「勉強や友だち関係でつまずくことが増えた」「反抗期にしては様子が気になる」——神奈川県で中学生の発達障害の相談・診断・進路を考える保護者へ。思春期に表面化する特性と二次障害、神奈川県で相談・診断できる場所、中学校での合理的配慮、そして進路・高校選びと受験の配慮までを、順番に整理してお伝えします。
中学生の発達障害と、見逃したくない二次障害
発達障害(ASD・ADHD・LDなど)は生まれつきの脳の発達の特性です。小学生のうちは目立たなくても、学習が高度になり人間関係が複雑になる中学生の時期にあらためて表面化することは珍しくありません。中学生になってから診断につながるケースもよくあります。
- 学習面:抽象的な内容やレポート・複数課題の管理につまずく/提出物が出せない
- 対人面:グループやSNSの複雑な関係に疲れる/孤立やトラブルが増える
- 心の面:自信の低下、不安・イライラ、朝起きられない、行き渋り
叱責や失敗の積み重ねから、自己肯定感の低下・不安・抑うつ・不登校・ゲームやスマホへの過度な没頭といった二次障害が生じることがあります。成績や登校を急がず、まず本人が安心できる関係と居場所を取り戻すことが回復の土台になります。背景に特性やSOSがないか、あたたかく見ていきましょう。
診断はどこで・どうやって受ける?(流れ・費用)
中学生でも、診断は児童精神科・小児神経科・思春期外来などの医療機関で受けられます。流れは、相談窓口 → 医療機関の予約 → 問診・行動観察 → 心理検査(WISC-Vなど)→ 診断、が一般的です。人気の医療機関は初診まで数週間〜数か月待つことも。早めの相談・予約が安心です。
診察・知能検査・心理検査は多くが健康保険の対象(原則3割負担)。神奈川県内の中学生は各市町村の子ども医療費助成で自己負担が軽くなることが多く、継続通院は自立支援医療制度で抑えられる場合があります。自費の専門機関では検査一式で1.5万〜4万円ほどが目安です。
【神奈川県版】相談・診断できる場所

神奈川県の発達障害の専門相談窓口は、横浜市・川崎市・相模原市と、それ以外の県域とで分かれています。まずはお住まいの市区町村の窓口を入口にするのが近道です。地域別に見ていきましょう。
① まずはお住まいの市区町村の窓口
子どもの発達の相談は、身近な市区町村の窓口が入口です。名称は自治体ごとに異なりますが、次のような窓口があります。
- 横浜市:お住まいの区を担当する地域療育センター(市内9か所。0歳〜小学校期の発達相談・診療・療育)。区の福祉保健センターも入口になります。
- 川崎市:各区の地域療育センターや区役所の子育て・障害福祉の窓口。
- 相模原市:市の発達に関する相談窓口・療育の窓口。
- その他の市町村:保健センター(乳幼児健診の延長で相談可)、子ども家庭・子育て相談の窓口、教育相談室。
② 発達障害に特化した「発達障害者支援センター」
神奈川県では、発達障害に特化した専門の相談機関が地域ごとに分かれています。お住まいに対応する窓口を確認しましょう。各機関名は公式サイトにリンクしています。
| お住まい | 専門の相談機関(公式サイト) |
|---|---|
| 横浜市 | 横浜市発達障害者支援センター |
| 川崎市 | 川崎市発達相談支援センター |
| 相模原市 | 相模原市発達障害支援センター |
| 上記以外の県域 | 神奈川県発達障害支援センター「かながわA(エース)」 |
発達障害者支援センターは相談・支援情報の提供が中心で、診断や検査そのものは行わないことが一般的です。診断を希望する場合は、これらの窓口や市区町村を通じて医療機関を探す流れになります。連絡先・受付時間は変わることがあるため、神奈川県 相談窓口のご案内など公式情報で最新をご確認ください。
③ 診断できる医療機関の探し方
「神奈川で発達障害を診てくれる病院がわからない」ときは、次の方法で候補を探せます。
- お住まいの市区町村の窓口・発達障害者支援センターで、地域の受診先を紹介してもらう
- 各自治体の保健センターや児童発達支援センターで、発達の相談・受診先の案内を受ける
- 大学病院の児童精神科・発達外来など、専門的に診られる医療機関を確認する
- 発達外来・児童精神科の情報サイトで、通える範囲の医療機関を探す
※予約方法・診療内容・対象年齢は医療機関ごとに異なります。受診前に必ず各機関へ直接ご確認ください。
神奈川県の主な相談先まとめ
| 窓口 | 役割 | こんなときに |
|---|---|---|
| 市区町村の窓口 (保健センター・子育て相談 等) | いちばん身近な相談入口。地域の支援につなぐ。 | まず誰かに相談したい/どこに行けばいいかわからない |
| 発達障害者支援センター (横浜/川崎/相模原=各市/県域=かながわA) | 発達障害に特化した専門相談(診断は行わない)。 | 発達障害について専門的に相談したい |
| 発達を診られる医療機関 | 診断・検査・治療を行う。 | 診断を受けたい/医学的な見立てがほしい |
| 教育センター・教育相談室 | 学校生活・就学の相談。 | 学校での困りごと/通級・支援級を考えたい |
| 児童相談所 | 子どもに関する幅広い相談・手帳判定。 | 福祉サービスや手帳を検討したい |
中学校での支援と、進路・高校選び
診断の有無にかかわらず、中学校でも支援を受けられます。学びの場や配慮は段階的な選択肢があります。
- 通級指導・特別支援学級:中学校にも設置され、その子に合った学び方を選べます
- 合理的配慮:板書の撮影、ICT・タブレット利用、別室受験、時間延長、課題量の調整、定期テストの配慮など。担任・特別支援コーディネーター・スクールカウンセラーに相談を
進路・高校選びと、受験の合理的配慮
- 高校入試の合理的配慮:別室受験・時間延長・問題文の読み上げなどを申請できる場合があります(早めに中学・教育委員会へ)
- 学びの場の選択肢:全日制のほか、通信制高校・サポート校・特別支援学校高等部・高等専修学校など
- 不登校・欠席の不安:内申や出欠に不安があっても進める道はあります。学校や支援機関と早めに相談を
動画で見る|【不登校はランの花】不登校に発達障害が多い理由
学校以外にも、その子に合う学びの場があります
「ALL HAPPY」を掲げる小中一貫のオルタナティブスクール。不登校・発達特性のある子どもたちが全国から通っています。在籍校と連携した97%の出席認定率を公表しています。
NIJINアカデミー
「ALL HAPPY」を掲げる小中一貫のオルタナティブスクール。累計1,000名以上が入学し、在籍校と連携した97%の出席認定率を公表しています。
無料体験に申し込む ▶神奈川県で使える公的な支援と相談窓口
民間の教室やスクールを探す前に、神奈川県で公的に使える支援を知っておくと、費用も選択肢の幅も変わります。市区町村の教育委員会が運営する教育支援センター(適応指導教室)は利用料が原則無料で、通った日は在籍校の出席扱いにできます。
神奈川県の小中学校の不登校児童生徒数は25,231人(令和6年度・文部科学省調査)。在籍者に占める割合は約3.82%で、全国平均は約3.86%です。ひとりで抱えている家庭が、それだけ多くあるということでもあります。
神奈川県全体の相談窓口
| 窓口 | リンク |
|---|---|
| 不登校でお悩みの児童・生徒、保護者のみなさんへ | 公式ページを見る |
| 神奈川県立総合教育センター 相談窓口について 不登校相談 | 公式ページを見る |
| 24時間子供SOSダイヤル(全国共通・無料) | 0120-0-78310 |
神奈川県内25市区町村の窓口をまとめた一覧は、神奈川県の教育支援センター(適応指導教室)一覧にあります。掲載しているリンクはすべて実際にアクセスして到達を確認済みです。
神奈川県で相談を始めるときの進め方
どこに何を聞けばいいか分からないまま電話すると、たらい回しになりがちです。順番を決めておくと、1本の電話で話が進みます。
相談の順番
① 在籍校か、市区町村の教育相談窓口に連絡する
担任・スクールカウンセラーに伝えるか、神奈川県の教育委員会(教育相談室)に保護者から直接電話します。多くの自治体が保護者からの直接相談を受け付けています。
② 「今すぐ通えますか」「対象は何年生からですか」を最初に聞く
教育支援センターは定員があり、小4以上を対象とする自治体が多いです。ここを最初に確認すると、次の手を早く打てます。
③ 見学・体験から始める
保護者だけの見学から始めても構いません。部屋の雰囲気と、指導員との相性を見てください。
④ 出席扱いの扱いを学校と確認する
「別記1(通所)/別記2(自宅ICT学習)の要件を満たすために、こちらで何を用意すればよいでしょうか」と聞きます。「認めてください」ではなく「何を用意すればよいか」のほうが通ります。
費用の負担を軽くする制度
- 教育支援センターは利用料が原則無料(教材費・昼食・交通費は自己負担の場合あり)
- 就学援助(学用品費・給食費などの補助)は、神奈川県の教育委員会が窓口です
- フリースクール利用料の補助制度を設けている自治体も増えています。神奈川県に制度があるか、教育委員会に直接お問い合わせください
家庭でいまできること
制度や相談先が分かっても、明日からどう過ごすかは別の話です。うまくいかない日があって当たり前という前提で、いま無理なくできそうなものだけを選んでください。全部やろうとしないことが、いちばん大事なコツです。
いま家庭で確かめておきたいこと
睡眠のリズムが崩れていないか(起きる時間より、寝る時間を先に整えるほうがうまくいきます)
食事が極端に減っていないか。体重の変化はないか
頭痛・腹痛・立ちくらみなど、体の訴えが続いていないか(続く場合は受診を検討してください)
「学校の話」以外で笑える時間が、1日に少しでもあるか
保護者自身が眠れているか。抱え込んでいないか
学校との連絡窓口が、担任1人に集中していないか
声のかけ方で迷ったときは
「なんで行けないの」と理由を問うと、子ども自身も説明できないことが多く、答えられない自分を責めてしまいます。理由を聞くより、いまの状態を言葉にして返すほうが伝わります。「しんどそうだね」「今日はゆっくりでいいよ」——それだけで十分な日があります。
逆に、避けたほうがよい言葉もあります。「みんな行ってるよ」「そんなことでどうするの」「甘えてるだけでしょ」。どれも本人がすでに自分に言っている言葉なので、外から重ねると逃げ場がなくなります。
相談先の選び方|どこに何を聞けるか
相談先はひとつではありません。それぞれ役割が違うので、聞きたい内容で選ぶと早く進みます。
| 相談先 | 聞けること | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 在籍校(担任・スクールカウンセラー) | 出席の扱い、校内の別室、学習の進め方 | 無料 | まず学校での配慮を相談したいとき |
| 教育支援センター(市区町村) | 学校外の公的な居場所、通所と出席扱い | 原則無料 | 学校の外に一歩を踏み出したいとき |
| フリースクール(民間) | 体験活動中心の居場所、少人数の学び | 月1〜5万円程度 | 興味や「やってみたい」から入りたいとき |
| オンライン | 自宅から参加できる学び、出席扱いの実務 | スクールにより異なる | 外に出るのが難しい/近くに選択肢がないとき |
| 医療機関(小児科・児童精神科) | 体の不調の背景、診断と治療 | 保険診療 | 睡眠・食事・体の症状が続くとき |
| 24時間子供SOSダイヤル | 子ども本人・保護者どちらの相談も | 無料・24時間 | いますぐ誰かに聞いてほしいとき(0120-0-78310) |
どこから始めればいいか迷ったら
この記事のテーマについて、よく寄せられる質問
同じような状況の方から実際によく届く質問をまとめました。あてはまるものから読んでください。
Q. 診断がついていなくても、支援は受けられますか?
A. 受けられます。通級指導や校内の配慮は、診断名がなくても本人の困りごとを根拠に相談できます。就学相談や教育支援センターも同様です。診断は「支援を受けるための条件」ではなく、支援の設計を助ける情報のひとつだと考えてください。
Q. 支援級に移すべきか迷っています
A. 「どちらが正解か」ではなく、いまの学級でその子が消耗しているかどうかで考えるのが現実的です。学びの内容だけでなく、人数・音・切り替えの多さといった環境要因を見てください。判断の考え方は支援級に入れるべきかにまとめています。
Q. 特性があると、進路は狭くなりますか?
A. 狭くはなりません。不登校を公表した著名人のように、学校の枠に合わなかった人が別の道で力を発揮する例は多くあります。大事なのは「合う環境を選べるかどうか」で、選択肢は年々増えています。
Q. 学校に特性を伝えると、レッテルを貼られませんか?
A. 伝え方次第です。「◯◯障害です」と診断名だけを伝えるより、「音が大きいと固まってしまうので、席を後ろにしてほしい」と具体的な場面と対処で伝えるほうが、担任も動きやすくなります。
Q. 家庭でできる工夫はありますか?
A. 一度に多くを変えないことです。予定を紙に書いて見える場所に貼る、次の行動を1つだけ先に伝える——この2つだけでも負担が変わる子は多いです。うまくいかない日があっても、やり方が悪いわけではありません。
つらいときの相談先(24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(全国どこからでも、24時間・無料。子ども本人も保護者も利用できます)
- お住まいの市区町村の教育委員会 教育相談室/教育センター
この記事は情報提供であり、医療的・心理的な診断や個別の助言に代わるものではありません。心身の不調が続く場合は、かかりつけ医やスクールカウンセラーにご相談ください。
Q. 神奈川県の教育支援センターは無料ですか?
A. 利用料は原則無料です。市区町村の教育委員会が運営する公的機関のためです。ただし教材費・体験活動の材料費・昼食・交通費は自己負担になることがあります。給食がない施設が多く、弁当持参が一般的です。
Q. 神奈川県で通える場所がない場合はどうすればいいですか?
A. ①在籍校の校内別室(保健室登校を含む)を確認する、②訪問型支援があるか窓口で聞く、③自宅でのICT学習を出席扱いにする道(別記2)を学校と相談する、④オンラインを検討する——の順で当たるのが現実的です。神奈川県の状況によっては、通える範囲に施設がないこともあります。
Q. 学校を休ませてもいいのでしょうか?
A. 教育機会確保法の第13条は、「個々の不登校児童生徒の休養の必要性を踏まえ」と条文で明記しています。休むことは制度の外側にある逸脱ではなく、法律が想定している状態です。文部科学省の通知も「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく」と述べています。

小学生のときは指摘されなかったのに、中学生で発達障害と言われることはありますか?
神奈川県で、中学生の発達障害はどこに相談すればいいですか?
二次障害とは何ですか?
高校受験で配慮は受けられますか?
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つらい気持ちを今すぐ話したいとき(全国共通・24時間)
24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310
お子さんからでも、保護者の方からでも相談できます。お住まいの地域の教育相談センターにつながります。

