家庭での学力の育て方!親が知らないと損する3つの環境づくり

親にしかできない 学力を伸ばす秘密

「とりあえず学校には行かせているけれど、今のままで大丈夫?」と不安を抱える保護者の方へ。
これからのAI時代、子どもが社会で生き抜くためには、学校任せではない「家庭での学力の育て方」が今まで以上に重要になってきています。

本記事では、NIJINアカデミーの星野達郎(タツロー校長)が、これからの時代に必要な能力の正体と、塾よりも効果的な家庭での環境づくりについて解説します。

星野 達郎
星野 達郎 Tatsuro Hoshino
株式会社NIJIN 代表取締役 / NIJINアカデミー 校長

全国750名以上の小中高生が学ぶオルタナティブスクール「NIJINアカデミー」の校長を務める傍ら、2つの教師団体を主宰。これまで累計1,200名以上の教員向けに研修を実施し、学校の中と外、両面から教育課題の解決に取り組む。

その独自の教育実践はNHKやテレビ朝日など多くのメディアで特集され、「青年版国民栄誉賞」「内閣総理大臣奨励賞」を受賞するなど、各方面から高く評価されている。

確かな実績と熱い教育信念を持つ一方で、普段は生徒たちから気さくにいじられる「愛されキャラ」の校長として、日々子どもたちと本音で向き合っている。

目次

これからの時代に必要な「真の学力」とは?

タツロー校長は、AI時代に本当に必要な学力を以下の3つに定義しています。

  • 地頭(じあたま):どんな課題があっても、自分で問いを立てて解決する力
  • 想い:「人のために」「これをやりたい」という好奇心や前向きな原動力
  • 独自性:人と同じではない、その人だけの掛け算の価値

起業家や経営者が本気で欲しがるのは、テストで100点を取れる「平均的に優秀な人」ではなく、この3つを兼ね備えた「人と違う人」です。
では、この真の学力を伸ばすための、家庭における学力の育て方の具体的なポイントを見ていきましょう。

家庭での学力の育て方①:最優先すべきは「睡眠と運動」

「えっ、そこ?」と思われたかもしれませんが、実は睡眠と運動こそが、すべての学力の土台です。

タツロー校長

「多くの親は『ドリルを解いている時間に頭が良くなっている』と勘違いしていますが、違います。人間の脳は、睡眠時間の中で記憶を定着させ、頭を良くしているんです。」

日中に体験したことや学んだことは、睡眠中に圧縮され、その子を形作る「エピソード記憶」として定着します。夜中まで無理に勉強させるよりも、しっかり睡眠をとり、その日の体験を確実に定着させた方が圧倒的に能力は伸びます。

また、文部科学省の「早寝早起き朝ごはん」国民運動(※外部リンク)などでも重要視されているように、運動で血流を良くし、良質な睡眠をとる生活習慣は脳の発達に不可欠です。この生活リズムを整えてあげられるのは家庭だけです。

子ども 睡眠

家庭での学力の育て方②:「ロールモデル」に会いに行く

「こんな風に生きてみたいな」という『想い』は、人との出会いによってしか生まれません。

親がいくら口すっぱく「勉強しなさい」と言っても無駄です。
それよりも、親自身が惚れ込んでいる人や、子どもが会いたいと願う「ロールモデル(憧れの人)」の元へ、実際に会いに行くことの方が何百倍も価値があります。

タツロー校長

「自分より視座の高い人の肩に乗せてもらうことで、『こんな景色があるんだ』『こんな考え方があるんだ』と一発で世界が変わります。」

子どもは自分でお金を出して遠くへ行くことはできません。塾に何万円も払うくらいなら、「生身の素晴らしい大人」に出会わせる投資をしてみてください。

ロールモデル 出会い

家庭での学力の育て方③:親の「お金の使い方」を見せる

子どもは、親の背中をよく見ています。
「親が何にお金を使っているか」が、そのまま子どもの価値観や将来の生き方に直結します。

親が本に投資していれば子どもも本を読むようになり、親が多様なコミュニティに参加して人生を楽しんでいれば、子どもも「大人になるって楽しいことなんだ」と希望を持ちます。

ただお金を貯め込むのではなく、「人生を豊かにするために、どうお金を使うか」を見せることが最高の実践教育になります。

親子 読書

まとめ:親は「育てる」ことを諦め、「環境」を作る

これからの時代の家庭での学力の育て方において、共通するのは「親が直接教え込もうとしないこと」です。

タツロー校長

「どんなにポテンシャルがある子でも、自分が直接『育てよう』とすると大抵ダメになります。親にできるのは、育てることではなく『環境を作る』ことだけなんです。」

親が無理にコントロールして育てようとするのをやめ、良質な睡眠と運動を確保し、素晴らしい人に出会わせ、豊かなお金の使い方を見せる。

それこそが、どんな時代になっても力強く生き抜ける「真の学力」を育てる一番の近道です。ぜひ今日から、家庭での環境づくりを意識してみてください。

あわせて読みたい

▶ 動画でより深く:YouTube(フル解説)

星野達郎校長が今回のテーマを動画でより熱く、詳細に解説しています。
「記憶が定着するメカニズム」や「タツロー校長自身の経験談」など、記事では紹介しきれない内容はぜひ動画でご視聴ください!


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この記事の内容を確かめるための一次資料

不登校の話になると「親のせいでは」と自分を責める方が多いのですが、国の通知はどこにも「保護者の責任」とは書いていません。むしろ家庭への支援が必要だという立場です。制度として家庭が使える支援があることを、まず知っておいてください。

下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。

このテーマに関わる公的資料
資料何がわかるか
こども家庭庁「子育て支援」家庭が使える支援制度の全体像
文部科学省「就学援助」学用品費・給食費などの経済的支援
厚生労働省「こころの健康」保護者自身のメンタルヘルスについて
文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」小中の不登校353,970人。全国の最新の実数
文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針
同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合)教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件
同 別記2(自宅でICT等を活用した学習)自宅学習を出席扱いにする7つの要件
文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件
文部科学省「COCOLOプラン」誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策
文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」全国1,045市区町村の公式相談窓口
教育機会確保法(e-Gov法令検索)第13条が「休養の必要性」を条文で認めている
こども家庭庁「子育て支援」子育て世帯が使える支援制度の全体像
国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料

学校に相談するときの進め方

1

① 支援の目標をすり合わせる

「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。

2

② 具体的な場所を挙げる

「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。

3

③ 出席扱いの要件を一緒に確認する

「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。

4

④ 決めたことを記録に残す

面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。

つらいときの相談先(24時間・無料)

  • 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
  • お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター全国1,045市区町村の窓口一覧

この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。

家庭でいまできること

制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。

いま家庭で確かめておきたいこと

睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)

食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか

頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)

「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか

保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか

学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか

声のかけ方で迷ったときは

「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。

逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。

相談先の選び方|どこに何を聞けるか

相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。

相談先の比較
相談先聞けること費用向いている場面
在籍校(担任・スクールカウンセラー)出席の扱い、校内の別室、学習の進め方無料まず学校での配慮を相談したいとき
教育支援センター(市区町村)学校外の公的な居場所、通所と出席扱い原則無料学校の外に一歩を踏み出したいとき
フリースクール(民間)体験活動中心の居場所、少人数の学び月1〜5万円程度興味や「やってみたい」から入りたいとき
オンライン自宅から参加できる学び、出席扱いの実務スクールにより異なる外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき
医療機関(小児科・児童精神科)体の不調の背景、診断と治療保険診療睡眠・食事・体の症状が続くとき
24時間子供SOSダイヤル子ども本人・保護者どちらの相談も無料・24時間いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310)

どこから始めればいいか迷ったら

まずは市区町村の教育委員会(教育相談室)に電話してみてください。学校を通さずに保護者から直接相談できる自治体がほとんどです。「今すぐ通える場所はありますか」「対象は何年生からですか」の2つを聞くだけでも、次の一手が見えてきます。全国の窓口は文部科学省のページから探せます。

学校に伝えるときの文例

言いたいことは決まっていても、いざ書こうとすると手が止まる——という声をよく聞きます。そのまま使える形にしました。丁寧すぎる必要はありません。事実と、してほしいことが伝われば十分です。

① しばらく休むことを伝える

いつもお世話になっております。◯年◯組の◯◯の保護者です。
本人の体調と気持ちの状態から、しばらく学校をお休みさせていただきます。
毎朝のご連絡が負担になっているため、こちらから連絡がない日は欠席としてお取り扱いいただけますでしょうか。状況が変わりましたら、その都度ご連絡いたします。

毎朝の欠席連絡は、家庭にとっても学校にとっても負担です。先にこの一文で合意しておくと、朝の消耗がなくなります。多くの学校が対応してくれます。

② 配慮をお願いする

◯◯は、教室の人数と音の多さで疲れてしまうことが多いようです。
つきましては、登校できた日は保健室や別室で過ごさせていただくことは可能でしょうか。
また、給食の時間だけ別室にする、掃除の時間は無理をさせない、といった形でもかまいません。
本人が続けられる形を一緒に考えていただけると助かります。

「配慮してください」だけでは学校も動きにくいので、場面と具体的な対処をセットで書くのがコツです。診断名は必須ではありません。

③ 出席扱いについて相談する

学校外での学びについてご相談させてください。
文部科学省の「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)に、学校外の施設で相談・指導を受けた場合や、自宅でICT等を活用した学習を行った場合の指導要録上の出席扱いについて定めがあると伺いました。
本校ではどのような運用になっていますでしょうか。また、要件を満たすために家庭で用意すべきものがあれば教えてください。

ポイントは「認めてください」ではなく「何を用意すればよいですか」と聞くことです。学校側も判断材料を求めています。要件の全文は教育支援センターとはの記事に原文どおり掲載しています。

④ 面談のあとに送る確認メール

本日はお時間をいただきありがとうございました。
確認させていただいた内容を念のためお送りします。
・当面は◯◯(別室/午後のみ など)で対応いただく
・◯◯(教育支援センター等)への通所を検討し、決まり次第ご連絡する
・出席の取り扱いについては、◯月◯日までにご回答いただく
認識に相違がありましたらお知らせください。

口頭の合意は、担任が変わると消えてしまいます。短くていいので記録に残しておくと、翌年度も引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。

伝える相手の順番

担任で止まっていると感じたら、学年主任 → 生徒指導主事 → 教頭・校長 → 市区町村の教育委員会(教育相談室)の順に相談先を上げてください。感情的にならず、これまでの経緯と依頼内容を時系列で整理して伝えるのが最短です。全国の窓口は文部科学省のページから探せます。

この記事のテーマについて、よく寄せられる質問

同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。

Q. 私の育て方が原因でしょうか?

A. 国の通知はどこにも「保護者の責任」とは書いていません。むしろ家庭への支援が必要だという立場です。原因を一つに求められる問題ではないので、まず自分を責めるのをやめるところから始めてください。

Q. どう声をかければいいですか?

A. 理由を問うより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいい」で十分な日があります。逆に「みんな行ってる」「甘えでしょ」は、本人がすでに自分に言っている言葉です。

Q. ゲームばかりしていて心配です

A. エネルギーが落ちている時期は、体力を使わずに気が紛れるものに向かうのが自然です。取り上げるより時間帯だけを一緒に決めるほうが現実的です。回復してくると、自分から他のことに手が伸びます。

Q. 仕事があって家にいられません

A. 見守りは在宅である必要はありません。昼に一度電話を入れる、信頼できる大人の連絡先を本人に渡しておくだけでも安心につながります。自治体の居場所事業や訪問型支援も相談できます。

Q. きょうだいへの影響が心配です

A. きょうだいは「自分は我慢しなければ」と感じやすい立場です。短くていいので、その子だけと過ごす時間を意識してつくることが効きます。事情を年齢に応じて説明しておくことも大切です。

つらいときの相談先(24時間・無料)

  • 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
  • お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター

この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。

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