- 東京都内の主なインターナショナルスクール10校の所在地・対象学年・認定・学費(2026年9月時点・編集部が各校の公式サイトで確認)
- 授業料だけでなく、入学金・施設費・開発費・バス代まで数えた「初年度に実際に出ていく額」の幅
- 保護者の英語力や日本国籍の扱いなど、募集要項に実際に書かれている入学条件
- 一条校でないインターに通わせたとき、就学義務と大学入学資格がどうなるか(文部科学省の一次情報)
- 東京都といっても学校の分布が14区4市に偏っていること。通学圏にない家庭の選択肢
- 見学・説明会で必ず聞きたい8つの質問
この記事は、オンラインインターナショナルスクール「NIJIN GLOBAL ACADEMY」を運営する株式会社NIJINが編集しています。自社サービスを紹介する記事です。そのうえで、他校の情報は各校の公式サイトの当該ページで確認できた内容だけを載せ、確認できなかったことは「確認できなかった」と書いています。学費・学年区分はすべて2026年9月時点・編集部調べで、改定されることがあります。最新の金額は必ず各校の公式サイトでご確認ください。
東京都のインターナショナルスクールは、まず「種類」を分けて考える
東京は学校数が多いぶん、同じ「インターナショナルスクール」という呼び名の中に、制度上まったく違うものが混ざっています。学費を比べる前に、次の4つの軸で分けておくと、あとで話がこじれません。
1)日本の法律上、どの位置づけか
ひとつ目は、学校教育法第1条に定める「学校」(一条校)かどうかです。日本のインターナショナルスクールの多くは一条校ではなく、都道府県知事の認可を受けた「各種学校」か、認可を受けていない無認可の施設です。ここが違うと、あとで出てくる就学義務と卒業資格の扱いが変わります。
2)国際的な評価団体の認定があるか
二つ目は、WASC・CIS・ACSI・NEASC・Cognia・COBIS といった国際的な評価団体の認定を受けているかどうかです。文部科学省は「大学入学資格について」で、大学入学資格が認められる者のひとつとして「国際的な評価団体(WASC、CIS、ACSI、NEASC、Cognia、COBIS)の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了した者」を挙げています。この認定の有無は、日本の大学を受けられるかどうかに直結します。
3)IB(国際バカロレア)認定校か
三つ目はIBです。文部科学省IB教育推進コンソーシアムによると、国内の国際バカロレア認定校等数は「273校(令和8年6月30日時点)」で、この数には認定校と候補校の両方が含まれます。内訳はPYP認定校91校・候補校36校、MYP認定校48校・候補校10校、DP認定校80校・候補校6校、CP認定校1校・候補校1校です。同じ「IB校」でも、PYPだけの学校とDPまである学校では、高校卒業後の進路設計が変わります。IBそのものの違いはIGCSE・A-Level・IBの違いをやさしく解説にまとめました。
4)小学部以上があるか、プリスクールだけか
四つ目が意外と落とし穴です。都内には英語で保育をする「プリスクール」「インターナショナルプリスクール」が非常に多く、就学前だけの施設も「インターナショナルスクール」を名乗ります。小学部以上があるかどうかは、必ず対象学年で確認してください。この記事の表は、小学部以上がある学校に絞っています。
東京都の主なインターナショナルスクール一覧
東京は該当しうる施設が非常に多いため、この記事では「主な」学校に絞りました。選定の基準は次の3つです。
- 小学部以上がある(英語プリスクールのみの施設は除いた)
- 国際的な評価団体(WASC・CIS・ACSI・NEASC・Cognia・COBIS)またはIBの認定を、公式サイトか東京都のポータルで確認できた
- 公式サイトで学費の実額を確認できた
この3つをすべて満たした10校を、所在地の順ではなく学校名の五十音順で並べています。都内にはこれ以外にも学校があります。載っていない=評価が低い、ではありません。今回の基準では学費が公表資料で確認できなかった学校を外しました。
| 学校名 | 所在地 | 対象学年 | カリキュラム・認定 | 学費(確認できた実額) |
|---|---|---|---|---|
| アオバジャパン・インターナショナルスクール | 目黒区青葉台2-11-5(K2〜K5)/練馬区光が丘7-5-1(K3〜G9)/文京区本駒込6-18-23(G10〜G12) | K2〜Grade 12 | IB PYP・MYP・DP/CIS・NEASC | 2026-27年度 授業料:K2 2,098,000円/K3〜K5 2,332,000円/G1〜G5 2,518,000円/G6〜G12 2,862,000円。登録料・施設整備費などが別途かかると学費ページに記載があるが、金額は同ページ本文では確認できず(別資料での案内) |
| アメリカン・スクール・イン・ジャパン(ASIJ) | 調布市野水1-1-1(早期学習センターは港区六本木6-16-5) | Nursery〜Grade 12 | WASC認定 | 2026-27年度 授業料:Nursery〜Pre-K 3,143,000円/K〜G5 3,498,000円/G6〜G8 3,699,000円/G9〜G12 3,826,000円。ほかに出願料50,000円、登録料300,000円、Building Maintenance Fee 1,525,000円(いずれも一度・返金不可)、Capital Assessment 250,000円(毎年)、スクールバス390,000円(年額) |
| クリスチャン・アカデミー・イン・ジャパン(CAJ) | 東久留米市新川町1-2-14 | K〜Grade 12 | WASC認定(1976年以来)・ACSI | 授業料:K〜G5 1,950,000円/G6〜G8 2,100,000円/G9〜G10 2,250,000円/G11〜G12 2,290,000円。ほかに出願料30,000円、入学金430,000円、Registration Fee 55,000円(毎年)、Facilities Fee 170,000円(毎年)。※公表されている料金表に年度の表記がなく、2026年9月時点で掲載されている額 |
| ケイ・インターナショナルスクール東京(KIST) | 江東区白河1-5-15 | K1〜Grade 12 | IB PYP(K〜G5)・IB DP(G11〜G12)/IGCSE/CIS | 2026年8月〜2027年6月 授業料:K1〜K3 3,020,000円/G1〜G9 2,850,000円/G10〜G12 2,970,000円。ほかに出願料30,000円、入学金300,000円、Capital Fee 700,000円、Building Maintenance Fee 200,000円(毎年)、Community Association Fee 1,000円 |
| 聖心インターナショナルスクール(ISSH) | 渋谷区広尾4-3-1 | K〜Grade 12(G1以上は女子) | CIS・WASC認定 | 2026-27年度 授業料:K3〜K4 2,560,000円/K5 2,680,000円/G1〜G8 2,770,000円/G9〜G11 2,790,000円/G12 2,880,000円。ほかに出願料30,000円、登録料300,000円、Education & Building Development Fee 600,000円、Building/Maintenance Fee 220,000円(毎年) |
| 清泉インターナショナル学園 | 世田谷区用賀1-12-15 | K(2歳〜)〜Grade 12(G1以上は女子) | IB PYP・MYP・DP/CIS・NEASC認定 | 2026-27年度 授業料:K半日 1,500,000円/K全日 2,500,000円/G1〜G5 2,650,000円/G6〜G8 2,700,000円/G9〜G12 2,700,000円。ほかに出願料30,000円、登録料300,000円、Land and Building Development Fee 700,000円、Building Maintenance Fee 150,000円(毎年)、スクールバス片道310,000円・往復420,000円、IB試験料1科目20,000円 |
| セント・メリーズ・インターナショナルスクール | 世田谷区瀬田1-6-19 | 幼稚部〜Grade 12(男子校) | IB DP/WASC・CIS認定 | 2026-27年度 授業料:小学部 2,860,000円/中学部 2,970,000円/高等部 3,050,000円。ほかに出願料50,000円、Registration Fee 400,000円、Development Fund 1,000,000円(いずれも一度・返金不可)、Building Maintenance Fee 200,000円(毎年)、スクールバス片道310,000円・往復420,000円 |
| 東京インターナショナルスクール(TIS) | 港区三田3-15-2 高輪ゲートウェイシティレジデンス | K(4歳)〜Grade 12 | IB PYP・MYP・DP/CIS・NEASC | 2026-27年度 年額(Building Fee 200,000円を含む):K〜G2 3,300,000円/G3〜G5 3,400,000円/G6〜G9 3,500,000円/G10〜G12 3,600,000円。ほかに出願料30,000円、登録料400,000円、Development Fee 1,000,000円、スクールバス片道280,000円・往復380,000円 |
| 西町インターナショナルスクール | 港区元麻布2-14-7 | K〜Grade 9 | WASC・CIS認定 | 2026-27年度 授業料:3,129,000円(学費ページに学年別の区分はなし)。ほかにEducation Enhancement Fee 200,000円・School Growth Fund Fee 200,000円(いずれも毎年)、出願料30,000円、登録料300,000円、Building Maintenance Fee 825,000円(一度) |
| ブリティッシュ・スクール・イン・東京(BST) | 港区麻布台1-3-3(Primary)/世田谷区太子堂1-7-57(Secondary) | Nursery〜Year 13(3〜18歳) | イングランドのナショナルカリキュラム/(I)GCSE/IB DP/WASC・COBIS認定 | 2026-27年度 授業料:Nursery・Reception〜Year 6 2,960,000円/Year 7〜Year 9 2,980,000円/Year 10〜Year 13 3,070,000円。ほかにCapital Development Fee 100,000円(毎年)、出願料40,000円、入学金500,000円、Educational Resources 680,000円 |
2026年9月時点・編集部が各校の公式サイトの学費ページで確認しました。金額はいずれも改定される可能性があります。
東京都産業労働局が運営する「東京インターナショナルスクールポータル」に掲載されているのは、2026年9月時点で20件です。同ポータルは、学校教育法第134条の各種学校の認可を受けているか、文部科学省が大学入学資格に関して認めている6つの国際的な評価団体(WASC・CIS・ACSI・NEASC・Cognia・COBIS)のいずれかの認定を受けている学校を対象としており、さらに掲載に同意した学校だけを載せています。つまり、このポータルの掲載数は都内のインターナショナルスクールの総数ではありません。
学費は実際いくらかかるのか
先に結論を書きます。インターナショナルスクールの学費について、全国的な「相場」を示す公的な統計は存在しません。だからこの記事では相場を断定せず、上の10校で実際に公表されている金額の幅だけを書きます。
授業料だけを見ると、年195万円〜382.6万円
今回確認できた範囲で最も低いのはCAJのK〜G5の1,950,000円、最も高いのはASIJのG9〜G12の3,826,000円でした。小学校段階だけで比べても、195万円から349.8万円まで開きがあります。学年が上がるほど高くなる学校がほとんどです。
初年度は「授業料+一度きりの費用」で跳ね上がる
見落とされやすいのが、入学時にだけかかる費用です。名前が学校ごとに違うので並べておきます。
| 費目の呼び方 | 性質 | 確認できた実額の例 |
|---|---|---|
| Application Fee(出願料) | 出願のたびに。合否に関わらず返金されない | 30,000円(ISSH・清泉・TIS・KIST・西町・CAJ)/40,000円(BST)/50,000円(ASIJ・セント・メリーズ) |
| Registration Fee・Enrolment Fee(登録料・入学金) | 入学時に一度 | 300,000円(ASIJ・ISSH・清泉・KIST・西町)/400,000円(TIS・セント・メリーズ)/430,000円(CAJ)/500,000円(BST) |
| Development Fee・Capital Fee(開発費・施設整備費) | 入学時に一度。金額が大きい | 600,000円(ISSH)/680,000円(BST)/700,000円(清泉・KIST)/825,000円(西町)/1,000,000円(TIS・セント・メリーズ)/1,525,000円(ASIJ) |
| Building Maintenance Fee・Facilities Fee(施設維持費) | 毎年かかる | 150,000円(清泉)/170,000円(CAJ)/200,000円(セント・メリーズ・KIST・TIS)/220,000円(ISSH)/250,000円(ASIJ・Capital Assessment) |
| スクールバス | 毎年。片道と往復で差が大きい | 片道280,000円・往復380,000円(TIS)/片道310,000円・往復420,000円(清泉・セント・メリーズ)/390,000円(ASIJ) |
| 試験料 | 該当学年のみ | IB試験1科目20,000円(清泉)/AP 1科目32,000円(CAJ) |
この構造を踏まえて、今回確認できた金額で初年度に出ていく総額を計算してみます。CAJの小学部(K〜G5)なら、授業料1,950,000円+出願料30,000円+入学金430,000円+Registration Fee 55,000円+Facilities Fee 170,000円で2,635,000円。一方、ASIJの高校(G9〜G12)なら、授業料3,826,000円+出願料50,000円+登録料300,000円+Building Maintenance Fee 1,525,000円+Capital Assessment 250,000円で5,951,000円。スクールバスを使えばさらに390,000円が加わって6,341,000円です。
つまり同じ「東京都のインターナショナルスクール」でも、初年度で見ると約264万円から約634万円まで、2倍以上の開きがあります。2年目以降は一度きりの費用が落ちるぶん下がりますが、それでも毎年200万円台後半から400万円弱が続くと考えておくほうが安全です。
なお、給食費・制服代・教材費・課外活動費・修学旅行費などは学校ごとに扱いが違い、今回の調査では全校分を横並びで確認できませんでした。CAJは課外活動費を活動・シーズンごとに6,000円〜22,000円、遠征費を「¥40,000-¥100,000 per student」と公表しています。こうした「授業料表に載らないお金」は、説明会で必ず年額の目安を聞いてください。
入学の条件と、実際に見られること
学費の次につまずくのが入学条件です。日本のインターナショナルスクールは「英語ができれば誰でも入れる」わけでも「お金を払えば入れる」わけでもありません。ここでは、募集要項に実際に書かれていることだけを書きます。
子どもの英語力より先に、保護者の英語力が条件になっている学校がある
これは日本人家庭にとって最も見落としやすい条件です。ASIJは募集要項で「One or both parents need to be fluent in English to connect linguistically and support their child’s education.」としています。聖心インターナショナルスクールも、出願者の保護者の少なくとも1人が英語を自信をもって話し読めることを求めています。清泉インターナショナル学園も「The ability for at least one parent to be able to communicate in English is essential to support students’ academic performance.」と書いています。
つまり、子どもに英語を身につけさせたい、という動機だけでは条件を満たさないことがあります。学校からの連絡や面談が英語で行われる以上、家庭側の受け皿が問われる、という考え方です。
日本国籍だけの家庭には、出願できる学年が限られることがある
聖心インターナショナルスクールは、募集に関するFAQで「For families in which both parents and the student hold only Japanese passports, we can only accept applications to grades 10–12.」としています。保護者と本人がいずれも日本のパスポートしか持たない家庭では、出願できるのが10年生から12年生に限られる、ということです。どちらかが日本以外のパスポートを持っていれば全学年に出願できるとされています。
清泉インターナショナル学園とセント・メリーズ・インターナショナルスクールは、いずれも公式サイトで、日本の学校教育法第1条が日本国籍の保護者に一条校への就学を義務づけていること、自校がその一条校ではないことを明示しています。学校の側が、日本人家庭に対して制度上の注意を先に伝えている、ということです。
英語のサポート枠は、学年が上がるほど細くなる
英語が母語でない子への支援(EAL/ESL)は多くの学校が持っていますが、枠は有限です。セント・メリーズ・インターナショナルスクールは「there is no English language support for students entering Grade 11, and only limited support for students entering Grades 9 or 10.」としています。11年生からの入学者には英語サポートがなく、9年生・10年生も限定的だ、という記載です。聖心インターナショナルスクールも、各学年で少数の生徒にのみ英語支援を提供できるとしています。
「入試」がない学校もあるが、書類は厳しく見られる
ASIJは「There is no general entrance examination. We review school reports, test scores and recommendations.」としています。一般的な入学試験はなく、在籍校の成績表・標準テストのスコア・推薦状で判断する、という形です。セント・メリーズは、英語を教授言語とする認定校からの出願と、2年分の在籍記録を求めています。
不登校の時期があった子の出願については、各校の公表資料で個別の取り扱いを確認できませんでした。この点は不登校でもインターナショナルスクールに入れる?入学条件・学費に別途まとめています。
通わせる前に知っておきたい、日本の制度との関係
ここは一次情報だけで書きます。家庭の判断を大きく左右する部分です。
就学義務を履行したことにならない場合がある
文部科学省は就学事務Q&Aで、「保護者が日本国籍を有する子を一条校として認められていないインターナショナルスクールに就学させたとしても、法律で規定された就学義務を履行したことにはなりません。」と明記しています。同じページには「一条校でないインターナショナルスクールの小学部を終えた者が中学校から一条校への入学を希望してきても認められないこととなります。」という記述もあります。
実務上は、地域の公立小中学校に籍を置いたままインターに通う家庭が少なくありません。ただし、この「籍を残す」設計は最初にしておかないと、あとから戻る道が細くなります。在籍校と教育委員会に、通わせる前の段階で相談しておくことを強くおすすめします。
高校段階は「卒業資格」ではなく「大学入学資格」で考える
一条校でないインターナショナルスクールを出ても、日本の高等学校卒業資格は得られません。ただし、日本の大学を受験できないわけではありません。文部科学省「大学入学資格について」は、大学入学資格が認められる者として「外国の大学入学資格である国際バカロレア、アビトゥア、バカロレア、GCEAレベル、国際Aレベル、欧州バカロレア資格を保有する者」と「国際的な評価団体(WASC、CIS、ACSI、NEASC、Cognia、COBIS)の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了した者」を挙げています。また「大学において個別の入学資格審査により認めた18歳以上の者」という経路もあります。
この記事の表に載せた10校は、いずれもWASC・CIS・NEASC・COBISのいずれかの認定を確認できた学校です。逆にいえば、認定のない学校を選ぶと、日本の大学受験のときに個別審査や高卒認定が必要になる可能性があります。また文部科学省「大学入学資格ガイド ver.2」(令和6年6月)によれば、IBのCP修了者には大学入学資格が認められません。IBだから安心、とは言い切れないということです。
東京都で「通う」以外の選択肢
ここが、東京という土地のいちばん語られていない部分です。
学校の分布は、都内でも大きく偏っている
東京都は23区26市5町8村、あわせて62の区市町村からなります。ところが東京都産業労働局の「東京インターナショナルスクールポータル」でエリア検索の選択肢として用意されているのは、千代田区・港区・中央区・品川区・渋谷区・新宿区・江東区・目黒区・文京区・世田谷区・北区・練馬区・台東区・豊島区の14区と、東久留米市・八王子市・調布市・武蔵野市の4市だけです。
つまり23区のうち9区、多摩地域の市町村39のうち35、そして島しょ部には、このポータルに掲載されているインターナショナルスクールが一校もありません。この記事の表でも、10校のうち港区に3校(BST麻布台・西町・TIS)、世田谷区に3校(BST太子堂・清泉・セント・メリーズ)が集中しています。多摩地域は調布市のASIJと東久留米市のCAJの2校だけです。
これは「東京なら選べる」という前提が、住んでいる場所によって成り立たないことを意味します。足立区・葛飾区・江戸川区から港区の学校へ、あるいは町田市・八王子市から世田谷区の学校へ、小学生が毎日通うのは現実的ではありません。スクールバスがある学校でも、運行ルートは限られます。
学費が届かないとき
先ほど見たとおり、初年度で264万円から634万円です。きょうだいが2人いれば単純に倍近くになります。奨学金・学費支援を持つ学校はありますが、外国籍家庭や企業派遣を前提にした制度が中心で、日本人家庭が使えるとは限りません。
東京都には「フリースクール等利用者支援事業」があり、都内在住の不登校の小・中学生の保護者に対して、フリースクール等の利用料を1人につき月額最大2万円助成しています。ただし対象となるのは「不登校支援を主たる目的としている通所型施設」で都が定める要件を満たすものとされており、インターナショナルスクールの学費がこの助成の対象になるかどうかは、今回調べた範囲では都の公表資料で確認できませんでした。利用を検討する場合は、都の窓口に直接確認してください。
編入の枠が空いていないとき
人気校では学年によって空きがなく、ウェイティングリストに載って数年待つこともあります。今回の調査では、各校の待機期間の実績値を公表資料で確認することはできませんでした。問い合わせのときに「今、うちの子の学年に空きがあるか」を最初に聞いてしまうのが、いちばん時間を無駄にしない方法です。
「通う」形にこだわらない
通学圏・学費・編入枠。この3つのどれかで詰まったとき、国際教育そのものをあきらめる必要はありません。オンラインのインターナショナルスクールという形が出てきています。地理的な制約がなく、校舎を持たないぶん学費の水準も変わります。ただしオンラインには固有の弱点もあるので、オンラインインターナショナルスクールのデメリットを先に読んでおくことをおすすめします。フリースクールとインターの違いに迷っている場合は不登校×フリースクール×インターナショナルスクールの違いが整理の助けになります。
オンラインという選択肢(NIJIN GLOBAL ACADEMY)
ここからは、この記事を編集している株式会社NIJINが準備している学校の話です。判断材料のひとつとして読んでください。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは、6〜18歳を対象にしたオンラインのインターナショナルスクールです。1クラス8名の少人数で、入学試験も選抜も英語要件もなく、まず対話(面談)から始まります。英語が話せなくても日英バイリンガルのメンターが伴走し、日本語のサポートを受けながら英語に触れられる設計です。カリキュラムはCEFRレベル別の選択式授業を軸に、希望者はCambridge IGCSE・A-Levelに進めます。通い方はフルスクール型と、今の学校と併用するダブルスクール型の2種類です。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは2027年9月開校予定で、まだ開校していません。学費は未公表です。日本の一条校ではないため、日本の小学校・中学校・高等学校の卒業資格は出ません。また在籍校での「出席扱い」について、公式サイトに記載は確認できませんでした。出席扱いの可否は在籍校の校長判断です。必ず在籍校と教育委員会に相談してください。途中入学・退会・返金の規定と、欠席時の録画視聴の方針は、いずれも「開校に向けて整備中」とされています。
NIJIN GLOBAL ACADEMYは6〜18歳対象のオンライン・インターナショナルスクールです。1クラス8名、入学試験も英語要件もなく、日英バイリンガルのメンターが伴走します。校舎を持たないため対面のインターナショナルスクールより学費を大きく抑えた価格を予定していますが、金額は未公表です。2027年9月開校予定で、日本の一条校ではないため卒業資格は出ません。
東京都の家庭からよく出る、3つの誤解
誤解1|「入れてしまえば英語は勝手に身につく」
実際には、多くの学校が入学の時点で家庭側の英語力を条件にしています。ASIJは保護者の少なくとも1人が英語に堪能であることを求め、聖心も清泉も同様の条件を置いています。さらに英語サポートの枠には限りがあり、セント・メリーズは11年生入学者への英語サポートがないと明記しています。
「英語がまだだから、インターに入れて浴びせよう」という順番は、都内の主要校では通りにくいのが現状です。英語を伸ばすこと自体が目的なら、インターナショナルスクールとは?1条校との違い・学費・メリットデメリットで仕組みを確認してから、別の手段と比べたほうが早いことがあります。
誤解2|「インターを出れば海外大学に行ける/日本の大学は受けられない」
どちらも正確ではありません。日本の大学については、文部科学省が認めている経路がはっきりあります。国際的な評価団体の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了していれば大学入学資格が認められますし、IB・GCE Aレベル・国際Aレベルなどの資格保有でも認められます。逆に、IBのCP修了者には大学入学資格が認められません。
海外大学についても、インターを出たから自動的に行けるわけではありません。出願にはスコアとエッセイと課外活動の実績が必要で、学費の問題も残ります。「インターに入る」ことと「海外大学に受かる」ことのあいだには、まだ何段階もあります。
誤解3|「日本の学校に戻れなくなる」
これは半分正しく、半分は設計次第です。文部科学省は、一条校でないインターナショナルスクールの小学部を終えた者が中学校から一条校への入学を希望しても認められないこととなる、という例を示しています。ただしこれは、地域の学校から完全に転出してしまった場合の話です。在籍校に籍を残したまま通う形をとれば、戻る先は残ります。
どちらにしても、判断するのは在籍校と教育委員会です。入学を決めてから相談するのではなく、決める前に相談してください。
見学・説明会で必ず聞きたい8つのこと
| 聞くこと | なぜ聞くのか |
|---|---|
| うちの子の学年に、今そもそも空きはありますか | 人気校は学年によって募集していない。最初に聞けば、その後の手間が丸ごと省ける |
| 初年度に実際に振り込む金額の合計を、内訳つきで教えてください | 授業料表に載らない一度きりの費用(開発費・登録料など)が100万円を超える学校がある |
| 2年目以降、毎年かかるものは何がいくらですか | 施設維持費・バス代・試験料など、毎年かかる費目が学校ごとに違う |
| 保護者の英語力について、何が条件になりますか | 「保護者の少なくとも1人が英語でやりとりできること」を条件にしている学校が実際にある |
| 英語サポート(EAL/ESL)は、どの学年まで、何人まで受けられますか | 学年が上がるほど枠が細くなる。高校から入る場合はとくに重要 |
| この学校はどの国際的な評価団体の認定を受けていて、次の更新はいつですか | 認定の有無が日本の大学入学資格に直結する。「認定校と名乗っている」だけでは確認にならない |
| 日本の在籍校に籍を残して通っている家庭はいますか。学校として協力してもらえますか | 就学義務と、あとで戻る道の確保に関わる。学校側の対応実績が分かる |
| 通学経路と所要時間、スクールバスのルートを教えてください | 都内でも学校の分布が偏っている。毎日のことなので、体感時間を必ず確認する |
迷ったときの考える順番
情報が多すぎて動けなくなったとき、順番を決めてしまうと進みます。
- 1.在籍校と教育委員会に、籍を残したまま通う形が取れるかを先に相談する
- 2.通学に毎日かけられる時間の上限を、家庭で先に決める(そこから候補校が絞れます)
- 3.初年度と2年目以降の支出上限を、きょうだいの分も含めて数字で置く
- 4.残った学校について、認定団体とIBの状況を公式サイトで確認する
- 5.空き状況を問い合わせ、空いている学校だけ見学に行く
- 6.通学圏・学費・空き枠のどれかで詰まったら、オンラインを含めた別の形を検討する
1から3までは、学校を調べる前にできます。ここを飛ばして学校比較から入ると、条件が合わない学校の資料を延々と読むことになります。お子さんに合う学びの場の方向性から整理したい場合は、うちの子に合う学びの場診断も使ってみてください。
よくある質問
この記事の内容を確かめるための一次資料
- 文部科学省 就学事務Q&A「学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について」(ページ)
- 文部科学省「大学入学資格について」(ページ)
- 文部科学省IB教育推進コンソーシアム「日本におけるIB認定校等」(令和8年6月30日時点)(ページ)
- 東京都産業労働局「東京インターナショナルスクールポータル」掲載基準(ページ)/スクール検索のエリア一覧(ページ)
- 東京都「都内区市町村マップ」(23区26市5町8村)(ページ)
- 東京都報道発表「フリースクール等利用者支援事業を開始」(ページ)
- The American School in Japan「Tuition & Fees」(ページ)/「Admissions Guidelines」(ページ)/「About ASIJ」(WASC認定・所在地)(ページ)
- The British School in Tokyo「Fees」(ページ)/COBIS Patron’s Accreditation の発表(ページ)
- International School of the Sacred Heart「Tuition & Fees」(ページ)/「Admissions FAQ」(日本国籍・保護者の英語力)(ページ)
- Seisen International School「Tuition & Fees」(ページ)/「FAQ」(ページ)/「School Profile」(認定・所在地)(ページ)
- St. Mary’s International School「Tuition & Fees」(ページ)/「Admissions Policy」(ページ)
- Nishimachi International School「Tuition + Fees」(ページ)
- Tokyo International School「School Fees」(ページ)
- K. International School Tokyo「School fees」(ページ)/「About KIST」(IB・CIS)(ページ)
- AOBA Japan International School「Tuition & Fees」(ページ)/光が丘キャンパス(ページ)/文京キャンパス(ページ)
- Christian Academy in Japan「General Fee Schedule」(PDF)/「School Accreditation」(ページ)
- NIJIN GLOBAL ACADEMY 公式サイト(カリキュラム/入学案内/よくある質問)
NIJIN GLOBAL ACADEMYは入学試験も英語要件もなく、面談から始まります。無料体験クラスを2026年9月から毎月開催予定です。開校は2027年9月予定で学費は未公表、日本の一条校ではないため卒業資格は出ません。それでも情報だけ先に集めておきたい方へ、開校に向けた最新情報をお届けしています。

