こんにちは、NIJINアカデミースタッフのぱるるです。
今回インタビューさせていただいたのは、中学2年生の のんちゃん。
2024年10月にNIJINアカデミー(以下、ニジアカ)に入学しました。
入学からまだ1年も経っていませんが、マイクON、顔出し、リアルイベント参加、さらにはバスケットボールチームとのコラボ企画にも挑戦しています。
でもその背景には、学校から足が遠のき、人との関わりに慎重になっていた時期がありました。
どうして“やってみたい”が増えていったのか?
ニジアカで仲間と安心の場に出会ってからの日々をお届けします。
小5後半から、学校との距離が生まれた
のんちゃんが学校に行かなくなり始めたのは、小学5年生の頃です。
それまでは毎日のように通学し、放課後も友達と遊ぶ日々を送っていました。
「小1の入学の時は楽しみな気持ちしかなかった」と振り返りますが、5年生の頃から「学校がちょっと嫌かも」と感じるようになりました。
きっかけははっきり覚えていません。5・6年生の頃は、行ったり行かなかったりを繰り返し、別室登校をしていた記憶があります。6年生で一度復帰したものの、長くは続きませんでした。
「正直、いつから行けなくなったのかはあまり覚えていないんです」とのんちゃんは言います。
お母さんによると、運動会が終わった頃には「燃え尽きていた」そうです。
中学校に進学してからは、最初の1か月は通っていました。
転機になったのは5月、校外学習の班活動でした。小学校から同じ中学に進学した友達が少なく、班には知っている子がひとりもいませんでした。
「席が近かった子とはちょっと話したけれど、あまり仲良くなれませんでした」と当時を振り返ります。
班活動が始まってから、学校に行けなくなったそうです。
「ここならできそう」ニジアカとの出会い
転機が訪れたのは、中1の秋。お母さんがインスタグラムでニジアカを見つけたことがきっかけでした。
「最初は声出しが強制なのかと思っていて…。でも、クラス会議くらいならいけるかなと思いました」
1か月の授業体験に参加し、英語や社会など一部の授業に出て「面白い」「楽しい」と感じます。
申込期限ギリギリで「入ろうかな」と決断しました。
入学当初はマイクもカメラもオフで、チャット中心の参加。けれど自由進度やホームルーム、クラス会議には積極的に出席していました。

人生が“楽しい”に変わるまで
入学からしばらくして、のんちゃんの中に大きな変化が訪れました。
「前はあまり人生楽しいって思ってなかったけれど、ニジアカに入ってから色んなことに挑戦したいと思うようになりました」と笑顔を見せます。
以前は、学校に行かず、勉強もせず、ほぼ毎日ゲームばかり。外に出るときも「学校に行っていないのに遊んでいると思われるかも…」と人目を気にしてしまい、友達と会う機会も少なくなっていました。
そんな気持ちに変化をもたらしたのは、クラスや先生、仲間たちの姿でした。
「ニジアカ生って、みんなすごい。挑戦する姿を見ていたら、自然と“自分もやってみたい”って思うようになったんです」

navimaとは、 TOPPANとNIJINアカデミーが共同開発した、メタバース校舎で学びを支えるオンライン学習システムです。2024年9月から約1年間、不登校支援を目的とした実証研究が行われています。
1月17日、マイクONのきっかけは“ふわちゃん”
のんちゃんの挑戦の第一歩は、2025年1月17日のクラス会議。
この日、初めてマイクをONにして自己紹介をしました。
背中を押してくれたのは、幼い頃から一緒に過ごしてきたウサギの“ふわちゃん”。体調が悪く、ほとんど動けなかったふわちゃんが、会議の直前、自分の元まで歩いてきてくれたのです。
「本当にびっくりしたし、嬉しかった。その夜に月に帰ってしまったけれど、あの日のことは一生忘れないと思います」
緊張でマイクを付けるのをやめようかと迷っていたのんちゃんにとって、その出来事は大きな勇気となりました。


顔出しとリアルイベントへの挑戦
マイクONをきっかけに、次は顔出しに挑戦。
全校ホームルームで司会を務めることになったとき、初めてアバターを外しました。
「ずっと迷ってたけど、司会やるなら今しかないって思いました」

リアルイベントへの参加も始まりました。最初は昭島でのマラソン大会。
「家から近かったし、タツロー校長が来るって聞いて、“行ってみようかな”って。会いたい先生がいると、やっぱり行きたくなるんですよね」
東京社会科見学では、オンラインでしか会ったことのない先生や仲間と直接会うことができ、「学校の先生に会うのは緊張するけど、ニジアカの先生は大好きだから嬉しい」と話します。

学習ルームで広がるつながり
のんちゃんは学習ルームの常連。
入学当初は午後の時間にひとりで勉強していることが多かったそうですが、「先生や仲間が来てくれると嬉しくて、続けられるようになった」と振り返ります。
学習ルームで自然と仲良くなった友達も多く、Tさんとは毎日のように顔を合わせるうちにすっかり仲良しに。
最近では、のんちゃんが勉強していると自然に人が集まり、多いときは10人ほどになることもあります。
学習ルームでの交流は、のんちゃんにとって日々の楽しみのひとつになっています。

バスケ企画のスタート
小学生の頃、友達と一緒に遊んだことをきっかけにバスケが好きになったのんちゃん。
ボールを買って教室に通い、試合観戦にも行くようになりました。「めっちゃ楽しくて、また行きたい!」と思ったそうです。
中学生になってからはバスケをやる機会が減りましたが、その頃に初めて観た立川ダイスの試合に夢中になりました。
ある日、あおたり先生との会話で「立川ダイスとコラボできないかな…」と提案。サッカーチームとのイベントを知って、「もしかしたら」と思ったのがきっかけでした。
そこから、Canvaで企画案を作成し、メールを送り、Zoomでプレゼンまで実施。緊張しながらも企画を説明し、シーズン開幕後に観戦とイベントを行う方向で進むことになりました。さらに、同じくバスケ好きなKさんも企画に参加してくれることに。
「言ってみなかったら絶対実現しなかった。挑戦してよかったです」と笑顔を見せます。

卒業までに叶えたい目標
これからののんちゃんには、大きな挑戦があります。
それは「EDIXなどの場でプレゼンをすること」。
「ニジアカって、EDIXとかプレゼンできる機会が結構あるじゃないですか。でも、普通に学校に行っていたら絶対にない経験。こんな機会なかなかないし、卒業までにやりたい大きな目標として決めました」と力強く話します。
EDIX(エディックス)は、正式名称を 教育総合展(Education Innovation eXpo) といって、毎年東京や関西で開催される日本最大級の教育分野の展示会です。


仲間がくれた“やってみたい”の気持ち
インタビューの最後に、のんちゃんはこう話してくれました。
「こんなに本音で話したのは初めてかもしれません」
ニジアカでの日々は、のんちゃんにとって挑戦の幅を広げる時間になっています。
学校から離れ、人との関わりにも距離を置いていた時期から、今では企画やプレゼン、そして「ニジアカ生の学び日記」への執筆にも挑戦しています。

その背景には、学習ルームやクラスで出会った仲間、そして「やってみよう」と背中を押してくれる先生たちの存在があります。
安心できる環境が、“やってみたい”という気持ちを少しずつ大きくしてきました。

最近の学校の三者面談では、ニジアカでの活動を紹介すると先生から「すごいね」と褒められたそうです。勉強ノートやバスケ企画の話を聞いてもらえたことが、とても嬉しかったと話してくれました。
これからも、自分らしい一歩を重ねていくのんちゃんを、私たちはずっと見守っています。

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この記事の内容を確かめるための一次資料
不登校をめぐる情報は、体験談と一般論が混ざりやすい分野です。いま国が何を方針としているかを押さえておくと、学校や自治体とのやりとりで迷いにくくなります。とくに出席扱いの要件は、知っているかどうかで選べる道が変わります。
下の資料はすべて国・自治体・公的機関が出している一次情報です。学校や教育委員会と話すときは、この原文を示しながら相談すると、担当者によって対応が変わることを避けられます。
| 資料 | 何がわかるか |
|---|---|
| 文部科学省「学びの多様化学校の設置者一覧」 | 全国84校。旧・不登校特例校の全リスト |
| 文部科学省「生徒指導提要」 | 学校の生徒指導の基本方針(改訂版) |
| 文部科学省「令和6年度 問題行動・不登校等調査」 | 小中の不登校353,970人。全国の最新の実数 |
| 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 | 「登校という結果のみを目標にしない」という国の方針 |
| 同 別記1(学校外の施設で相談・指導を受ける場合) | 教育支援センター等に通った日を出席扱いにする要件 |
| 同 別記2(自宅でICT等を活用した学習) | 自宅学習を出席扱いにする7つの要件 |
| 文部科学省「欠席中に行った学習の成果に係る成績評価」 | 2024年8月の改正。学習成果を成績に反映できる3要件 |
| 文部科学省「COCOLOプラン」 | 誰一人取り残されない学びの保障に向けた国の対策 |
| 文部科学省「不登校に関する地元の相談窓口」 | 全国1,045市区町村の公式相談窓口 |
| 教育機会確保法(e-Gov法令検索) | 第13条が「休養の必要性」を条文で認めている |
| こども家庭庁「子育て支援」 | 子育て世帯が使える支援制度の全体像 |
| 国立教育政策研究所「生徒指導リーフ」 | 研究にもとづく生徒指導の考え方をまとめた資料 |
学校に相談するときの進め方
① 支援の目標をすり合わせる
「令和元年10月25日の通知にあるとおり、登校という結果だけを目標にするのではなく、社会的な自立を目指す形で相談させてください」——最初にここを共有しておくと、その後の話が噛み合いやすくなります。
② 具体的な場所を挙げる
「教育支援センターの利用を考えています」「オンラインのスクールを検討しています」と場所を具体的に伝えます。抽象的な相談より判断してもらいやすくなります。
③ 出席扱いの要件を一緒に確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
④ 決めたことを記録に残す
面談のあとに「本日確認したこと」をメールなどで送っておくと、担任が変わっても引き継がれます。学校側にとっても助かる手順です。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター(全国1,045市区町村の窓口一覧)
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 学校を休ませてもいいのでしょうか?
A. 教育機会確保法の第13条は「個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ」と条文で明記しています。休むことは制度の外側にある逸脱ではなく、法律が想定している状態です。
Q. どこに相談すればいいですか?
A. まずは市区町村の教育委員会(教育相談室)です。学校を通さずに保護者から直接相談できる自治体がほとんどです。全国の窓口は文部科学省のページから探せます。
Q. 学校以外に、どんな場所がありますか?
A. 教育支援センター(適応指導教室)は原則無料の公的な居場所、学びの多様化学校は特別の教育課程を組める正式な学校、ほかにフリースクールとオンラインがあります。
Q. 出席扱いにできますか?
A. 要件を満たせば校長の判断で可能です。通所する場合は別記1、自宅でICT等を活用して学ぶ場合は別記2の要件があります。令和6年度は学校外の機関等で42,978人、自宅ICT学習で13,261人が出席扱いになっています。
Q. この先どうなるのか不安です
A. 不登校の経験がその後を決めるわけではありません。不登校を公表した著名人12人のように、別の道で力を発揮している人は多くいます。いまは先を決めるより、目の前の回復を優先してよい時期です。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。

