ADHDと不登校の関係|二次障害を防ぐために親ができること

ADHD/不登校・二次障害

忘れ物や失敗を繰り返し叱られるうちに、学校がだんだんつらい場所になっていく――ADHDのある子には、こうした形で不登校につながるケースが少なくありません。この記事では、ADHDと不登校がどうつながるのか、二次障害を防ぐために家庭と学校でできることを一緒に整理します。

発達・特性
最終更新 2026.08.07
目次

ADHDと不登校、なぜつながりやすいのか

ADHD(注意欠如・多動症)の特性そのものが不登校の直接の原因になるわけではありません。しかし、忘れ物や提出物の遅れ、順番を待てない、うっかりのトラブルなどが積み重なり、「また怒られた」「自分はダメなんだ」という経験が続くと、学校そのものが安心できない場所になってしまうことがあります。これを二次障害と呼びます。

文部科学省の令和4年調査では、知的発達に遅れはないものの学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合は、小中学校で8.8%(平成24年調査では6.5%)という結果が出ています。学級に1〜2人程度、こうした特性のある子がいる計算になり、決して珍しいことではありません。

ひとりで抱えないで

「うちの子の困りごとは私の育て方のせいでは」と感じてこられたかもしれません。ADHDの特性による困りごとは、育て方の問題ではありません。まずはその大変さを、本当のこととして受け止めてあげてください。

不登校につながる前によくあるサイン

  • 忘れ物・提出物の遅れを繰り返し注意される日が続く
  • 朝の準備に時間がかかり、登校前に親子ともぐったりする
  • 授業中じっとしているのがつらく、叱られる回数が増える
  • 友だちとのトラブルが増え、「学校に行きたくない」と口にする
  • 「どうせ自分はできない」という言葉が増える

こうしたサインが重なってきたら、無理をさせず一度立ち止まるタイミングかもしれません。

うちの子は当てはまる?チェックリスト

次のような様子が続いていませんか?

  • 学校の話題になると表情が曇る・口数が減る
  • 「先生に怒られる」「友だちに嫌なことを言われる」が口癖になっている
  • 朝になると頭痛・腹痛を訴えることが増えた
  • 宿題や持ち物の準備を極端に嫌がる
  • 好きだった活動にも興味を示さなくなってきた

複数当てはまる場合は、学校生活で本人なりに無理を重ねているサインかもしれません。

やってしまいがちな対応と、その注意点

「またできてない」「何度言ったらわかるの」——悪気なく、つい繰り返し注意してしまうことがあります。しかしADHDの特性による困りごとは、本人の努力不足ではありません。叱る回数が増えるほど自己肯定感は下がり、学校がつらい場所として記憶されやすくなります。まずは「困っているのは本人も同じ」という前提に立つことが、対応の出発点になります。

してあげたい関わり(声かけ例つき)

1

結果より過程をほめる

「できたね」だけでなく「準備しようとしたね」など、取り組んだ過程を具体的に認めます。

2

忘れ物を仕組みで減らす

持ち物リストを見える化する、前日の夜に一緒に確認するなど、本人の努力だけに頼らない工夫をします。

3

「疲れた」を否定しない

「サボりたいだけでしょ」ではなく、「今日はしんどかったんだね」と、まず気持ちを受け止めます。

学校との連携の進め方

担任だけでなく、スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーターにも相談できます。「叱る対応」から「環境を整える対応」へ、学校側の理解を得られると、本人の負担は大きく変わります。座席の位置、指示の出し方、通級指導教室の利用など、学校でできる配慮の選択肢は一つではありません。

ひとりで抱えないで

学校との相談がうまくいかないと感じても、それは家庭だけの責任ではありません。地域の教育支援センターなど、間に入ってくれる相談先もあります。

相談先・受診を考える目安

学校に行きづらい様子が2週間以上続く、頭痛・腹痛などの体調不良を伴う、というときは、スクールカウンセラーや小児科・児童精神科への相談を検討しましょう。ADHDの診断や特性の程度を知ることは、本人を追い詰めるためではなく、合う関わり方や環境を見つけるための手がかりになります。

にじいろが大切にしていること

学校が「合わない」と感じることは、その子がダメなのではなく、環境とのミスマッチが起きているだけです。ADHDの特性は、合う環境では集中力や発想力といった強みにもなります。にじいろは「数値で測られる学びから、経験で語れる学びへ」を掲げ、学校以外にも学びの選択肢があることを保護者の方にお伝えしています。フリースクールやオルタナティブスクールも、その一つです。

NIJINアカデミーではこんなふうに対応しています

「学校で困りごとを繰り返し、少しずつ自信をなくしていく」——そんなADHDのお子さんに向けて、NIJINアカデミーでは「専任サポートプラン」という1対1の伴走支援を行っています。入学前のヒアリング面談をもとに、個別支援やカウンセリングの経験を持つスタッフが一人ひとりに合わせて担当につき、決まった正解を押しつけるのではなく、その子の「今」に合わせてサポート内容を柔軟につくっていきます。

NIJINアカデミーの専任サポートでの1対1オンライン支援とメタバース活動の様子

実際の専任サポート(1対1のオンライン面談・メタバース校舎での活動)の様子

例えば、忘れ物や提出物の管理が苦手な子には、週の初めに専任スタッフと一緒に計画を立て、週の終わりに振り返る時間を設けます。対面のプレッシャーが苦手な子には、メタバース校舎やSlackでのやりとりから少しずつ人との関わりを広げていくこともできます。「叱られる」ではなく「一緒に考えてもらえる」大人がそばにいることが、学校でついた小さな傷を回復させていきます。

気になった方は、まずNIJINアカデミーの無料体験説明会で、実際の雰囲気を見てみてください。

よくある質問(FAQ)

ADHDの子は必ず不登校になるのですか?

いいえ、そうとは限りません。ADHDの特性そのものが不登校の原因になるわけではなく、叱られる経験の積み重ねなど二次的な要因が関わることが多いです。環境が整えば、学校生活を続けられるケースも多くあります。

学校に行きたがらないのはADHDのせいでしょうか?

ADHDの特性だけが原因とは限りません。友人関係や学習面のつまずきなど、複数の要因が重なっていることが多いです。まずは本人の様子を丁寧に見ながら、学校やスクールカウンセラーに相談することをおすすめします。

不登校になりかけたら、まず何をすればいいですか?

叱ったり無理に登校させようとしたりせず、まずは本人の気持ちを聞くことから始めましょう。そのうえで学校やスクールカウンセラーに相談し、負担を減らす環境調整の方法を一緒に考えていきます。

学校以外の学び方も検討したほうがいいですか?

学校が合わないと感じる期間が続く場合は、フリースクールやオルタナティブスクールなど、学校以外の学びの選択肢を知っておくことも助けになります。無理に一つの選択肢にこだわる必要はありません。

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本記事は保護者の方へ向けた一般的な情報提供を目的としたもので、特定の診断や治療を示すものではありません。お子さんの状態には個人差があります。気になる様子が続くときは、学校やスクールカウンセラー、専門の医療機関にご相談ください。緊急時やつらい気持ちが強いときは、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)などの窓口もご利用いただけます。

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