32 Sビル2F/電話 0465-35-8420(土日祝を除く10:00〜17:00)、相談室 0465-35-9527

神奈川県教育委員会の「フリースクール等の紹介」に掲載されている、県西2団体のうちの1つです。(もう1つは南足柄市のくだかけ会)。対象は小学1年生から高校生までと幅が広く、開所は月曜から金曜の9時から17時です。

「小田原で90年近い歴史を持つ、寄宿生活塾『はじめ塾』の実践経験を基にして運営」と説明されています。活動は茶摘み・田植え・稲刈りといった農業体験、能の稽古、マンツーマンの学習指導、月1回の土日合宿、夏は丹沢の合宿所で1か月の共同生活。体験の幅は、この記事のなかでも突出しています。

申し込みは相談室に電話して、面談、本人の意思確認、1週間の体験という流れです。費用は県の資料に「体験費用:通い27,500円、宿泊38,500円」とありますが、月額などの恒常的な会費は公開されておらず、確認できませんでした。出席扱いについての記載もありません。

4. 不登校支援「ゆりゆりルーム」|小田原駅から徒歩3分。月5,000円から

主宰:香川千代美氏(法人格は確認できず)/神奈川県小田原市栄町1丁目5-20 大邦ビル2階(小田原駅から徒歩3分)/電話 070-8474-0225

小田原駅から徒歩3分。そして入会金がなく、月5,000円から10,000円。この記事のなかで、立地と費用の両方がここまで良い組み合わせはほかにありません。市の資料にも「学習支援以外基本無料、個別学習5,000円/月(参加者)または10,000円/月(学習支援のみ)」と書かれています。

開所は毎週火曜と水曜の13時30分から16時30分。週2日、午後だけです。平日の日中をまるごと過ごす場所ではありません。「まず外に出る」「同じ年ごろの子と会う」という段階に、費用も距離も最小で踏み出せる場所だと考えてください。

不登校を経験した方が立ち上げ、ボランティア約10名で運営されています。主宰者は特別支援学校の教員免許を持ち、支援学校での指導経験があります。無学年式のICT教材を使った個別学習と、発達に偏りのある子ども向けの個別療育も行われています。オンライン相談(30分)にも対応しています。出席扱いについては記載がなく、確認できませんでした。

5. オルタナティブスクール イロトリドリ|2026年度は小学1〜3年生のみ募集です

代表:本間彩氏(法人格は確認できず)/神奈川県小田原市南鴨宮3-34-10/電話 090-5794-8064

先に大事なことを書きます。2026年度の募集は、小学1年生から3年生のみです。(在籍は小学校卒業まで可)。中学生や高学年のお子さんを想定して読んでいる方は、ここは対象外になります。

「学びのレジャーランド」をコンセプトに、知育・食育・体育の3本柱で運営されています。代表は塾講師の経験があり、フィンランドの教育現場を視察した経験も公表されています。市の紹介文では「自然体験や遊び、学習を通して、子どもたちの『知りたい』『やってみたい』を応援しています」と書かれています。

開所は火・水・木の9時から15時(夏・冬・春休みあり)。費用は市の資料に入会金220,000円、授業料66,000円/月、教育維持費5,500円と明記されています。入会金が22万円というのは、この記事のなかでも上位です。1年通ったときの総額で判断してください。出席扱い・送迎については記載がなく、確認できませんでした。

6. 寄宿生活塾 はじめ塾|通いと寄宿を選べる。創立90年近い

神奈川県小田原市城山1-11-7/電話 0465-34-6033/西丹沢には「山の寮」もあります

この記事のなかで、寄宿という選択肢があるのはここだけです。市の資料では「CLCA(子どもと生活文化協会)寄宿舎『はじめ塾』」と表記されています。創立から90年近く、「親元を離れ、塾長家族と生活をともにしながら学ぶ」という形を続けてきました。

神奈川県の紹介文には「学校に行っている・行っていないにかかわらず、一緒に活動することで自立をめざす」とあります。不登校かどうかで線を引かないという姿勢です。

費用は市の資料に塾生登録費15,000円(税別・初回のみ)、通い寮費70,000円(税別・月)、父母会費5,000円(年)と書かれています。通塾の時間は9時から16時。対象は、市の資料が「幼・小・中・高」、公式サイトが「中学生・高校生」となっていて食い違います。小学生の受け入れについては必ず電話で確認してください。出席扱いについては記載がなく、確認できませんでした。

7. NPO法人 くだかけ会「Earth」(南足柄市)|年会費5,500円+月3,000円。この記事で最も安い

運営:特定非営利活動法人 くだかけ会(代表 和田重良)/神奈川県南足柄市関本44-1(伊豆箱根鉄道大雄山線 大雄山駅)/電話・FAX 0465-74-4770

年会費5,500円と月会費3,000円。この記事のなかで、費用は圧倒的に最安です。年間で見ても4万円台。月5万円を超える施設が並ぶなかで、この水準は別枠だといえます。

神奈川県教育委員会の「フリースクール等の紹介」に掲載されている、県西2団体のうちの1つです。神奈川県青少年センターとの協働で「フリースペース等相談事業費補助金」を2021年度から受けています。対象は小学1年生から(相談は年齢を問わず)。開所は毎週火曜と木曜の10時から16時、週2日です。

「根本から心を育てる」という理念のもと、散歩科、畑・田んぼの作業、料理、音楽、コラージュ、サイクリング、自然観察会、芸術療法、合宿などを行っています。出席扱いについては記載がなく、確認できませんでした。なお、公式サイトは証明書の設定の問題でブラウザの警告が出る状態です(活動そのものは県の資料で継続を確認しています)。

8. うみとひかりの支援室(大磯町)|出席扱いの説明が、この記事でいちばん誠実

運営:うみとひかりの合同会社(室長 針田美佳氏)/神奈川県中郡大磯町大磯1699(大磯勉強団 内)/電話 0463-43-0579

出席扱いについて、公式サイトにこう書かれています。「法令およびガイドライン上、最終的な決定権は、お子様が在籍する学校の『校長先生』にあります。」そのうえで、「客観的で説得力のある資料」の作成と学校との連携をサポートする、と説明しています。できることとできないことを分けて書いているという点で、この記事の10か所のなかでもっとも誠実な説明です。

性格は居場所づくりやカウンセリングではなく、学習支援に特化しています。ICT教材と進捗管理型のサポート、それに制作・仕事体験「ワークパレット」があります。対象は小学1年生から高校生まで。開所は火・木の12時から15時です。

費用は入会金11,000円、週1回コース月22,000円、週2回コース月33,000円、システム利用料月2,200円、ワークパレット(希望制)月13,500円、学習レポート作成3,300円/回。通所が難しいときはオンラインで学習の確認と進捗フォローをしてもらえます。送迎については記載がなく、確認できませんでした。

9. YES International School 小田原|小田原駅から徒歩2分。ただし費用は別次元です

YES International School 小田原/神奈川県小田原市城山1-8-33(小田原駅から徒歩2分)/電話 070-1585-2082

2025年4月に開校した、小田原で初めてのインターナショナルスクールです。英語・日本語・プログラミングの3言語カリキュラムを掲げ、アクティブラーニングを行っています。レストランをリノベーションした校舎がキッズデザイン賞を受賞し、小田原産の食材を使った給食があります。設立者はサイエンス作家の竹内薫氏、メンターに脳科学者の茂木健一郎氏が名を連ねています。

ここに入れているのは、小田原市の「民間施設の紹介」に掲載されているからです。対象は小学1年から4年、開所は月曜から金曜の9時から15時。

ただし費用ははっきり書きます。入学金411,950円、授業料129,900円/月、施設維持費34,325円、教材費・給食費14,270円。この記事のなかで最も高額です。不登校の受け入れについて公式サイトや報道で明示的な記述は確認できませんでした。出席扱いについても記載がありません。インターナショナルスクールという選択肢が視野にある家庭向けの情報として載せています。

10. NIJINアカデミー小田原校「はれやか農園」|柑橘農園が教室。平日はオンライン

運営:株式会社NIJIN(当サイトの運営会社)/神奈川県小田原市(はれやか農園)

最後に自社の教室を挙げます。2025年9月2日に開校した、柑橘農園を教室にした拠点です。はれやか農園は2023年に小田原市で開園した農園で、対象は小学1年生から中学3年生。農業体験・商品開発・販売体験と、オンライン学習を併用するという組み立てになっています。

オンラインの部分には担任がいて、学級があり、時間割があります。録画を見るだけの動画配信ではありません。費用は月25,443円で、初月のみ入学金33,000円。小田原市には保護者向けの補助がないため、この金額がそのまま自己負担になります。

なお、小田原市教育委員会が公開している「民間施設の紹介」(令和8年6月更新)には、同じ農園を拠点とする「はれやか農園 子ども教室」(所在地:小田原市栄町〈事務所〉・根府川〈畑〉、対象:幼・小・中・高、10時〜15時、月額18,000円・材料費別途)が掲載されています。農園での活動を単体で利用する形もあるということなので、問い合わせのときに違いを確認してください。

出席扱いについては、NIJINアカデミー全体で、希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値)。これは実績であって、必ず認定されるという意味ではありません。認定するかどうかを決めるのは在籍校の校長です。ほかの9か所と同じく、断定はしません。小田原市はガイドラインを公開しているので、相談の土台があります。

電卓とノートで費用を計算する

小田原市のフリースクールの費用相場と、使える補助制度

小田原は、この記事のシリーズのなかでも費用の幅が突出して広い地域です。月5,000円から月129,900円まで、26倍の開きがあります。

項目 小田原周辺の幅 見落としやすい点
入会金・入学金 0円〜411,950円 ゆりゆりルームは入会金なし、せいさは入学金免除。一方でイロトリドリは220,000円、かくれんぼ村は110,000円、YESは411,950円
月額 3,000円〜129,900円 くだかけ会が月3,000円、ゆりゆりルームが5,000〜10,000円。かくれんぼ村は55,000円、はじめ塾は70,000円、YESは129,900円
月額以外の費用 年5,500円〜月13,300円 かくれんぼ村は教育充実費11,000円+施設維持費3,300円+給食費8,800円が別途。せいさは施設費が年25,000円
交通費 月0円〜約1万円 根府川・南足柄・大磯に通えば定期代がかかります。小田原駅徒歩3分のゆりゆりルーム、徒歩2分のYESとは総額が変わります
小田原市独自の補助 確認できませんでした 市が保護者に補助する制度は見つかりませんでした
神奈川県の補助 市町村が実施する制度です 県は市町村に対して1人あたり月1万円を基準に3分の1を補助。実施は県内6市町だけで、小田原市は入っていません

補助金について、小田原市民が押さえておくべきことを2つ書きます。

ひとつめ。神奈川県の制度は、保護者が県に申請するものではありません。市町村が保護者に補助を出したとき、その3分の1を県が負担する仕組みです。市が制度を作らなければ、県の予算は住民に届きません。令和7年度の実施は相模原市・鎌倉市・海老名市・藤沢市・葉山町・二宮町の6市町。県西で実施しているのは二宮町だけです。

ふたつめ。二宮町の制度は、二宮町に住んでいる人のための制度です。小田原市民が二宮町の施設に通っても使えません。なお報道によれば、足柄上地域の大井町・松田町・山北町・開成町は「検討中」、南足柄市は「現状では補助制度を求める要望等が寄せられていないため」検討していないと回答しています。

その前に。市の教育相談指導学級は「無料です」と書かれています

ここまで民間10か所を書いてきましたが、小田原市には無料で使える公的な教室が2つあります。市に補助制度がないぶん、ここを確認する価値は大きいです。

小田原市の教育相談指導学級
  • しろやま教室=小田原市久野195-1(おだわら子ども若者教育支援センター「はーもにぃ」内 2階)
  • マロニエ教室=小田原市中里273-6(川東タウンセンターマロニエ内 1階)
  • 電話は0465-46-6034(教育指導課 教育相談係/受付 平日8:30〜16:45)
  • 開室は祝日を除く月〜金の9:00〜15:00
  • 費用は「無料です。ただし、調理実習の材料費や、体験活動の交通費等は自己負担」と明記されています
  • 申し込みは学校の先生または教育指導課に相談→教育相談を受けたうえで体験通級。保護者から教育指導課に直接相談することもできます

ポイントは2つあります。ひとつは「無料です」と市がはっきり書いていること。教育支援センターは無料であることが多いのですが、そう明記していない自治体も少なくありません。もうひとつは保護者が直接相談できること。学校経由が必須の自治体もあるなかで、これは動きやすさが違います。

そして、小田原市には民間施設等についてのガイドライン(令和7年9月策定)があります。在籍校との相談で「前例がない」と言われたときに、市の文書を根拠にできます。まず教育指導課(0465-46-6034)に電話して、ガイドラインと「利用状況及び活動報告書(例)」を取り寄せてください。

なお、校内の別室(校内教育支援センター)については、担当の個別支援員を配置して登校支援体制の充実を図るという記述はあるものの、設置校数や全校設置かどうかは公表資料では確認できませんでした。在籍校ごとに確認してください。

自宅のテーブルで学ぶ子ども

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで10か所を見てきて、どれも今の子どもには難しそうだと感じた方もいると思います。

小田原の場合、理由は開所日数と費用の二極化にあります。平日を通して開いているのは、せいさ(月〜金)、かくれんぼ村(月〜金)、CLCA(月〜金)、YES(月〜金)の4か所。このうち費用が現実的な範囲に収まるのは、実質せいさとかくれんぼ村です。安い選択肢(ゆりゆりルーム、くだかけ会)はいずれも週2日で、平日の大半は埋まりません。

そのときに検討したいのが、家から参加できるオンラインです。まず、通所とオンラインで何がどう違うのかを並べます。

観点 オンライン(例:NIJINアカデミー) 通所フリースクール
通いやすさ 自宅から参加でき、近所の目が気にならない 小田原駅から徒歩2〜3分の選択肢がある一方、根府川・南足柄・大磯は電車での移動になります
開いている日数 平日の学級制 平日フルは4か所。安い選択肢はいずれも週2日です
費用 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない 月3,000円〜129,900円。小田原市には補助がないため、どちらも全額自己負担です
人とのつながり 少人数の学級制で、カメラをオフにしたままの参加もできる 同じ場所に集まって、同じものを見ながら過ごせる強みがあります。かくれんぼ村は定員15名、はじめ塾は寄宿もあります
出席扱い 希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値。必ず認定されるという意味ではありません) 断定している施設はありません。うみとひかりの支援室が「最終的な決定権は校長先生にあります」と明記しているのが最も正確な説明です
始めるまでの早さ 転校の手続きは要りません 見学と面談を経てからになります。CLCAは1週間の体験、せいさは90分5,000円のトライアルがあります

オンラインが向いているのは、こういうときです

こんなときは、まずオンラインから
  • 家から出ること自体に、まだ大きな負担がある
  • 近所の人や同級生に会うことが不安で、通所そのものが壁になっている
  • 平日をまるごと過ごせる場所は月5万円を超え、安い場所は週2日しかない
  • 体調に波があり、行ける日と行けない日の差が大きい

小田原では、「安い場所は週2日、毎日通える場所は高い」という二極化が起きています。週の残りをどう過ごすかを考えるとき、家から参加できるオンラインは現実的な選択肢になります。あわせて、ゆりゆりルームは月5,000円から、くだかけ会は月3,000円なので、オンラインと低額の居場所を組み合わせるという形も取れます。

オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと

ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。

  • ①録画を見るだけなのか、人と会う時間があるのか。動画配信型と、担任と学級がある型では別物です
  • ②在籍校への報告をしてもらえるか。小田原市のガイドラインは「学校・家庭・民間施設の間で十分な連携や協力関係を保たれている」ことを目安に挙げています。連携できない施設では要件を満たしません
  • ③「利用状況及び活動報告書」を書いてもらえるか。市のガイドラインに様式の例が載っています。これを書ける施設かどうかを聞いてください
  • ④入会金と月額のほかに、施設維持費や教材費がかかるか。補助がない小田原では、年間の総額がそのまま家計に乗ります

②と③は小田原では特に重要です。市がガイドラインを出しているということは、その要件に沿って動ける施設かどうかで結果が変わるということです。

⚠️ NIJINアカデミーは当サイトの運営会社が運営しています。上の4つは、自社を選んでもらうためではなく、どのオンラインスクールを見るときにも同じように確かめてほしい項目として挙げています。

見学で聞いておきたいこと

見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞いても意味がありません。書いていないことを聞いてください。小田原の場合、次の7つです。

見学のときの質問リスト
  • 小田原市のガイドラインにある「利用状況及び活動報告書」を書いてもらえますか。市が様式の例を示しているので、対応できるかどうかがはっきり分かれます
  • 1年間の総額はいくらですか。入会金・月額・教育充実費・施設維持費・給食費をすべて足した金額を聞く。小田原は入会金が0円から41万円まで開きます
  • うちの子の学年は受け入れていますか。イロトリドリは2026年度が小1〜小3のみ、YESは小1〜小4、せいさは小4から。かくれんぼ村とはじめ塾は市の資料と公式サイトで対象が食い違っています
  • 何曜日の何時から何時まで開いていますか。安い選択肢(ゆりゆりルーム・くだかけ会)はいずれも週2日です
  • 在籍校への報告は、どういう形で、どのくらいの頻度でしていますか。「出席扱いになりますか」ではなく「報告の形と頻度」を聞くほうが実態が分かります
  • 体験はできますか。何日間ですか。CLCAは1週間の体験、せいさは90分5,000円のトライアルがあります
  • 送迎はありますか。この記事の9か所すべてで、送迎の有無が公式に確認できませんでした。根府川・南足柄・大磯に通う場合は必ず聞いてください
テーブルで向かい合って話す親子

よくある質問

小田原市に、フリースクールの利用料を補助する制度はありますか。
市が保護者に直接補助する制度は確認できませんでした。神奈川県には市町村を支援する制度がありますが、実施しているのは相模原市・鎌倉市・海老名市・藤沢市・葉山町・二宮町の6市町だけで、小田原市は含まれていません。県西で実施しているのは二宮町のみです。
二宮町の補助は、小田原市民でも使えますか。
使えません。県の制度は市町村が実施するもので、その市町に住んでいることが条件になります。小田原市民が二宮町の施設に通っても、二宮町の補助は出ません。
小田原市に、出席扱いのルールは公開されていますか。
公開されています。「小田原市における不登校児童生徒が通う民間施設等についてのガイドライン」(令和7年9月策定)です。出席扱いの目安として「国の義務教育制度を前提とした学習カリキュラムに基づいた学習プログラムによる支援」「不登校児童生徒の社会的自立をめざすことを目的とした活動」「通所や家庭訪問等による対面支援を定期的・継続的に行っている」「学校・家庭・民間施設の間で十分な連携や協力関係を保たれている」の4点が挙げられ、申請から出席状況の連携までの流れと、利用状況及び活動報告書の例も載っています。
施設の費用を、見学前に知る方法はありますか。
あります。小田原市が「小田原市内の不登校児童生徒を対象とした民間施設の紹介」(令和8年6月更新)というPDFを公開していて、市内7施設の所在地・対象・時間・費用が載っています。公式サイトに料金を載せていない施設でも、この資料で金額が分かります。費用まで市が公表している自治体はほとんどありません。
いちばん費用が安いのはどこですか。
南足柄市のNPO法人くだかけ会「Earth」で、年会費5,500円+月会費3,000円です。ただし開所は火曜と木曜の週2日です。小田原市内では「ゆりゆりルーム」(栄町1-5-20・小田原駅から徒歩3分)が入会金なしの月5,000〜10,000円で、こちらも火曜と水曜の週2日、13時30分から16時30分です。
平日を通して開いている場所はどこですか。
せいさフリースクールおだわら(月〜金)、かくれんぼ村ジュニアスクール(月〜金8:30-15:00)、NPO法人CLCA(月〜金9:00-17:00)、YES International School小田原(月〜金9:00-15:00)の4か所です。このうちかくれんぼ村は8時から登校でき、給食もあります。
市の教育相談指導学級は無料ですか。
市の案内に「無料です。ただし、調理実習の材料費や、体験活動の交通費等は自己負担」と明記されています。しろやま教室(久野195-1)とマロニエ教室(中里273-6)の2教室で、開室は祝日を除く月〜金の9時から15時。問い合わせは教育指導課の教育相談係(0465-46-6034)です。
教育相談指導学級は、学校を通さないと申し込めませんか。
学校の先生に相談する方法と、教育指導課に直接相談する方法の両方が案内されています。保護者から直接電話することもできます。教育相談を受けたうえで、学校と連携しながら体験通級に進む流れです。
フリースクールに通うと、必ず出席扱いになりますか。
なりません。この記事の10か所のうち、出席扱いを断定している施設は1つもありません。大磯町のうみとひかりの支援室は「法令およびガイドライン上、最終的な決定権は、お子様が在籍する学校の『校長先生』にあります。」と明記しています。小田原市のガイドラインも、最終判断は校長であるとしています。

まとめ

小田原市は、フリースクールを探す家庭にとって他の市にはない材料を2つ持っています。出席の取扱いガイドライン(令和7年9月策定)と、費用まで書かれた民間施設の一覧です。この2つがあるだけで、見学前の準備がまったく違います。

一方で、市の補助はありません。神奈川県の制度は市町村が実施するもので、県西では二宮町だけ。費用は全額自己負担という前提で計算してください。

費用で選ぶなら、南足柄のくだかけ会(年5,500円+月3,000円)小田原駅徒歩3分のゆりゆりルーム(入会金なし・月5,000〜10,000円)。どちらも週2日ですが、「まず外に出る」段階には十分です。

平日をまるごと過ごせる場所を探すなら、せいさフリースクールおだわら(週1日から5日まで選べる)かくれんぼ村(8時から登校可・給食あり・定員15名)。ただし、かくれんぼ村は入会金110,000円+月55,000円ほかで、初年度の負担が大きくなります。

そして最初にやることは決まっています。市の教育指導課(0465-46-6034)に電話して、ガイドラインと「利用状況及び活動報告書」の様式を取り寄せてください。同じ電話で、無料のしろやま教室・マロニエ教室の相談もできます。

窓辺で本を読む子ども

内容を確かめるための一次資料

  1. 小田原市「不登校児童生徒が通う民間施設等についてのガイドライン」(令和7年9月策定)(小田原市 教育相談ページ
  2. 小田原市「(参考)小田原市内の不登校児童生徒を対象とした民間施設の紹介」(令和8年6月更新)(PDF
  3. 小田原市「教育相談指導学級(しろやま教室・マロニエ教室)」(ページ
  4. 小田原市「令和6年度 小田原市立小中学校の暴力行為・いじめ・長期欠席の状況について」(PDF
  5. 神奈川県「フリースクール等に通う子どもへの支援」(ページ
  6. 神奈川県「フリースクール等の紹介」(ページ
  7. せいさフリースクール おだわら(ページ
  8. かくれんぼ村 ジュニアスクール(ページ
  9. NPO法人 子どもと生活文化協会(CLCA)(ページ
  10. 不登校支援 ゆりゆりルーム(ページ
  11. オルタナティブスクール イロトリドリ(ページ
  12. 寄宿生活塾 はじめ塾(ページ
  13. NPO法人 くだかけ会(神奈川県資料PDF
  14. うみとひかりの支援室(ページ
  15. YES International School 小田原(ページ
  16. 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(ページ
「通える距離に見つからない」ときの、もうひとつの選択肢

NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。

文責:にじいろ編集部(編集部について訂正・修正に関する方針
公開日:2026年9月15日 / 最終更新:2026年9月15日
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