22026年2月、大手オンライン家庭教師サービスの運営会社が自己破産を申請し、大手塾の倒産劇が教育業界に大きな衝撃を与えました。
しかし、タツロー校長は「今後も、こうした塾の倒産は増えていく」と予測します。
本記事では、NIJINアカデミーの星野達郎(タツロー校長)が、大手塾の倒産から見えてくる「教育業界の未来」と「これからの時代に本当に必要な力」について解説します。

塾の倒産が相次ぐ?業界を襲う「人口減少」という確定した未来
塾業界が厳しくなる1つ目の理由は、シンプルに「人口減少」です。
タツロー校長「今後も、塾の倒産はどんどん増えてくると予測しています。その理由は大きく2つあります。」
現在、小学生から高校3年生までの12学年で約1200万人の子どもがいます。しかし、近年の出生数は年間60〜70万人。
つまり、18年後にはターゲットとなる子どもの数が約40%も減少(シュリンク)することが確定しているのです。
市場が40%縮小すれば、熾烈な生存競争になり、資金力のある一部の超大手しか生き残れなくなるのは当然の流れです。


AIの台頭で「認知的能力」の価値が暴落する
さらに深刻な2つ目の理由は、「時代の流れ」です。
これまで学校や塾で一生懸命に鍛えてきたのは、暗記力や情報処理能力といった「認知的能力」でした。
これはパソコンで例えると、データを保存する「容量(ストレージ)」と、同時処理を行う「メモリ」を増やすような学習です。



「人間でAIに勝てる人は、今人類で1人もいません。認知的な能力、機械的な記憶力において、AIの右に出ることは不可能な時代です。」
どれほど人間が暗記や処理スピードを鍛えても、ChatGPTなどのAIには絶対に勝てない時代に突入してしまいました。
AIがセンター試験で満点を取る時代に、これまで通りの「機械のようなペーパーテスト対策」を続けることの価値は、相対的に大きく下がっているのです。


これからの時代に求められるのは「人間性」と「個性」
では、AI時代に人間が試されるのはどのような力なのでしょうか?



「これからの時代、試されているのは間違いなく『人間性』であり、その人にしかできない『個性』です。」
「誰を幸せにしたいのか」「どんな世界を創りたいのか」という思いや、その人ならではのバックグラウンド。
これからの時代は、論理(ロジック)から、感性・直感・本能といった「人間性」へ価値が大きくシフトしています。
これを鍛えるために必要なのは、机に向かって暗記することではなく、「移動距離」を伸ばし、様々な環境や価値観に触れることです。


「学校+塾」の往復がリスクになる
日中は学校でペーパーテストのための認知的能力を高め、放課後も塾で同じように認知的能力を高める。
この「移動距離の少なさ」こそが、これからの時代を生きる上で大きなリスクになります。



「学校でペーパーテストのための能力を高めた後に、塾でまた同じ能力を高める。そんな移動距離の少ない学びでは、これからの時代は活躍できません。」
現在、不登校の子どもが35万人に達している問題も、この「認知的な学びへの違和感」と密接に結びついています。
AIの登場で知識が民主化された今、子どもたちは本能的に「今の学校的な学びだけでは意味がない」と感じ取っているのかもしれません。


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▶ 動画でより深く:YouTube(フル解説)
星野達郎校長が今回のテーマを動画で丁寧に解説しています。
これからの時代の教育トレンドについて、より深く知りたい方はぜひフルバージョンの動画をご視聴ください。


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この記事の内容を確かめるための一次資料
不登校をめぐる情報は、体験談と一般論が混ざりやすい分野です。いま国が何を方針としているかを押さえておくと、学校や自治体とのやりとりで迷いにくくなります。とくに出席扱いの要件は、知っているかどうかで選べる道が変わります。
下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。
| 資料 | 何がわかるか |
|---|---|
| 文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」 | 全国84校。旧・不登校特例校の全リスト |
| 文部科学省「生徒指導提要」 | 学校の生徒指導の基本方針(改訂版) |
| 文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」 | 小中の不登校353,970人。全国の最新の実数 |
| 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 | 「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針 |
| 同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合) | 教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件 |
| 同 別記2(自宅でICT等を活用した学習) | 自宅学習を出席扱いにする7つの要件 |
| 文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」 | 2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件 |
| 文部科学省「COCOLOプラン」 | 誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策 |
| 文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」 | 全国1,045市区町村の公式相談窓口 |
| 教育機会確保法(e-Gov法令検索) | 第13条が「休養の必要性」を条文で認めている |
| こども家庭庁「子育て支援」 | 子育て世帯が使える支援制度の全体像 |
| 国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」 | 研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料 |
学校に相談するときの進め方
① 支援の目標をすり合わせる
「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。
② 具体的な場所を挙げる
「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。
③ 出席扱いの要件を一緒に確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
④ 決めたことを記録に残す
面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター(全国1,045市区町村の窓口一覧)
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
学校に伝えるときの文例
言いたいことは決まっていても、いざ書こうとすると手が止まる——という声をよく聞きます。そのまま使える形にしました。丁寧すぎる必要はありません。事実と、してほしいことが伝われば十分です。
① しばらく休むことを伝える
本人の体調と気持ちの状態から、しばらく学校をお休みさせていただきます。
毎朝のご連絡が負担になっているため、こちらから連絡がない日は欠席としてお取り扱いいただけますでしょうか。状況が変わりましたら、その都度ご連絡いたします。
毎朝の欠席連絡は、家庭にとっても学校にとっても負担です。先にこの一文で合意しておくと、朝の消耗がなくなります。多くの学校が対応してくれます。
② 配慮をお願いする
つきましては、登校できた日は保健室や別室で過ごさせていただくことは可能でしょうか。
また、給食の時間だけ別室にする、掃除の時間は無理をさせない、といった形でもかまいません。
本人が続けられる形を一緒に考えていただけると助かります。
「配慮してください」だけでは学校も動きにくいので、場面と具体的な対処をセットで書くのがコツです。診断名は必須ではありません。
③ 出席扱いについて相談する
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)に、学校外の施設で相談・指導を受けた場合や、自宅でICT等を活用した学習を行った場合の指導要録上の出席扱いについて定めがあると伺いました。
本校ではどのような運用になっていますでしょうか。また、要件を満たすために家庭で用意すべきものがあれば教えてください。
ポイントは「認めてください」ではなく「何を用意すればよいですか」と聞くことです。学校側も判断材料を求めています。要件の全文は教育支援センターとはの記事に原文どおり掲載しています。
④ 面談のあとに送る確認メール
確認させていただいた内容を念のためお送りします。
・当面は◯◯(別室/午後のみ など)で対応いただく
・◯◯(教育支援センター等)への通所を検討し、決まり次第ご連絡する
・出席の取り扱いについては、◯月◯日までにご回答いただく
認識に相違がありましたらお知らせください。
口頭の合意は、担任が変わると消えてしまいます。短くていいので記録に残しておくと、翌年度も引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
伝える相手の順番
まぎらわしい用語の整理
不登校について調べていると、似た名前の制度がいくつも出てきて混乱しがちです。いちばん多い誤解は「教育支援センター」と「学びの多様化学校」を同じものだと思ってしまうことです。前者は在籍校に籍を置いたまま通う「施設」、後者は転校して在籍する「学校」で、まったく別物です。
| 用語 | 正体 | 在籍 | 費用 | 出席の扱い |
|---|---|---|---|---|
| 教育支援センター (=適応指導教室) | 市区町村の教育委員会が運営する施設 | 在籍校のまま | 原則無料 | 要件を満たせば出席扱い |
| 校内教育支援センター (=校内の別室) | 在籍校の中に置かれた部屋 | 在籍校のまま | 無料 | 出席として扱われる |
| 学びの多様化学校 (旧・不登校特例校) | 特別の教育課程を組める正式な学校(全国84校) | その学校に転校 | 公立は無償/私立は学費 | 通常の出席 |
| フリースクール | NPOや民間企業が運営する民間施設 | 在籍校のまま | 月1〜5万円程度 | 要件を満たせば出席扱い |
| オンラインスクール | 自宅から参加する民間のスクール | 在籍校のまま | スクールにより異なる | 自宅ICT学習の要件を満たせば可 |
| 通信制高校・サポート校 | 高校段階の学校と、その学習を支える施設 | その高校に在籍 | 学校により異なる | 高校の在籍として扱われる |
この表でとくに見ておきたいのは「在籍」の列です。転校が必要かどうかで、手続きも心の準備もまったく変わります。教育支援センターやフリースクールは在籍校に籍を残したまま通えるので、「合わなければ戻る」ことができます。
名前が違っても中身は同じことがあります
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 欠席が多いと高校に行けませんか?
A. 行けます。出席日数を選抜に使わない高校は増えており、通信制高校では欠席日数を問わないところがほとんどです。中学校卒業程度認定試験や高等学校卒業程度認定試験という道もあります。
Q. フリースクールに通うと出席扱いになりますか?
A. 要件を満たせば校長の判断で出席扱いにできます。ただし文部科学省の通知では教育支援センター等の公的機関が第一に想定されており、民間施設は「公的機関に通えない場合」に考慮される位置づけです。詳しくは教育支援センターとはをご覧ください。
Q. 費用が心配です
A. 教育支援センターは原則無料です。民間のフリースクールについては、利用料の補助制度を設けている自治体が増えています。就学援助もあわせて教育委員会に確認してください。
Q. 学校に戻ることを目標にしなくていいのですか?
A. はい。文部科学省の通知が「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す」と明記しています。学校復帰は選択肢のひとつであって、唯一のゴールではありません。
Q. 近くに通える場所がありません
A. ①校内の別室、②教育支援センターの訪問型支援、③自宅でのICT学習を出席扱いにする道(別記2)、④オンライン——の順で確認するのが現実的です。地域に選択肢がないことは、家庭の責任ではありません。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。









