狭山市から通えるフリースクール10選|市内ゼロ、西武新宿線1本で行ける9か所【2026年版】

狭山から通えるフリースクール10選
狭山市には、通えるフリースクールがありません。埼玉県が公開している民間活動団体・施設一覧に狭山市の団体は1件も載っておらず、県の「こどもの居場所マップ」に登録されているのも子ども食堂だけです。ただし、狭山市駅・新狭山駅・入曽駅はどれも西武新宿線で、新所沢・所沢・本川越まで乗り換えなしで行けます。この記事では「西武新宿線1本で行ける」を軸に、狭山から通える10か所を並べます。
この記事でわかること
  • 埼玉県の民間活動団体・施設一覧に、狭山市の団体は0件です(入間市4件・所沢市2件・川越市9件・飯能市3件)
  • 狭山市駅から新所沢・所沢・本川越はすべて西武新宿線1本です。乗り換えなしで通えます
  • 埼玉県にも狭山市にも補助制度がありません。費用は全額自己負担です
  • 狭山市は出席の取扱いガイドラインを公開していません。隣の川越市は公開しています
  • 市のスペシャルサポートルーム(SSR)は23校中8校にとどまります。全校設置ではありません
  • 市の適応指導教室は「茶レンジルームひだまり」です。まとめサイトの「けやき」という表記は誤りです
編集部より

この記事は、オルタナティブスクール「NIJINアカデミー」を運営する株式会社NIJINが編集しています。10番目に自社のスクールを挙げていますので、自社の紹介を含む記事であることを先にお伝えします。ほかの9か所と同じ項目・同じ粒度で書き、公式サイトに書かれていないことは「非公開」「確認できず」とそのまま書いています。

目次

狭山市内はゼロ。だから「西武新宿線1本で行ける」で選びます

最初に事実を並べます。埼玉県教育局が公開している「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設一覧(令和6年版)」に、狭山市の団体は1件も載っていません。近隣を見ると、入間市に4件、所沢市に2件、川越市に9件、飯能市に3件、坂戸市に1件、ふじみ野市に1件。日高市・鶴ヶ島市・富士見市も狭山市と同じく0件です。

埼玉県の「こどもの居場所マップ」も確認しましたが、狭山市で登録されているのはシャローム食堂・にこにこ食堂・WAKU DOKIはっぴーといった子ども食堂で、フリースクールはゼロでした。

市内にまったく何もないわけではありません。ただ、実際に当たってみると、通える状態にある施設が見つかりませんでした。「畑の会・希空(のあ)小学部/希空中等部」(南入曽567番1・入曽駅東口徒歩10秒)は公式ページのタイトルが「【準備中】」のままで、運営法人のトップページの事業一覧にも載っていません。「NPO法人プロジェクトひまわり」(東三ツ木2-16)は公式サイトに到達できず、通える教室があるのか在宅のICT学習支援だけなのかが判別できませんでした。「一般社団法人ジョイサービス」(水野)はそもそもフリースクールを名乗っておらず、聖書の学び会や子ども食堂といった地域活動が中心です。

この記事では、この3つを「通える施設」としては載せません。電話すればつながるかもしれませんが、対象学年も開所日も費用も確認できないものを、通える場所として並べることはできません。

そのかわり、狭山市には地の利があります。狭山市駅・新狭山駅・入曽駅は、どれも西武新宿線です。新所沢・所沢・本川越へは乗り換えなしで行けます。稲荷山公園駅からは西武池袋線で入間市方面。「市内にない」は「通えない」とは違います。

お金の話も書きます。埼玉県には、フリースクールに関する補助制度がありません。保護者向けにも施設向けにも市町村向けにもありません。狭山市にも市独自の補助はありません。費用は全額が家庭の負担です。なお、令和7年12月の市議会で「フリースクール等について…家庭への助成についての見解」を問う一般質問が出ています。制度がまだないことの裏返しです。

ノートと本が並んだ机の上

狭山から通えるフリースクール10選(比較一覧)

西武新宿線・西武池袋線・東武東上線で通える9か所と、オンラインを1つ。費用は公式サイトに書かれている金額をそのまま載せ、書かれていないものは「非公開」または「確認できず」としています。一部は第三者の紹介情報が出典です。その場合はその旨を書いています。

スクール名 エリア(最寄り) 対象 開所 費用の目安
1. Co-learning park DEKOboko 所沢市松葉町2-22(新所沢駅 東口すぐ 小4以上・中・高 火・木 10:00-16:00 居場所コース 月4回12,000円/月8回18,000円ほか
2. NPO法人マナビダネ「いろいろダネ」 入間市(入間市青少年活動センター) 小1〜18歳ごろ 火・木 9:30-13:30 入会25,000円+月18,000円(1日3,500円のチケット払いも)※第三者情報
3. 翔志学園 中等部 川越市菅原町11-27 SSJビル2F(本川越駅圏) 中学生 月・水・木 13:00-15:50 入学20,000円+週3日 年360,000円/週1日 年160,000円/在宅 年66,000円 ※第三者情報
4. 所沢SecretBase 所沢市緑町1-17-19-202 小・中・高・大学生 「地域のリビング」は放課後〜夜 「地域のリビング」は完全無料(学習支援コースは月額制)
5. フリースクール 和〜なごみ〜 ふじみ野市大原1-2-15-2F(上福岡駅) 小1〜中3 月〜金 9:30-12:20(14時まで在校可) 週2回 月20,000円/週4回 月35,000円/1回2,500円
6. トライ式中等部 所沢 所沢市くすのき台3-1-1(所沢駅東口 徒歩4分 中学生 確認できず 非公開
7. クラーク国際中等部 所沢キャンパス 所沢市(所沢駅東口 徒歩5分 小6〜中3 確認できず 非公開
8. にちにちのはら 飯能市小岩井603 小学生のみ(6〜12歳) 確認できず(1日単位の参加可) 年会費6,000円+2,500円/日+月45,000円 送迎あり(片道500円) ※第三者情報
9. NPO法人 ダイバーシティ・スクール 川越市通町5-5 シンザンⅢ302(本川越駅 徒歩7分 確認できず 確認できず 非公開
10. NIJINアカデミー(オンライン) 自宅から参加 小1〜中3 平日の学級制 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)

10か所を1か所ずつ紹介します

1. Co-learning park DEKOboko(所沢市)|新所沢駅の東口すぐ。料金が全コース公開されている

運営:株式会社DEKOboko/埼玉県所沢市松葉町2-22 矢島ビル4階(西武新宿線 新所沢駅 東口より徒歩0分

狭山市駅から新所沢は西武新宿線で乗り換えなし。しかも駅の東口を出てすぐです。この記事のなかで、狭山市民にとっていちばんアクセスがいい場所になります。

対象は小学生(原則小学4年生以上、低学年は個別相談)・中学生・高校生。開所は火曜と木曜の10時から16時(祝日は休校)。夕方のDYLコースは17時から21時20分です。

料金が全コース公開されているのが強みです。居場所コースが月4回12,000円・月8回18,000円、居場所学習コースが月4回15,000円・月8回30,000円、学習支援・受験対策コースが月4回18,720円・月8回37,440円。入会金については記載がありませんでした。「対話を通じて自分のペースで学び、小さな『できた』を積み重ねる」という伴走型の設計です。

出席扱いについては記載がなく、確認できませんでした。送迎についても記載がありません。オンラインは学習支援・受験対策コースのみ「対面、オンライン(Zoom)で60分」と案内されています。

2. NPO法人マナビダネ「いろいろダネ」(入間市)|県の一覧でフリースクールに区分された、この地域で数少ない団体

運営:特定非営利活動法人マナビダネ/活動会場は入間市青少年活動センター(「いろいろダネ」)、入間市民活動センター イルミン(「いろいろダネ+」)

埼玉県の民間活動団体・施設一覧で「フリースクール」の区分に○が付いている、この地域では数少ない団体です。狭山市に最も近い候補でもあります。

2つのプログラムがあります。「いろいろダネ」は小学1年生から18歳ごろまでが対象で、火曜と木曜の9時30分から13時30分。「いろいろダネ+」は小学6年生から高校3年生が対象で、毎週月曜の14時から19時です。

中身は焚き火・野外活動・遠足・調理といった体験が中心で、学習は「子ども自身が必要と気づいたときに学び直しの機会を提供する」という考え方です。勉強を前に出さない設計なので、机に向かうこと自体がつらい時期に向きます。

費用は入会時25,000円、火木コースが月18,000円(またはチケット払い1日3,500円)、月曜コースが月10,000円。無料体験1日とお試し期間があります。ただしこの金額は公式サイトではなく第三者の紹介情報が出典です。問い合わせのときに必ず確認してください。会場は市の公共施設を借りる形なので、最寄り駅からの行き方も聞いておくと安心です。オンライン(Zoomなど)での相談ができると表示されています。出席扱いについては記載がなく、確認できませんでした。

3. 翔志学園 中等部(川越市)|この地域で、出席扱いに公式に言及している数少ない施設

翔志学園 中等部/埼玉県川越市菅原町11-27 SSJビル2F(本川越駅圏)

狭山市駅から本川越は西武新宿線で乗り換えなしです。対象は中学生。開所は月・水・木の13時から15時50分。(別の紹介情報では14時から16時50分となっていて食い違うので、問い合わせで確認してください)

この施設を挙げているいちばんの理由は、出席扱いについて公式サイトで言及している、この地域で数少ない施設だからです。ただし引用できる原文は取得の途中で切れてしまい、全文を確認できませんでした。分かっている範囲では「出席扱い認定は在籍校の判断となるため、認定を保証するも…」という書き出しで、保証しないという立場を明記していることが読み取れます。文部科学省の通知に沿って学校と連携し、ICT教材を使ったオンライン学習と学習計画で出席扱いのサポートを行う、という説明もされています。

費用は入学金20,000円、通学コース(週3日)年間360,000円、通学コース(週1日)年間160,000円、在宅コース年間66,000円この金額も第三者の紹介情報が出典です。週1〜3日の登校選択制で、ボードゲーム・実験・グループワークのほか年間イベントがあり、通信制高校を併設しているので進路が地続きです。

4. 所沢SecretBase(所沢市)|「地域のリビング」は完全無料

運営:NPO法人 子ども地域ネットワーク所沢/埼玉県所沢市緑町1-17-19-202(学習支援の拠点は松葉町2-22 矢島ビル4階)

「地域のリビング」が完全無料です。補助制度のない埼玉で、費用ゼロで通える場所があるというのは大きな情報です。対象は小中高と大学生。中学生は19時30分まで、高校生以上は20時までいられます。

構造が二層になっています。まず無料の「地域のリビング」で居場所として過ごし、必要になったら月額制の学習支援コース(FYL:火・木 10:00-16:00/DYL:17:00-21:20)に進むという形です。「いきなり月3万円」ではなく、無料から始められるという点で、最初の一歩としてよくできています。

埼玉県の民間活動団体・施設一覧にも掲載されています(区分は「カウンセリング・相談」)。学習支援の拠点はDEKObokoと同じ住所・同じ曜日で、実質的に連携して運営されているようです。1番目のDEKObokoと合わせて検討してください。出席扱い・送迎については記載がなく、確認できませんでした。

5. フリースクール 和〜なごみ〜(ふじみ野市)|月曜から金曜まで毎日開いている

運営:寺子屋夢/埼玉県ふじみ野市大原1-2-15-2F(東武東上線 上福岡駅)

この記事のなかで、月曜から金曜まで毎日開いているのはここだけです。開所は9時30分から12時20分(午後2時まで在校可能)。午前中心ですが、毎朝の行き先があるというのは、生活のリズムを立て直すうえでかなり大きいです。

対象は小学1年生から中学3年生。学習指導を中心としたフリースクールで、発達に特徴があり学習に困難さを持つ子どもを対象にしていると説明されています。水曜日にはソーシャルスキルトレーニングを行っています。

費用は週2回 月20,000円、週4回 月35,000円、1回2,500円。1回ごとの利用ができるので、通える日数が読めない時期にも使えます。入会金については記載がありませんでした。出席扱い・送迎については記載がなく、確認できませんでした。狭山からは川越で東武東上線に乗り換える経路になります。

6. トライ式中等部 所沢|所沢駅から徒歩4分。通う頻度も時間割も自分で決められる

トライ式中等部(トライ式高等学院 所沢キャンパス内)/埼玉県所沢市くすのき台3-1-1 角三上ビル1F(西武新宿線・池袋線 所沢駅 東口より徒歩約4分)/電話 0120-919-439

狭山市駅から所沢は西武新宿線で乗り換えなし、駅から徒歩4分。立地はこの記事のなかでも上位です。対象は中学生。

特徴は柔軟さです。公式サイトには「利用場所や登校頻度、時間割を自由に決めることができます」とあり、「対面・オンラインで選ぶことができ、急遽の変更にも柔軟に対応可能です」「在宅型・オンライン型でも、すべてのイベント・行事に参加することができます」と書かれています。体調に波がある時期に、通える日とそうでない日で形を変えられるのは実務的に効きます。完全マンツーマンの授業とAI教材、オンライン講座を組み合わせ、在籍中学校への復帰支援も行っています。

開所曜日・時間と費用は、いずれも公式サイトに記載がなく確認できませんでした。出席扱いについても、中等部のページには引用できる記述が確認できませんでした。問い合わせのときに、月額・入会金・在籍校への報告の形をまとめて聞いてください。

7. クラーク国際中等部 所沢キャンパス|小学6年生から。高校が地続き

クラーク国際中等部 所沢キャンパス/埼玉県所沢市(西武線 所沢駅 東口から徒歩5分

対象が小学6年生から中学3年生と明記されているのが強みです。中等部を名乗る施設は中学生のみのことが多いなかで、小学6年生から受け入れます。クラーク記念国際高等学校と連携しているので、高校進学が地続きで見えます。

「夢・挑戦・達成」をスローガンに、高校生と同じ環境で「好き・得意」を見つけながら基礎学力をつける、という組み立てです。オンライン(クラークスマートⅠ・Ⅱ)も用意されています。

番地、通学日数と時間、費用、出席扱いについては、いずれも公式サイトに記載がなく確認できませんでした。公開されているのは駅からの徒歩分数だけです。行事のある学校型の環境が合う子には選択肢になりますが、「行事がしんどくて学校に行けなくなった」という場合は、参加が任意かどうかを必ず確認してください。

8. にちにちのはら(飯能市)|送迎がある。ただし小学生のみ

自然感覚体験保育・フリースクール にちにちのはら/埼玉県飯能市小岩井603

この記事のなかで、送迎を公式に案内しているのはここだけです(片道500円/日)。飯能市小岩井は車での移動が前提の立地なので、この送迎の有無は大きな差になります。埼玉県の民間活動団体・施設一覧でも「フリースクール」の区分に○が付いています。

対象は小学生のみ(6〜12歳)。中学生は対象外です。シュタイナー教育の思想にもとづく里山での体験型で、認可外保育園を併設しています。プレーパークは毎月第3日曜の10時から15時に開かれています。

費用は年会費6,000円、1日2,500円、月45,000円。ただしこの金額は第三者の紹介情報が出典です。公式サイトには開所曜日と時間の記載がなく、1日単位での参加ができるとだけ案内されています。出席扱いについては記載がなく、確認できませんでした。

9. NPO法人 ダイバーシティ・スクール(川越市)|本川越駅から徒歩7分。オンライン講座もある

運営:特定非営利活動法人 ダイバーシティ・スクール/埼玉県川越市通町5-5 シンザンⅢ 302(西武新宿線 本川越駅 徒歩7分

狭山市駅から本川越は西武新宿線1本、駅から徒歩7分。アクセスは良好です。少人数の個別指導制で、発達障がい・学習障がいに対応すると明記しています。ヨーガ・スポーツ・工芸といった体験学習もあります。

オンラインについては「WEB会議ツールを利用した講座を実施することで、ご自宅でも講座が受けられます」と案内されています。通えない日の受け皿があるということです。

正直に書きます。対象学年、開所曜日と時間、費用、出席扱いは、いずれも公式サイトに記載がなく確認できませんでした。この記事のなかでは情報の少なさが目立ちます。見学の電話で、この4つをまとめて聞いてください。なお、サイト内に「南大塚駅北口徒歩1分」という別拠点と思われる記述もあるので、場所も確認してください。

10. NIJINアカデミー(オンライン)|担任と学級がある。自宅から参加する

運営:株式会社NIJIN(当サイトの運営会社)/オンライン

最後に自社のスクールを挙げます。通所ではなく、自宅から参加するオンラインのオルタナティブスクールです。担任がいて、学級があり、時間割があります。録画を見るだけの動画配信ではありません。対象は小学1年生から中学3年生までです。

狭山の事情を踏まえて書くと、市内に通える施設がありません。この記事の9か所はすべて市外で、新所沢・所沢・本川越・上福岡・入間・飯能への移動が毎日発生します。しかも週2日開所の施設が多く、月〜金で開いているのはふじみ野の1か所だけです。

費用は月25,443円で、初月のみ入学金33,000円。埼玉県にも狭山市にも補助がないため全額自己負担ですが、交通費はかかりません。市外へ週5日通う場合の定期代を足すと、総額の順位は変わります。

出席扱いについては、希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値)。これは実績であって、必ず認定されるという意味ではありません。認定するかどうかを決めるのは在籍校の校長です。ほかの9か所と同じく、断定はしません。狭山市はガイドラインを公開していないので、在籍校との相談は一から始めることになります。

電卓とノートで費用を計算する

狭山市のフリースクールの費用相場と、補助制度がないという現実

狭山周辺の相場は月12,000円から45,000円。市内に施設がないぶん、交通費が必ず上乗せされるのがこの地域の特徴です。

項目 狭山周辺の幅 見落としやすい点
入会金・入学金 0円〜25,000円 所沢SecretBaseの「地域のリビング」は無料。翔志学園は入学金20,000円、マナビダネは入会時25,000円
月額 無料〜45,000円 所沢SecretBaseの居場所は無料。DEKObokoが月4回12,000円から、和〜なごみ〜が週2回20,000円、にちにちのはらが45,000円
1回ごとに払える施設 2,500円〜3,500円 和〜なごみ〜が1回2,500円、にちにちのはらが1日2,500円、マナビダネが1日3,500円。通える日数が読めない時期はこちらが有利です
交通費 月数千円〜1万円台 市内に施設がないので、必ずかかります。新所沢・所沢・本川越は西武新宿線1本ですが、定期代は毎月の固定費になります
埼玉県の補助 ありません 保護者向け・施設向け・市町村向けのいずれもありません
狭山市独自の補助 ありません 市が保護者に補助する制度は確認できませんでした

埼玉で暮らす家庭が知っておくべきことを2つ書きます。

ひとつめ。東京都は月2万円、千葉県内の一部の市は月1万〜2万円の補助を出しています。埼玉県にはそれがありません。県議会でこの点が問われたときの答弁は「国の責任において支援すべき」というものでした。補助を待つのではなく、無料・低額の選択肢から先に当たるという組み立てが現実的です。

ふたつめ。狭山では交通費を最初から計算に入れてください。市内に施設がない以上、月額に定期代が必ず乗ります。「月12,000円」と「月12,000円+定期代」では、年間で数万円変わります。その意味で、新所沢駅の東口すぐにあるDEKObokoのように、駅からの距離が短い施設は総額で有利です。

その前に。市の「茶レンジルームひだまり」を確認してください

ここまで民間10か所を書いてきましたが、狭山市には公的な教室が2つあります。市に補助制度がないぶん、ここを確認する価値は大きいです。

名前は「茶レンジルームひだまり」です。まとめサイトのなかには狭山市の適応指導教室を「けやき」と書いているものがありますが、それは誤りです。

狭山市の茶レンジルームひだまり(2教室)
  • 狭山台教室=狭山市狭山台2-7-4(狭山市立教育センター内)/電話 04-2956-2299(相談室 04-2956-2292)/開室 月〜金 9:00〜17:00(児童生徒の日課は9:40来室〜14:20退室)
  • 水富教室=狭山市根岸2-22-2/電話 070-7364-5566/狭山市駅西口3番乗場→狭山グリーンハイツ行→「根岸中央」下車 徒歩8分
  • 対象は「学校や集団になじめない児童生徒」(小・中学生)
  • 申し込みは学校経由です。「学校の先生に保護者から茶レンジルームに行きたいと希望を伝えます」→学校の先生から説明→体験申込専用フォームで希望日時を連絡→担当者から連絡→来室、という流れです
  • 「小学生が利用する際は保護者の送迎が必要です」と明記されています。プレ体験のときは小中学生ともに保護者の付き添いが必要です
  • 費用については公式に明記がなく、確認できませんでした。電話で聞いてください
  • 電話教育相談は 04-2956-2293/小中学生専用フリーダイヤル 0120-70-2293

あわせて、在籍校にスペシャルサポートルーム(SSR)があるかどうかも確認してください。市議会の一般質問の要旨から、SSRは小中学校8校に設置されていることが分かります。狭山市の公立学校は小学校15校・中学校8校の計23校なので、全校設置ではありません。(8校の小中の内訳と利用人数は確認できませんでした)

そして、狭山市は不登校児童生徒の出席の取扱いに関するガイドラインを公開していません。市の公式サイトも教育センターのサイトも確認しましたが、見つかりませんでした。隣の川越市は「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について」を公開しています。同じ埼玉県内でも、市によって整備の進み方が違います。狭山市の場合は、在籍校との相談を一から始めることになります。

自宅のテーブルで学ぶ子ども

それでも「合いそうな場所がない」と思ったら

ここまで10か所を見てきて、どれも今の子どもには難しそうだと感じた方もいると思います。

狭山の場合、理由は2つあります。ひとつは市内にゼロだということ。この記事の9か所はすべて市外で、毎回電車での移動が発生します。もうひとつは開所日数の少なさです。月曜から金曜まで開いているのは、ふじみ野の和〜なごみ〜(9:30-12:20)だけ。DEKObokoもマナビダネも火・木の週2日、翔志学園は月・水・木です。

そのときに検討したいのが、家から参加できるオンラインです。まず、通所とオンラインで何がどう違うのかを並べます。

観点 オンライン(例:NIJINアカデミー) 通所フリースクール
通いやすさ 自宅から参加でき、近所の目が気にならない 市内はゼロ。新所沢・所沢・本川越は西武新宿線1本ですが、毎回の移動が発生します
開いている日数 平日の学級制 週2〜3日が中心。月〜金で開いているのはふじみ野の1か所だけです
費用 月25,443円(初月のみ入学金33,000円)。交通費はかからない 無料〜月45,000円。埼玉県にも狭山市にも補助がないため、どちらも全額自己負担です
交通費 0円 市内にないので必ずかかります。月額と定期代を足して比べてください
出席扱い 希望した方の97%が認定されています(2026年4月時点の実績値。必ず認定されるという意味ではありません) 断定している施設はありません。翔志学園中等部が「認定を保証するものではない」という趣旨を公式に書いているのが、この地域では数少ない言及です
始めるまでの早さ 転校の手続きは要りません 見学と面談を経てからになります。所沢SecretBaseの「地域のリビング」は無料、マナビダネは無料体験1日があります

オンラインが向いているのは、こういうときです

こんなときは、まずオンラインから
  • 家から出ること自体に、まだ大きな負担がある
  • 近所の人や同級生に会うことが不安で、通所そのものが壁になっている
  • 市内に施設がなく、毎回の電車移動が負担になる
  • 体調に波があり、行ける日と行けない日の差が大きい

狭山では、「市内にゼロ」という条件がすべての前提になります。週の大半をどう過ごすかを考えるとき、家から参加できるオンラインは現実的な選択肢です。あわせて、所沢SecretBaseの「地域のリビング」は無料、和〜なごみ〜は1回2,500円なので、オンラインと低額の居場所を組み合わせるという形も取れます。

オンラインを選ぶとき、必ず確認したい4つのこと

ただし、オンラインなら何でもいいわけではありません。

  • ①録画を見るだけなのか、人と会う時間があるのか。動画配信型と、担任と学級がある型では別物です
  • ②在籍校への報告をしてもらえるか。出席扱いの前提は、学校と日常的に連絡が取れていることです
  • ③誰が、どのくらいの頻度で、在籍校に何を報告するのか。ICT教材が「出席扱い制度の対象」であることと、実際に出席扱いになることは別の話です
  • ④入会金と月額のほかに、施設使用料や教材費がかかるか。補助がない埼玉では、年間の総額がそのまま家計に乗ります

③は特に見落とされます。教材の説明と、施設としての報告体制は別に確認してください。

⚠️ NIJINアカデミーは当サイトの運営会社が運営しています。上の4つは、自社を選んでもらうためではなく、どのオンラインスクールを見るときにも同じように確かめてほしい項目として挙げています。

見学で聞いておきたいこと

見学に行くとき、パンフレットに書いてあることを聞いても意味がありません。書いていないことを聞いてください。狭山の場合、次の7つです。

見学のときの質問リスト
  • 1年間の総額はいくらですか。そこに定期代を足すといくらですか。市内に施設がない狭山では、交通費まで入れて比べないと判断を誤ります
  • 何曜日の何時から何時まで開いていますか。この記事の9か所のうち、月〜金で開いているのは1か所だけです
  • うちの子の学年は受け入れていますか。にちにちのはらは小学生のみ、翔志学園とトライ式は中学生のみ、クラークは小学6年生から、DEKObokoは原則小学4年生以上です
  • 在籍校への報告は、どういう形で、どのくらいの頻度でしていますか。狭山市はガイドラインを公開していないので、ここが交渉の土台になります
  • 1回ごとに払う方法はありますか。和〜なごみ〜は1回2,500円、にちにちのはらは1日2,500円、マナビダネは1日3,500円のチケット払いがあります
  • 無料で試せる回数はありますか。マナビダネは無料体験1日、所沢SecretBaseの「地域のリビング」は完全無料です
  • 公式サイトに載っていない費用はありますか。この記事の施設のうち3か所は、料金の出典が第三者の紹介情報です。必ず本人に確認してください
テーブルで向かい合って話す親子

よくある質問

狭山市内にフリースクールはありますか。
埼玉県教育局が公開している「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設一覧(令和6年版)」に、狭山市の団体は1件も載っていません。県の「こどもの居場所マップ」でも、狭山市で登録されているのは子ども食堂だけです。市内で名前が挙がる施設も、開設準備中の表記だったり公式サイトに到達できなかったりして、通える状態にあることが確認できませんでした。
狭山市から通いやすいのはどこですか。
狭山市駅・新狭山駅・入曽駅はどれも西武新宿線なので、新所沢・所沢・本川越へは乗り換えなしで行けます。新所沢駅の東口すぐにCo-learning park DEKOboko、所沢駅東口から徒歩4分にトライ式中等部、徒歩5分にクラーク国際中等部、本川越駅から徒歩7分にダイバーシティ・スクールがあります。稲荷山公園駅からは西武池袋線で入間市方面です。
埼玉県に、フリースクールの利用料を補助する制度はありますか。
ありません。保護者向け・施設向け・市町村向けのいずれの補助も確認できませんでした。県議会でこの点が問われた際には「国の責任において支援すべき」という答弁がなされています。狭山市にも市独自の補助はありません。
無料または低額で通える場所はありますか。
所沢SecretBase(所沢市緑町1-17-19-202)の「地域のリビング」は完全無料です。低額では、Co-learning park DEKObokoの居場所コースが月4回12,000円から、フリースクール和〜なごみ〜が1回2,500円、にちにちのはらが1日2,500円、マナビダネが1日3,500円のチケット払いです。
平日を通して開いている場所はありますか。
フリースクール和〜なごみ〜(ふじみ野市大原1-2-15-2F・上福岡駅)が月曜から金曜の9時30分から12時20分で、午後2時まで在校できます。この記事の9か所のなかで、月〜金で開いているのはここだけです。ほかはDEKObokoとマナビダネが火・木、翔志学園が月・水・木です。
狭山市の適応指導教室の名前は何ですか。
「茶レンジルームひだまり」です。狭山台教室(狭山市狭山台2-7-4 教育センター内・04-2956-2299)と水富教室(狭山市根岸2-22-2・070-7364-5566)の2教室があります。まとめサイトのなかには「けやき」と書いているものがありますが、誤りです。申し込みは学校経由で、小学生が利用する際は保護者の送迎が必要と明記されています。
校内に別室はありますか。
狭山市はスペシャルサポートルーム(SSR)を小中学校8校に設置しています。狭山市の公立学校は小学校15校・中学校8校の計23校なので、全校設置ではありません。8校の内訳と利用人数は公表資料からは確認できませんでした。在籍校に別室があるかどうかは、学校ごとに確認してください。
狭山市に、出席扱いのルールは公開されていますか。
公開は確認できませんでした。市の公式サイトも教育センターのサイトも確認しましたが、ガイドラインや申請様式は見つかりません。隣の川越市は「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について」を公開しています。狭山市の場合は在籍校との相談を一から始めることになるので、施設がどのような形で在籍校に報告しているかが重要になります。
フリースクールに通うと、必ず出席扱いになりますか。
なりません。この記事の10か所のうち、出席扱いを断定している施設は1つもありません。川越市の翔志学園中等部が「出席扱い認定は在籍校の判断となるため、認定を保証するも…」と、保証しない立場を公式に書いているのが、この地域では数少ない言及です。最終的に決めるのは在籍校の校長です。

まとめ

狭山市でフリースクールを探すときの前提は、はっきりしています。市内にありません。県の一覧にも県の居場所マップにも、狭山市の施設は載っていません。そして埼玉県にも狭山市にも補助制度がありません。費用は全額自己負担です。

そのかわり、狭山市には西武新宿線があります。狭山市駅から新所沢・所沢・本川越はすべて乗り換えなし。新所沢駅の東口すぐにDEKOboko、所沢駅から徒歩4分にトライ式、徒歩5分にクラーク、本川越駅から徒歩7分にダイバーシティ・スクール。駅を降りてすぐの選択肢が並んでいます。

費用で選ぶなら、所沢SecretBaseの「地域のリビング」は完全無料です。まず居場所から始めて、必要になったら学習支援へ進むという二層構造になっています。次にDEKObokoの居場所コース(月4回12,000円から)。同じ建物で運営されているので、あわせて相談できます。

平日をまるごと過ごせる場所を探すなら、ふじみ野の和〜なごみ〜(月〜金9:30-12:20・週2回20,000円/1回2,500円)が唯一の候補です。

そして最初の一歩は、市の「茶レンジルームひだまり」(狭山台教室 04-2956-2299)への相談と、在籍校にスペシャルサポートルームがあるかの確認です。SSRは23校中8校なので、ある学校とない学校があります。市の相談は学校経由なので、まず担任かスクールカウンセラー、管理職に話してください。

窓辺で本を読む子ども

内容を確かめるための一次資料

  1. 埼玉県教育局「不登校の子供とその保護者を支援する民間活動団体・施設一覧(令和6年版)」(PDF
  2. 狭山市立教育センター「茶レンジルームひだまり」(ページ
  3. 狭山市「市立小・中学校」(ページ
  4. 川越市「不登校児童生徒の出席扱い・成績評価について」(ページ
  5. 埼玉県「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(ページ
  6. Co-learning park DEKOboko(ページ
  7. NPO法人マナビダネ(ページ
  8. 翔志学園 中等部(ページ
  9. NPO法人 子ども地域ネットワーク所沢(所沢SecretBase)(ページ
  10. フリースクール 和〜なごみ〜(寺子屋夢)(ページ
  11. トライ式中等部(ページ
  12. クラーク国際中等部 所沢キャンパス(ページ
  13. 自然感覚体験保育・フリースクール にちにちのはら(ページ
  14. NPO法人 ダイバーシティ・スクール(ページ
  15. 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(ページ
「通える距離に見つからない」ときの、もうひとつの選択肢

NIJINアカデミーは、週4日のメタバース校舎と週1日のリアル教室を組み合わせて通えるオルタナティブスクールです。東京都内では南大沢駅のそばにリアル教室があり、毎週木曜に開いています。まずはオンラインの無料体験会から。

文責:にじいろ編集部(編集部について訂正・修正に関する方針
公開日:2026年9月15日 / 最終更新:2026年9月15日
目次